make.believe(メイク・ドット・ビリーブ)は、 ソニーグループのブランドメッセージです。

make.believeはソニーブランドの精神を象徴しています。ソニーが持つ創造する力、 アイディアを実現する力、創る力を信じ、夢を実現するという信念を表しています。 世界中のあらゆる場所で、言葉や文化の違いをも超え、映画、音楽、ゲーム、携帯電話、 そしてエレクトロニクス商品を通じて、ソニーは新しい体験を提供しつづけています。

テクノロジーとコンテンツのユニークな組み合わせ 行動 精神 を通じ、ソニーは、その革新性と楽しさで世界中の 実行する 考える 創る 想像する お客さまに感動を与えることを目指します。 形にする 夢見る お客さまと一緒にmake.believeを通じて、夢を現実 に変えていきたいと考えています。 「.(ドット)」 “make”と“believe”を結びつけるソニーの役割 目次 財務ハイライト 2 株主の皆さまへ 4 特集:ソニーが描く3Dの世界 14 特集:急拡大する電子書籍市場 18 ビジネス概要 20 主要ビジネスの営業概況 22 取締役・執行役 44 財務セクション 45 株式情報 58 投資家メモ 59

ソニーの詳細な財務情報、コーポレートガバナンス、CSR、金融ビジネスについては、以下のサイトに掲載 しております。

2009年度 有価証券報告書 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/library/yu.html コーポレートガバナンス体制 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/info/strategy/governance.html CSRレポート http://www.sony.co.jp/SonyInfo/csr/index.html 金融ビジネス http://www.sonyfh.co.jp/index.html (ソニーフィナンシャルホールディングス(株))

1 財務ハイライト

2009年度連結業績 (2010年3月31日に終了した1年間)

売上高および営業収入 7兆2,140 億円 ( -6.7%)

営業利益 318 億円 ( ̶ )

税引前利益 269 億円 ( ̶ )

当社株主に帰属する当期純損失 408 億円 ( ̶ )

*( )は前年度比

ビジネス別売上高構成比 *1

ネットワークプロダクツ&サービス 0.8% コンスーマープロダクツ&デバイス 3.6% テ レ ビ( 34%) ゲ ー ム( 56%) 11.6% 7.1% デジタル 2009年度 40.5% イ メ ー ジ ン グ( 23%) 9.8% オ ー デ ィ オ・ P C・そ の 他 5.6% ビ デ オ( 17%) ネットワ ー ク 半導体(10%) ビ ジ ネ ス( 44%) 21.0% コ ン ポ ー ネ ン ト( 16%)

コンスーマープロダクツ&デバイス 音楽 ネットワークプロダクツ&サービス 金融 B2B & ディスク製造 その他 映画 全社(共通)

● 営業損益は、前年度の損失から黒字転換し、当年度は318 億円の利益を計上しました。 ● 金融分野および液晶テレビを含むコンスーマープロダクツ&デバイス分野が損益改善に寄与しました。 ● 金融分野を除く営業活動および投資活動による連結キャッシュ・フローの合計は3,000億円 以上のポジティブとなりました。*2

*1 外部顧客に対する売上高および営業収入にもとづく比率 *2 これらの情報は米国会計原則に則って作成されているものではありません。

2 売上高および営業収入 営業利益(損失) 当社株主に帰属する (単位:兆円) (単位:億円) 当期純利益(損失) (単位:億円)

4,753 8.9 4,218 3,694 7.7 7.2 10.8% 2,134

318

-3.1% (1,273) -1.4% (2,278) (989) (408) 2008 2009 2010 2008 2009 2010 2008 2009 2010

■ 営業利益(損失) ■ 当社株主に帰属する当期純利益(損失) ■ 持分法による投資損益および構造改革 ● 株主資本当期純利益率(ROE) 費用による影響を除いた調整後営業利益 (損失)*2

* 2009 年度については液晶テレビ関連資産の減損 も除いた調整後営業利益 *2

フリー・キャッシュ・フロー *2 設備投資額 研究開発費 (金融分野を除く) (単位:億円) (単位:億円) (単位:億円)

5,191 5,702 5,042 3,223 5,206 4,973 3,357 3,321 1,127 4,320

(149) 1,927 (2,479) (3,747) (4,874)

2008 2009 2010 2008 2009 2010 2008 2009 2010

■営業活動によるキャッシュ・フロー ■投資活動によるキャッシュ・フロー ● フリー・キャッシュ・フロー (営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)

(注)3月31日に終了した1年間を示します。

3 株主の皆さまへ:ハワード・ストリンガー CEO からのメッセージ

事業構造の改革

2009 年 度(2010年 3 月 31 日 終 了 年 度 )は、 ラットフォーム、すなわちグローバルセールス& 2008年度の大幅な業績悪化による営業損失の計上 マーケティングプラットフォーム、生産・物流・調達・ を受け、まずソニーを黒字転換させ、継続的に利益 CSプラットフォーム、研究開発・共通ソフトウェア を出せる体質を構築し、さらにお客さまに新しい顧 プラットフォームを設立し、業務の合理化、意思決 客体験を提供してソニーとソニーブランドをより強 定の迅速化、効率の改善、およびコスト削減を可能 化し成長させるという難しい課題を抱えてのスター にしました。 トとなりました。 こうした機構改革の目的は、デジタル技術を理解 近年で最も厳しいビジネス環境に直面しながらも、 し、かつインターネットなどを通じて情報を常に共 経営陣とソニーグループ全体の社員が目的を共有し、 有している世界中のお客さまのニーズと願望に応 一丸となって粘り強く努力したことにより、この1 えられるように、ソニーがより機敏で競争力のある 年で多くの変化を起こすことができました。私たち 成功企業へと生まれ変わることです。また、新しい はまず、組織と業務プロセスを根本的に変えること 市場におけるビジネスチャンスを積極的に追求した に着手しました。中核であるエレクトロニクス事業 り、ソニーのハードウェアと、ソフトウェア、コン とゲーム事業において行った機構改革は、競争の激 テンツおよびサービスをさらに強力に統合し、豊か 化が進む市場と日々新しい情報を得ているお客さま でシームレスなエンタテインメント体験をお客さま の両方の変化に対応することを目的としています。 にお届けすることで競合相手との差異化を図ること コンスーマープロダクツ&デバイスグループ も重要な目的です。 (CPDG)は、テレビやデジタルカメラ、ビデオカメ ソニーの変革を進める上で機構改革は不可欠でし ラといった既存の重要なハードウェア製品およびイ たが、同時にコスト構造の改善に取り組み、財務基 メージセンサーやバッテリーといったキーデバイス 盤を固めることも喫緊の課題でした。迅速で広範に を統括します。このグループは、持続的な利益向上 わたる施策がとられたことにより、将来の成長に必 を実現するため、製品の競争力強化とオペレーショ 要なイノベーションのための財務基盤の確立が可能 ンの改善を主目的として設立されました。 になると考えています。 ネットワークプロダクツ&サービスグループ 具体的には、人員削減および各地域における世界 (NPSG)は、ゲーム、PC“™”、およびネットワー 11 カ所 *1 に及ぶ製造事業所の統廃合という困難な クモバイル製品ならびにネットワークサービス事業 がらも必要な課題に取り組み、また今後さらなる再 から構成されています。このグループのミッション 編を行うことを発表しました。これらおよびその他 は、ソニーのネットワーク対応製品やサービスにお の分野における新経営陣の迅速な意思決定により、 けるイノベーションを加速し、お客さまに新鮮でエ 2009年度はソニーグループ全体で3,300億円以上 キサイティングな体験をお届けすることです。 のコスト削減を行うという目標を達成することがで また、ソニーの新体制の要となる3つの横断的プ きました。

*1 2008年12月から2010年3月まで。

4 5 加えて、私たちはソニーの歴史上初めて、エレク ました。“make.believe”は、想像を現実のものに変 トロニクス事業、ゲーム事業の部品調達における購 えるソニーの力、加えてより重要なこととして、お 買の統合を図りました。これにより仕入先数を大幅 客さま自身の想像を現実のものに変えていくことを に削減し、2011年3月までに半減させるという目標 サポートするソニーの力を表しています。なぜなら を前倒しで達成できる見込みです。また、2009年度 ば、私たちは想像可能なことはすべて実現可能であ の調達コストを前年度比20%、金額にして約5,000 ると信じるからです。私たちが手がけるエレクトロ 億円削減するという目標もほぼ達成することができ ニクス、ゲーム、映画、音楽、携帯電話、ネットワー ました。 クサービスなどソニーならではの技術とエンタテイ また、在庫、売掛金、買掛金の管理に積極的に取 ンメントの融合を通じて、世界中のお客さまにわく り組んだ結果、キャッシュ・フローと財務体質を改 わくするような革新と楽しみを提供していきたいと 善し、戦略的施策の実行に向けた準備が整いました。 考えています。 事業構造の改革において、マーケティング面の施 私は、ソニーが進める変革のプロセスが継続的な 策も重要な位置づけにあります。今日の競争環境に ものであることをお約束します。私たちは常に、よ おいては、お客さまへの力強く直接的な働きかけを り機敏で、効率的、創造的、積極的となるよう、機会 通じて、ソニー製品をより効果的にお客さまに知っ を探っていきます。私たちは、会社の運営コストを ていただく機会をつくる必要があります。この目標 競争環境における適正水準に保ち続けます。そして、 の達成に向けて、新しく発足したグローバルセール 株主の皆さまのために、私たちの行う投資が十分な ス&マーケティングプラットフォームは、新しい市 収益を生み出すように引き続き努めます。 場に参入し、また既存の市場にもより深く浸透する ために、グローバルな視野で直営店戦略を改革しな がら新しい地域で新しいお客さまを獲得していきま す。これらすべてを成し遂げるにあたって最も力を 発揮するもの、それがソニーブランドだと考えてい ます。 ソニーのブランドは、私たちにとって最も重要な 資産の一つであり、絶え間ない変革の中、ソニーと そのブランドを導いていくために、私たちは“make. believe”(メイク・ドット・ビリーブ)というソニー グループ全体の統一されたブランドメッセージを導 入し、世界的なブランドキャンペーンを実施してき

6 2009年度の概要

創造性とイノベーションの精神は、ソニーにとっ ルームにおいて存在感を示し続けられるという良 て最も重要なものであり、これからもそうであり続 い例であり、この流れは近く発売される3Dテレビ けます。以下にご紹介する2009年度の概要は、ソ につながるものです。 ニーの“make.believe”の精神をどのように具現化 してきたかを示すものです。 • PC“VAIO”は、その革新性とエンタテインメント機 能やエレガントなデザインを強固に組み合わせる • デジタル写真を再定義するような新しいデジタ ことで、際立っています。特にエキサイティングな ルイメージング製品を数多く投入しました。その 製品はZシリーズで、このシリーズは、重さはわず 中には、暗い場所でも高画質の写真撮影が可能 か1.35㎏でありながら最先端のグラフィック性能 なソニー独自の高感度CMOSイメージセンサー を備えており、ソニーの優れたウルトラ・モバイル “Exmor R™”(エクスモア アール)や、使いやす 技術をよく表している製品といえます。 さを追求し、そして美しい写真や動画を撮影する ことを可能にするその他の技術やアクセサリーが • 急成長を続ける電子書籍市場は、ソニーにとって 含まれています。 重要なビジネスチャンスとなっています。ソニー は、オープン・フォーマットを採用し、書籍や雑誌 • LEDバックライト技術や新しい「モノリシック」デ などをワイヤレスで入手できるなどお客さまの求 ザインを搭載したまったく新しい液晶テレビ“ブ める機能を搭載した、手ごろな価格で幅広いライ ラビア™”シリーズは、卓越した品質と性能の製品 ンアップを有する電子書籍端末「Reader」を投入 群を生み出すことにより、ソニー製品がリビング しました。

7 • 2009 年度は、「プレイステーション 3」(PS3®)に とって発売以来最も成功を収めた年となりました。 9月に薄型、軽量で魅力的な価格の新型PS3®を投 入したことがきっかけとなり、ゲームソフトウェ アやビデオコンテンツの幅広い品揃えによって販 売はさらに加速され、PS3®プラットフォームの勢 いが増していきました。この勢いは、3D対応や 近く投入されるPlayStation®Moveモーション コントローラによりますます強まるものとみてい ます。

• ソニー・エリクソンは、新しいオープンプラッ めたことは、この成長事業における重要な一歩とな トフォームで設計した多機能スマートフォン りました。 Xperia™ X10を発表し、現在、全世界に順次展開 しています。Xperia™ X10は、美しいグラフィッ • Sony Music Entertainment(SME)は、KE$HA クスや大画面のタッチパネルディスプレイに加え、 のような新しいアーティストからビヨンセなど国 コミュニケーションと複数の提供元からのエンタ 際的に認知されたスーパースターに至るまで、タレ テインメント情報の両方を楽しめる機能を搭載し ントの発掘と育成というこれまでの事業を継続し ています。このような製品群により、ソニー・エリ て行いました。スーザン・ボイルのデビューアルバ クソンは2010年にはその競争力を取り戻すもの ムは、2009年にリリースされたアルバム中、最高 と確信しています。 の売上を記録し、世界で最も速いペースで売れたア ルバムとなり、発売から3週間という短期間でトリ • 現在、世界中の映画館で、従来に比べ非常に高画質 プル・プラチナの地位を獲得しました。 で映写できるデジタルシネマプロジェクターが採 用され始めています。ソニーがすでに商品化して • Sony/ATV Music Publishing(Sony/ATV)は、会 いる4Kデジタルシネマプロジェクターは、簡単な 社設立来初めて、業界で最高の栄誉とされる米国 対応で3D映写も可能となるように設計されていま 作曲家作詞家出版者協会(ASCAP)の「ポップ・パ す。米国の2大映画館チェーンが、傘下の11,000 ブリッシャー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。 を超えるスクリーンを有する映画館においてソ Sony/ATVは、権利を有する楽曲について引き続 ニーのデジタルシネマシステムの採用をすでに決 き非常に革新的なライセンシングを行っています

8 が、同時に、カントリーおよびポップスの分野で今 ソニーが持つこのような革新性、技術力、創造性 年最大の国際的センセーションとなったテイラー・ は、ソニーを競合他社から差異化し、お客さまの想 スウィフトとレディー・ガガがSony/ATVと契約 像を実現していく原動力です。そしてそれこそが、 していることから、これからも大いに期待できるも “make.believe”の精神なのです。 のと考えています。 ソニーの組織再編、コスト削減、新製品およびその 他変革に向けた取り組みは、成果を挙げ始めていま • 残念なことに2009年には、史上最大のスーパース す。2009年度にソニーは、318億円の連結営業利益 ターの一人であったマイケル・ジャクソンがその早 を計上し、前年度比増加した構造改革費用を含むベー 過ぎる死を迎えました。彼が、ソニーの音楽会社と スでも、前年度比2,500億円を超える改善となりま 長年にわたって関係を維持し、また、Sony/ATVを した。また、3,000億円を超えるポジティブキャッ ビジネスパートナーとしてくれたことは本当に感 シュ・フロー *2 を計上しました。これは、現在の世界 謝すべきことでした。ソニーは彼が残してくれた 経済環境において、1年間で見ると大きな改善であっ ものに敬意を表し、その人生と作品を称えるため、 たといえますが、ただ、まだ始まりにすぎないと認識 Michael Jackson’s THIS IS IT(マイケル・ジャク しています。 ソンTHIS IS IT)を制作しました。この映画は当然 *2 金融分野を除く営業活動および投資活動による連結キャッシュ・フロー の合計。この情報は米国会計原則に則って作成されているものではありま のごとく世界中の観客を魅了するとともに彼の音 せん。 楽への人気を再び呼び起こし、「キング・オブ・ポッ プ」と称えられるマイケル・ジャクソンは2009年 において最高の売上を記録したアーティストとな りました。

• Michael Jackson’s This Is It(マイケル・ジャク ソンTHIS IS IT)の世界規模での成功と、Angels & Demons(天使と悪魔)、世紀末冒険大作2012、 および3Dアニメ映画Cloudy With a Chance of Meatballs(くもりときどきミートボール)の成功 により、 Entertainmentの2009暦 年の劇場興行収入は全世界で36億米ドルを超え、 過去最高を記録しました。

9 中期戦略

2009年度の収益性は大幅に改善しましたが、中 ゲーム 期的(2012年度末まで)には、営業利益率5%、株 前述のとおり、PS3® のプラットフォームは、薄 主資本利益率(ROE)10%という目標を達成すべく、 型、軽量で魅力的な価格に設定したPS3® を2009 変革を続けていく必要があります。成功を収めるた 年に投入して以来、勢いを増しています。PS3® の めには、テレビおよびゲーム事業を中心としたすべ ハードウェアに対する継続的なコスト削減に加え、 ての中核事業において継続的に利益を生み出すと同 ディスクとオンラインの両方におけるPS3® 用ソフ 時に、ネットワークサービスなど新規事業も積極的 トウェアの売上増加が見込まれることから、2010 に展開することにより、成長を続けていかなければ 年度におけるゲーム事業の黒字化をめざしてい なりません。 ます。 今後とも、新たなユーザー体験を創造し、売 テレビ 上を生み出すために、PS3® のユニ ー クな強み テレビ事業の黒字化は喫緊の重要課題ですが、中 を最大限活用するために取り組んでいきます。 期的には市場におけるリーディングポジションを獲 PlayStation®Moveモーションコントローラは、 得することをめざしています。コスト構造とサプラ PlayStation®Eyeカメラと一緒に使うことでユー イ・チェーンの徹底的な見直しにより、2009年度 ザーの動きを高い精度で検知することができ、PS3® のテレビ事業の損益は、まだ営業損失を計上しては のゲームに新しい楽しみが加わります。さらに、グ いるものの大幅に改善しました。 ループ全体のグローバルな3D関連製品展開におい 2010年度には、革新的な新製品ラインアップと、 て中核となる施策として、ソニーはすでに発売して コスト構造の継続的な見直し、また積極的な販売計 いるすべてのPS3® をシステムソフトウェアのアッ 画により、液晶テレビ事業の黒字化をめざしていま プデートにより3D立体視ゲームに対応できるよう す。また、インターネットとテレビを融合させるこ とで今までにない楽しみ方を提供するだけではな く、アプリケーションのダウンロードにより進化し 続けるという、新しい時代のテレビ“Sony Internet TV”を、Googleとの提携により開発し、この秋発売 するとともに、次世代のテレビ・ディスプレイを開 発し、中期的には20%のマーケットシェア獲得をめ ざしています。

メデ ィ ア・投資家説明会(2009年 11 月 19 日開催 )にて、左より吉岡 浩 執行役 副社長 CPDG担当、ハワード・ストリンガー、平井 一夫 執行役 EVP NPSG担当

10 にし、新しい3D立体視ゲーム時代の幕を開きまし 3D た。今後、自社開発の3D立体視ゲームタイトルを発 白黒からカラー、そしてHDへと、ソニーは今日 売するとともに、外部のソフトウェアメーカーによ まで常にテレビのディスプレイの開発をリードして る開発を積極的にサポートしていきます。 きました。お客さま、そしてエレクトロニクスおよ びコンテンツ業界の間で3D技術のエキサイティン デジタルイメージング グな展開が盛り上がってきている今、ソニーは3D デジタルカメラやビデオカメラなどで高い利益率 においても業界を牽引していきます。 を上げているデジタルイメージング事業において ソニーは3Dにおいて、撮影を行うプロフェッショ は、世界一のデジタルイメージング・ブランドとし ナル用カメラから、編集および映写用装置、テレビ、 てのリーディングポジションを堅持することをめ “ブルーレイディスク™”(BD)プレーヤー、PS3®、 ざしています。ソニーの優れた技術の根幹をなすイ その他の製品までを網羅する他社にない優位性を メージセンサー、レンズ、シグナルプロセッサーな 持っており、プロフェッショナル用およびコンスー どの主要部品をベースとし、卓越した製品の差異化 マー向け3D機器業界におけるリーダーの地位にあ とコスト競争力によって、この事業を引き続き強化 ります。同様に、ソニーは3D映画やゲームコンテン していく必要があります。最近発表したレンズ交換 ツ制作においても業界のリーダーであり、魅力的な 式デジタル一眼カメラは、世界最小・最軽量*3 の極 3Dコンテンツを提供すべく、他社との協業も継続 めて小さなボディで一眼レフカメラと同等の高画質 的に推進していきます。ソニーは、レンズからリビ 性能を実現しています。 ングルームに至るまで、3Dのバリューチェーン上 同時に、コスト競争力の強化により新興国など成 のすべての要素で非常に大きな強みを有する唯一の 長市場に向けたエントリーモデルのラインアップ拡 企業なのです。 充を図っていきます。ソニーは、地域や価格を問わ いくつかの例をご紹介します。2010年6月、 ず、お客さまがどのようにソニー製品をお楽しみい ソニーグループ全体が、3Dの世界をお客さまのご ただけるかを提案し、市場を絶えず活性化していく 家庭にお届けするために一致団結します。ソニーに 必要があると考えています。 とって初めてのフルHDによる3D対応テレビおよ 今後、ソニーのデジタルイメージング製品の多く びBDプレーヤーの発売に加え、前述のとおり、す がネットワークに対応していきます。これにより、 でに発売しているPS3®(3,500万台以上)について、 ソニーのネットワークサービスを通じて、お客さま システムソフトウェアのアップデートで3D立体視 が簡単に映像やビデオをインターネット上にアップ ゲームに対応できるようになりました。また、3D“ブ ロードし、それらをご家族やお友達と一緒にお楽し ルーレイディスク”再生については、2010年内の対 みいただけるようになります。 応を予定しています。ソニーがより多くの3D製品

*3『“α”NEX-5』。レンズ交換式デジタル一眼カメラボディとして。2010年5 月11日ソニー広報発表時点。

11 をリビングルームにお届けするために、PS3® がそ すでにあるPSNをベースとし、Qriocityという の足がかりとなることを期待しています。 新しいオンラインサービス・プラットフォームを立 加えて、この夏の2010 FIFAワールドカップ南ア ち上げました。Qriocityは、ソニーの数多くのネッ フリカ大会を皮切りに、ソニーは3Dコンテンツを トワーク対応商品につながり、高品質なエンタテイ ご家庭にお送りします。またソニーは、IMAX Cor- ンメントをさまざまな機器でお客さまにお楽しみ porationおよびDiscovery Communicationsと共 いただくことを可能にします。このサービスの第一 同で、米国で初めての3D放送専用テレビネットワー 弾として、2010年4月に米国において、2010年モ クを開発中であり、さらに近い将来、PC“VAIO”およ デルの液晶テレビ“ブラビア™”(ネットワーク対応 びデジタルイメージング製品を含む3D対応製品を 機種)とBDプレーヤー、および“VAIO”やその他の 発表する予定です。 Windows OS搭載PC向けにビデオサービスを開始 ソニーの目標は、3Dの分野において誰もが認め しました。ソニーはネットワークサービスを通じて、 る世界的なリーダーとなることです。ソニーの3D 映画やテレビ番組、ゲーム、電子書籍など豊富なコ 担当チーム、各業界をリードするパートナー企業、 ンテンツをお届けしていきます。 そして“make.believe”精神によって、私たちはまさ 前述しましたソニーの電子書籍端末「Reader」は にそれを実現しつつあります。 話題を巻き起こしており、大きな成長が見込まれま す。もう一つの革新的な製品として、北米で売り出 ネットワークサービス&モバイル製品 されたばかりのパーソナルインターネットビュー 3Dの世界は、ソニーが進めているいくつものエ ワー “dash(ダッシュ)”があります。これは、イン キサイティングな活動の一つにすぎません。ソニー ターネットまたはソニーのネットワークサービスか にとって3Dと同様に重要なものは、ネットワーク らお客さまが求めるコンテンツを即時に配信でき サービスをより幅広いコンスーマー向け製品に広 るように設計されています。革新的でネットワーク げ、デジタル時代におけるお客さまの生活にソニー に対応するモバイル製品を開発していくことは、ソ 製品を普及させることなのです。 ニーのネットワークサービスを活用する上で重要な ソニーは、2006年にPS3® を発売すると同時に、 施策であり、ネットワークプロダクツ&サービスグ PlayStation®Network(PSN)を立ち上げて以来、 ループの主要なミッションの一つです。 このサービスを通じて提供するゲームおよびその他 のコンテンツを継続的に拡充してきました。その結 果、PSNは2010年4月末時点で36カ国にわたる オンライン店舗を有し、4,700万を超える登録アカ ウントにコンテンツを提供しています。

12 以上を含む多数の施策からおわかりのように、私 たちは、ソニーらしい総合的な顧客体験を実現する ために、魅力的なデザインと最先端の技術で製品の 差異化を図ると同時に、それらをつなぎ、ユニーク なネットワークサービスとコンテンツを提供し、ま た、オープンプラットフォームの導入に取り組むな ど、思い切った施策をとってきました。そしてソニー は、お客さまとより親密で豊かな関係の構築を図り、 ひいてはソニー製品ならびにソニーブランド全体の ソニーはすべてのことを高いモラルをもって行い、 価値と魅力の向上をめざします。 正直に責任を持ってビジネスを行っていきます。 ソニーはまた、その革新的な精神と専門的技術を ソニーグループ内の結束はかつてないほどに強 環境問題の解決に役立てることに全力を挙げて取り まり、また、ソニーを変革しようという私たちの意 組んでいます。優れた充電池を開発してきた長い歴 志は固く、すでに成果を挙げ始めています。そして、 史から、大きな成果を挙げたソニー製品を引き取っ 想像を現実のものに変えるソニーの力と、私たちが てリサイクルするプログラムまで、すべては、お客 想像できることはすべて実現可能であるという信念 さまの求める環境に配慮した製品を提供することを によって、ソニーは成功を収め、株主価値を向上さ 目的とするものです。また最近、ソニーは新しい環 せることができると確信しています。ソニーの経営 境計画を発表しました。この計画では、長期目標と 陣とすべての社員を代表し、株主の皆さまの変わら して「環境負荷ゼロ」を掲げ、製品1台当たりの年間 ぬご支援をお願い申し上げます。 消費電力量を2008年度比で30%削減することを めざしています。 私たちは、ソニーが何をすべきかを認識していま 2010年5月31日 す。ソニーは、お客さまをわくわくさせ、新しいエ ンタテインメント体験を提供するための、まったく 代表執行役 会長 兼 社長 CEO 新しい製品、技術、サービスを開発しなければなり ハワード・ストリンガー ません。ソニーはより速いスピードで、魅力的であ るとともに価格競争力のある製品およびサービスを 市場に投入していかなければなりません。そしてソ ニーは、全事業分野にわたって設定した意欲的な利 益目標を達成しなければなりません。また同時に、

13 特集:ソニーが描く3Dの世界

2010年を3Dホームエンタテインメント元年へ。 新しい映像体験は、ソニーから始まります。

ソニーはこれまで長年にわたり、家庭用テレビだけではなく、放送局をはじめ、ハリウッド映画、CG アニメーション、スポーツなどの多彩な分野で、映像を「創造する」ための機材や技術を幅広く提供して きました。ソニーはデジタルハイビジョンなどの最新の映像表現だけではなく、3Dの映像表現において もトップクラスのブランドであり続けます。 さらに、ソニーグループ全体で、映画、テレビ番組、音楽、ゲームなどの豊富なコンテンツを持ってい るのもソニーの特徴です。機器や技術などのハードだけではなく、これらのソフトを生かしたソニー独自 のアプローチで、3Dエンタテインメントを広げていきます。 テレビ、そして映像表現におけるソニーのテクノロジーが、2010年を3Dホームエンタテインメント 元年にします。

続々と登場する3D対応製品 2010 年 6 月より、3D対応液晶テレビ “ ブラビア ™” および3D 対応 “ ブルーレイディスク ™”(BD)プレー ヤーやホームシアターシステムを順次発売する予定です。さらにPC“VAIO™”、デジタルカメラなどの3D対 応製品も次々と登場し、ご家庭で手軽に楽しむ3Dを実現していきます。

14 映画館での体験をご自宅の3Dテレビで 今後は、ご家庭向けに数々の3D映画作品 がBDなどでご利用いただけるようになりま す。Sony Pictures EntertainmentはBDでの 発売第1弾として、Cloudy With a Chance of Meatballs(くもりときどきミートボール)を 3D対応液晶テレビ“ブラビア”と3D対応BDプ レーヤーとあわせて発売する予定です。今後も、 最新のタイトルおよび過去の名作を3D“ブルー レイディスク”として順次発売していきます。

コンテンツ制作から上映・再生まで一貫したソニーの3Dデジタルソリューション

Creation 制作 エンタテインメントを総合的に手がけてきたソニーは、 3Dのさらなる可能性を広げ、さまざまなコンテンツづくりに挑戦していきます。 Distribution 配信・提供

コンテンツ ゲーム開発 プロフェッショナル機器 パッケージソフトに限らず、放送ネットワークを含めた さまざまな3Dコンテンツ配信の可能性を追求していきます。

ブルーレイディスク(映画・ゲーム) Sony PCL

Display 上映・再生 ネットワーク・サービス ソニーはデジタルシネマ/3D映画の普及に大きく貢献してきました。 今後は3Dの臨場感をご家庭にお届けしていきます。 放送

デジタルシネマ 家電

15 3Dによる迫力のスポーツ映像 3D の魅力を活用できる有力なコンテンツとして、ソ ニーはスポーツ映像の3D化にも注力します。米国では スポーツ放送大手のESPNと提携し、“X Game”や“カ レッジフットボール ”などの3D放映に協賛し、3Dで見 るスポーツの迫力を訴求していきます。すでに発表のと おりFIFAおよびPGAとの協力により、サッカーやゴル フの試合映像の3D化も進めていきます。

初の3D放送専用テレビネットワークが誕生 Discovery Communications, Inc、ソニー、IMAX Corporation の3社が協力し、高品質な3Dコンテンツ をご家庭にお届けするための3D放送専用テレビネット ワークを共同で立ち上げることを発表しました。各社が FIFAワールドカップを3D映像でご家庭へ。 持つ3Dコンテンツや専門技術、テレビ番組放送網、運営 スタジアムの臨場感と熱狂をお届けします。 力を結集しました。高品質な3次元映像をご家庭で視聴 ソニーとFIFAは、FIFAワールドカップを世界で初めて3D映 できるようにすることをめざします。2011年、米国を皮 像でお届けします。2010 FIFA ワールドカップの全試合のう 切りにビジネスを開始し、3Dテレビの導入を図るととも ち、25試合を3D映像化し、世界最高峰のスポーツイベントの スタジアムの感動と興奮を、世界中のより多くの人々へ提供し に、3D市場で本ネットワークの長期的なリーダーシップ ます。また、日本では25試合の放送をソニーが冠スポンサーと を構築することをめざします。 なって、「Sony Presents『2010 FIFAワールドカップ 南アフ リカ 3D』」として、スカパー! HDおよびスカパー!光で3D ゲームの表現力もさらに大きく 放送します。加えて、米国ではESPN、スペインではDIGITAL+ 3Dの表現力は、もちろんゲームの世界もさらに大きく とそれぞれタイアップして、全世界で熱狂するサッカー最大の 広げていきます。「プレイステーション 3」(PS3®)で は 、 イベントをご家庭に3Dでお届けします。FIFAワールドカップ システムソフトウェアのアップデートで3D対応を可能 の感動とソニーの技術や製品による臨場感ある3D映像が組み 合わさることにより、「スタジアムに居なくても実際に観戦し にしました。さらに、3D立体視ゲームへの対応をはじめ、 ているような体験」が可能となります。 2010年はゲームにとっても新時代の到来となります。

16 新たなるステージ、それは3Dエンタテインメント。 ソニーは2010年、新次元の臨場感をご家庭にお届けします。

3Dホームエンタテインメントへの鍵は4倍速フルHD液晶テレビ ソニーは、ご家庭でも映画館のような高画質3D映像を体験していただくため に、3D映像をフルHDで液晶テレビ“ブラビア”に表示する技術を開発しました。 ソニー独自の4倍速動画表示機能「モーションフロー 240Hz」を応用し、フレー ムシーケンシャル表示方式とアクティブシャッターメガネを採用することで、フ ルHDの高精細な3D映像を表示します。 液晶テレビ “ブラビア” を中心にBD対応機器、PC“VAIO”、PS3®など、さまざ まなプラットフォームや3Dコンテンツを2010年以降、順次展開していきます。

3Dに対応したさまざまなプロフェッショナルユース機器を提供 プロフェッショナルユースの分野においてフルHDの4倍を超える高精細プロ ジェクターなどでデジタルシネマをリードしてきたソニーは、3D映像のさらな る展開と高画質化を推し進めるため、制作・編集から上映までさまざまな3D対応 プロフェッショナルユース機器を提供しています。 これらの取り組みは、3Dエンタテインメントの間口を広げ、今までの想像を超 えるアイデアに富んだコンテンツが創出される可能性を秘めています。

17 特集:急拡大する電子書籍市場

旅行や出張でも大活躍 ソニーの電子書籍端末「Reader」 1台で何冊でも好きな本を手軽に持ち運び

米国では、旅行や出張時に重いハードカバー装丁の書籍を何冊も持ち 歩く人が多く、また家族や友人に本をプレゼントする文化もあるため、 1台に何十冊も取り込める電子書籍端末が大ヒットとなっています。 ソニーは2006年、米国での電子書籍端末の1号機を発売しましたが、 その翌年から他社の参入もあり、市場が一気に拡大しています。

ソニーの「Reader」は、電子ペーパー技術を使ってデジタル化された書籍 コンテンツなどをディスプレイに表示し、読書を楽しむことができる電子書 籍端末です。ディスプレイは紙のようにどの角度からでも見え、紙に近い反 射率なので目が疲れず、文字の大きさを数段階に調整でき、なめらかでくっ きりとした文字表示を実現しています。また、液晶ディスプレイと異なり、 ページをめくるときだけ電力を使う省エネ設計なので、頻繁に充電する必要 がありません。 こうしたハードウェアに、24時間いつでも好みの本をネット上の電子書 籍ストア「Reader Store(リーダーストア)」からワイヤレス(Reader Daily Edition™のみ)またはPC経由でダウンロードして楽しめますが、ソニー は、ハードウェアの開発・販売に加え、北米ではコンテンツ配信サービスも展 開しています。「Reader Store」では、現在、有料の約15万タイトルおよび 「ニューヨークタイムズ」に毎週掲載されるベストセラーランキングの約9割

18 のタイトルを含む、100万以上のコンテンツを提供しており、話題 のベストセラーをすぐにダウンロードして読むことができるのも人 気の一つとなっています。2010年5月には、「Reader Store」から の累計電子書籍ダウンロード数が1,000万を超えました。 また、「Reader」では、デジタルコンテンツのオープンフォーマッ ト「ePub(イーパブ)」を採用しています。業界標準のフォーマット を利用することで、Googleが電子化した著作権保護期間が満了した 書籍100万タイトル以上を無料でダウンロードでき、さらに全米約 6,000カ所の公立図書館との連携により、電子書籍の貸し出しサービ スも受けられます。このようにソニーは、ハードウェアとソフトウェ ア、コンテンツ配信サービスをセットにしたビジネスを展開し、米国 での電子書籍市場の拡大をめざしてきました。 ソニーは、ハードウェア面でも「Reader」の付加価値向上に取り 組んでいます。タッチスクリーン対応モデルに加え、Sony Ericsson Mobile Communications AB (ソニー・エリクソン)の協力のもと でソニーのコンスーマー商品では初となる第3世代ワイヤレス(3G) 通信機能を搭載したモデルReader Daily Editionも発売し、PCを使 わずにコンテンツを直接ダウンロードすることも可能になりました。 新聞や雑誌など定期刊行物の電子化も進んでいますが、ソニーは 3G通信機能を備えた「Reader」にワイヤレスで記事をお届けすると いうサービスを2009年12月から「Reader Store」にて開始するこ とで、さらなる市場の成長に寄与するものと期待しています。伸び 盛りの電子書籍ビジネスは、すでに米国をはじめ8カ国で展開して いますが、今後、さらにビジネスを拡大していきます。

19 ビジネス概要(2009 年度のセグメント別業績)

コンスーマープロダクツ& テレビ事業、デジタルイメージング事業、オーディオ・ビデオ事業、半導体事業、コンポーネント事業などで デバイス 構成されています。 売上高(3兆2,277億円) 前年度比19.9%の減少 ■ 売上高 ■ 営業損失 (単位:億円) ・外部顧客に対する売上は前年度比18.8%の減少。 ・分野全体で為替の悪影響を受けたことに加え、製品別では、価格下落の影響を受けた液晶テレビ“ブラビア™”、 40,315 市場縮小の影響を受けたビデオカメラ“ハンディカム®”および“コンパクトデジタルカメラ“サイバーショッ 32,277 ト™”が減収。 営業損失(465億円) 前年度比686億円の改善 ・減収による売上総利益の減少、為替の悪影響、構造改革費用の増加などがあったものの、売上原価率の改善、 販売費・一般管理費の削減により損益が改善。 ・製品別(構造改革費用を除くベース)では、減収の影響を上回るコスト削減を実現した液晶テレビやコンパク トデジタルカメラ、売上が増加したイメージセンサーなどが損益改善、コストダウンによる単価の引き下げに (465) (1,151) ともない減収となったゲーム向けシステムLSIなどは減益。 2009 2010

ネットワークプロダクツ& ゲーム事業およびPC・その他ネットワークビジネス事業で構成されています。 サービス 売上高(1兆5,758億円) 前年度比10.2%の減少 ・ゲーム事業、PC“VAIO™”などの減収により、分野全体で減収。 ® ® ■ 売上高 ■ 営業損失 (単位:億円) ・ゲーム事業は、新型モデルを発売した「プレイステーション 3」(PS3 )の普及拡大により、PS3 ソフトウェ アの売上数量が増加したものの、為替の悪影響に加え、PSP®「プレイステーション・ポータブル」(PSP®)ハ ー 17,556 ドウェア、「プレイステーション 2」(PS2®)ソフトウェアの売上数量減少などにより減収。 15,758 営業損失(831億円) 前年度比44億円の改善 ・ゲーム事業の損益が悪化したものの、デジタルミュージックプレーヤー“ウォークマン®”などの損益改善によ り、分野全体で営業損失が縮小。 ・ゲーム事業は、PS3®ハードウェアのコスト改善、PS3®ソフトウェアの売上数量の増加があったものの、 PS2®ソフトウェア、PSP®ハードウェアの売上数量の減少などにより損益が悪化。

(874) (831) 2009 2010

B2B &ディスク製造 放送・業務用機器などのB2B事業および“ブルーレイディスク™”、DVD、CDのディスク製造事業で構成 されています。 売上高(5,042億円) 前年度比10.0%の減少

■ 売上高 ■ 営業利益(損失) (単位:億円) ・外部顧客に対する売上は前年度比13.0%の減少。 ・為替の悪影響に加え、放送・業務用機器の売上が先進諸国における事業環境の悪化により減少したこと、ディ 5,600 スク製造事業において価格下落の影響を受けたことなどにより、分野全体で減収。 5,042 営業損失(72億円) 前年度比137億円の悪化 ・上記の要因により、放送・業務用機器およびディスク製造事業の損益が悪化。

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(72)

2009 2010

映画 米国を拠点とするSony Pictures Entertainment Inc.(SPE)による映画およびテレビ番組などの事業で 構成されています。 売上高(7,052億円) 前年度比1.7%の減少 ・米ドルに対する円高により減収(米ドルベースでは7%の増収)。 ■ 売上高 ■ 営業利益 (単位:億円) ・米ドルベースでは、当年度に公開された映画作品の劇場興行収入および映像ソフト収入が全世界で好調だっ たこと、SPEの保有する米国外のテレビネットワークにおける広告収入が増加したことなどにより増収。 当年度の売上に貢献した劇場公開作品:2012、Angels & Demons(天使と悪魔)、Michael Jackson’s This 7,175 ・ 7,052 is it(マイケル・ジャクソン THIS IS IT)など。 営業利益(428億円) 前年度比43.1%の増加 ・SPEが保有していた中南米のプレミアム有料テレビ事業および米国のケーブルネットワーク会社の持分の一 428 部、中欧のプレミアム有料テレビ事業の全持分の売却により、合計303億円の売却益を計上したことなどに 299 より増益。

2009 2010

(注1) 3月31日に終了した1年間を示します。 (注2) 売上高=売上高および営業収入 20 (注3) 売上高は各分野間の取引を含みます。 (注4)ソニー生命の業績は米国会計原則に則って算出されていますので、SFHおよびソニー生命が日本の会計原則に則って個別に開示している業績とは異なります。 音楽 米国を拠点とするSony Music Entertainment(SME)および日本の㈱ソニー・ミュージックエンタテイ ンメント(SMEJ)による音楽制作事業などで構成されています。 売上高(5,226億円) 前年度比35.0%の増加 前年度は2008年10月1日以降、SMEがソニーの100%子会社として連結されたことに対し、当年度は1年 ■ 売上高 ■ 営業利益 (単位:億円) ・ 間連結されていたことにより増収。 5,226 ・前年度に1年間SMEを100%連結していたと仮定した場合と比較すると、米ドルに対する円高の影響、パッ ケージメディアの音楽市場の縮小が継続していることにより、音楽分野の売上高は5%の減少。 3,871 ・当年度の売上に貢献した音楽作品:スーザン・ボイルの「I Dreamed A Dream /夢やぶれて」、映画「マイケル・ ジャクソンTHIS IS IT」のサウンドトラック、いきものがかりの「ハジマリノウタ」など。 営業利益(365億円) 前年度比31.1%の増加 365 ・前年度に1年間SMEを100%連結していたと仮定した場合と比較すると、音楽分野の営業利益は72%の増 278 加。 ・SMEおよびSMEJにおいて、マイケル・ジャクソンのカタログ作品を含むヒット作品の貢献があったこと、構 2009 2010 造改革費用が前年度に比べ減少したことなどにより増益。

金融 ソニー生命保険㈱(ソニー生命)、ソニー損害保険㈱、ソニー銀行㈱などを傘下におくソニーフィナンシャル ホールディングス㈱(SFH)および㈱ソニーファイナンスインターナショナルによる金融事業で構成されて います。 金融ビジネス収入(8,514億円) 前年度比58.2%の増加 ■ 金融ビジネス収入 ■ 営業利益(損失)(単位:億円) ・主にソニー生命の増収により、分野全体で増収。 8,514 ・ソニー生命の収入は、前年度は世界的な金融危機の影響により日本の株式相場が大幅に下落したのに対し、当 年度は大幅に上昇したことから、特別勘定における運用損益の改善、一般勘定における新株予約権付社債の評 5,382 価損益の改善、一般勘定における株式の減損の大幅な減少などにより、大幅に増加。 ソニー生命の保険料収入は、保有契約高の堅調な推移により増加。 1,625 ・ 営業利益(1,625億円) 前年度比1,937億円の改善 ・主にソニー生命の営業損益の改善により、分野全体で損益が改善。 ・ソニー生命の営業損益は、日本の株式相場の回復にともなう、一般勘定における新株予約権付社債の評価損益 (312) の改善、特別勘定の変額保険にかかる将来運用利回りの変更による責任準備金繰入額の減少、一般勘定におけ 2009 2010 る株式の減損の大幅な減少などにより、大幅に改善。

ソニー・エリクソン Sony Ericsson Mobile Communications AB(ソニー・エリクソン)では携帯電話の設計・開発・製造・ 販売を行っています。 ソニー・エリクソンの持分法による投資損失は、前年度の303億円に対し、2009年度は345億円 ■ 持分法による投資損失 (単位:億円)

(ご参考) ソニー・エリクソンは当社が株式の50%を保有する持分法適用子会社であり、その業績はソニーの連結財務諸表に直接連結されていません。 ソニー・エリクソンは全世界の子会社の業績をユーロベースで連結しています。しかしながら、ソニーは当開示が投資家の皆さまにソニーの ビジネス状況を分析するための有益な追加情報を提供すると考えています。 売上高(6,457百万ユーロ) 前年度比37.2%の減少 ・全地域において厳しい市場環境が続き、売上台数が大幅に減少したことなどにより、前年度比で3,821百万 (303) ユーロ(37.2%)減収。 (345) 税引前損失(654百万ユーロ) 前年度比21百万ユーロの悪化

2009 2010 ・税引前損失は、大幅な減収があったものの、研究開発費、ならびに販売費及び一般管理費が減少したことによ り、前年度比で若干の損益悪化。

その他 その他は、日本における携帯電話の製造委託事業や主に日本においてインターネット関連サービス事業を 行うソネットエンタテインメント㈱等のさまざまな事業活動から構成されています。 売上高(2,619億円) 前年度比17.8%の減少 ソネットエンタテインメント㈱の売上が大幅に増加したものの、日本におけるソニーイーエムシーエス㈱で ■ 売上高 ■ 営業損失 (単位:億円) ・ の携帯電話の製造委託事業の売上が減少したことなどにより減収。 3,184 営業損失(48億円) 前年度比6億円の悪化 2,619 ・ソニーイーエムシーエス㈱の製造委託事業の利益の増加があったものの、東京お台場のエンタテインメント 施設の撤退にともなう費用を計上したことなどにより、前年度比で損益悪化。

(42) (48)

2009 2010

(注5) 2009年4月1日付の機構改革にともない、2009年度第1四半期よりビジネスセグメント区分の変更を行いました。主に、従来のエレクトロニクス分野およびゲーム分野に含まれていた事業を 再編成し、コンスーマープロダクツ&デバイス分野、ネットワークプロダクツ&サービス分野、B2B&ディスク製造分野を新設しました。また、音楽分野を新設し、ソニー・エリクソン(携帯電話 事業の合弁会社)の持分法による投資損益については、単独のセグメントとして表示しています。これにともない、2008年度の実績を修正再表示しています。 21 主要ビジネスの営業概況

世界的な景気後退にともなう需要の低迷や価格競争の ソニーは、2009 年4月1日付の機構改革にとも 激化、また、円高の進行などにより、2009 年度のビジ ない、2009 年度第1四半期より、業績報告におけ ネス環境は引き続き厳しいものとなりました。このよう るビジネス別セグメント区分の変更を行いました。 な中、ソニーは、組織横断での調達やオペレーションの 主に、従来のエレクトロニクス分野およびゲーム分 強化、コストの削減に取り組むとともに、ソニーらしい 野に含まれていた事業を再構成し、コンスーマープ 商品、サービス、コンテンツを積極的に展開し、新しい ロダクツ&デバイス分野、ネットワークプロダクツ 一歩を踏み出した年となりました。 &サービス分野、B2B &ディスク製造分野を新設し ました。また、音楽分野を新設し、ソニー・エリク ソンの持分法による投資損益については、単独のセ 主要ビジネスのレビュー 液晶テレビ グメントとして表示しています。 2009 年度、ソニーの液晶テレビビジネスにおいて、 オペレーションの強化および収益性改善のための施策を 実施するとともに、今後に向けた商品力の強化に注力し ました。施策の一環として、米州および欧州における液 晶テレビの生産について鴻海(ホンハイ)グループと戦 略的な提携関係を構築することを発表しました。米州に おいては、ソニーグループが所有していた、主に米州向 けの液晶テレビを生産するメキシコのティファナ工場 (旧正式名「Sony Baja California, S.A. de C.V.」)の株 式の一部、および同工場での生産に関連する資産を、鴻 海グループへ譲渡しました。これにより、ティファナ工 液晶テレビ売上台数とシェア 場は、鴻海グループ約 90%、ソニーグループ約 10% (単位:万台) の出資比率となりました。また、欧州においては、ソ ニーグループが所有する、欧州向けの液晶テレビを生産 1,520 1,560 するスロバキアのニトラ工場(正式名「Sony ,

1,060 Spol. s.r.o.」)の持分の一部を今後鴻海グループへ譲渡 し、鴻海グループ約 90%、ソニーグループ約 10%の 12% 14% 10% 出資比率で運営することに合意しました。これらの譲渡

2008 2009 2010 後も、ティファナ工場はソニーの米州向け液晶テレビ生

* 3 月 31 日に終了した 1 年間、シェアはソニー調べ 産の、ニトラ工場は欧州向け液晶テレビ生産の重要拠点

22 液晶テレビ “ブラビア™”

23 という位置づけに変更はありません。さらに、これらの たい景色に向かってシャッターボタンを押してカメラを 施策に加え、在庫日数の削減や設計時間の短縮などを着 ひと振りするだけで最大 270 度 *1 のパノラマ写真が撮 実に進め、オペレーションの強化を実行しました。また、 影できます。さらに、従来なかった新しい撮影文化の創 LED バックライト搭載モデルのラインアップを拡充させ 造をめざし、カメラが自動でアングルを変えて撮影する 商品力を強化した結果、年間の液晶テレビの売上台数は ユニークなカメラアクセサリー「Party-shot ™(パー 年初の計画よりも 60 万台増加の 1,560 万台となりまし ティーショット)」を発売し、大きな話題を呼びました。 た。そして、2010 年 6 月より、臨場感あふれる 3D 視 2009 年度のコンパクトデジタルカメラの売上台数は 聴に対応し、シンプルで美しいモノリシックデザインを 2,100 万台となりました。 採用した LX900、HX900 および HX800 シリーズを主 *1 TX7 は最大 258 度 要地域で発売します。3D 対応液晶テレビ “ブラビア™” では、モーションフロー 240Hz の技術を応用することで フル HD の 3D 映像を実現し、皆さまのご家庭にソニー ならではの新しいエンタテインメントをお届けしていき ます。 コンパクトデジタルカメラ売上台数とシェア (単位:万台)

デジタルイメージング 2009 年度のコンパクトデジタルカメラビジネスは、

さらに効率化したオペレーションとソニーならではの商 2,350 2,200 2,100 品力が発揮された年となりました。2009 年度、ソニー 23% 21% 22% は、コンパクトデジタルカメラ“サイバーショット™” に、 裏面照射型 CMOS イメージセンサー “Exmor R ™”(エ クスモア アール)を搭載し、レンズ一体型デジタルカ 2008 2009 2010 * 3 月 31 日に終了した 1 年間、シェアはソニー調べ メラとして世界で初めてフルハイビジョン動画(1920 × 1080/60i、AVCHD)撮影に対応した TX7 および HX5V を発売し、ヒットモデルとなりました。両機種 とも、カメラ同士や対応する機器にかざすだけで、カメ ラ内に記録した画像データを転送できる近接無線転送技 術 “TransferJet ™”(トランスファージェット)に対応 するなど、ソニーの技術の粋を集めた商品を展開してい ます。また、「 スイングパノラマ 」 機能を搭載し、撮り

“サイバーショット™” DSC-TX7

24 “α” NEX-5

25 2009 年度、デジタル一眼レフカメラビジネスにおい スペックの高付加価値モデルから手ごろなモデルまで幅 ては、事業構造を強化するとともに、商品開発を着実に 広い商品ラインアップを提供していきます。 発展させ、新たな領域への布石を打った年となりました。 *2 2010 年 5 月ソニー調べ 2009 年度には、国内工場からタイの工場への生産移管 や、国内におけるデジタル一眼レフカメラ関連事業の事 ホームビデオ 業所統合などを実行するとともに、明暗差が大きいシー “ブルーレイディスク™”(BD)プレーヤー/レコー ンを自動撮影できるソニー独自のデジタル画像処理機能 ダービジネスは、2009 年度に大きく拡大しました。 「オート HDR(ハイダイナミックレンジ)」、7コマ連写 2009 年度、ソニーのBDプレーヤーの売上台数は前年 機能などを搭載した “α 550” などを導入しました。さ 度比 110 万台増加の 330 万台となり、BDプレーヤー らに、2010 年 6 月には、今後拡大が見込めるレンズ交 の主要市場である北米においてシェア約 40%を獲得し 換式デジタル一眼カメラの領域においても、『いつでも、 て1位 *3 となりました。BDレコーダーの売上台数も どこでも一眼高画質を』をコンセプトとし、新開発の 前年度比 20 万台増加の 70 万台となりました。さらに、 “Exmor” APS HD CMOSセンサーを採用し、ハイビジョ 2010 年夏には3DのBDプレーヤーを欧米で発売する ン動画機能を搭載した、NEX-5 および NEX-3 を発売す など、ソニーグループを挙げて推進している3D事業に ることにより、新しい領域を積極的に創造していきます。 おいても重要な役割を担っています。今後ソニーは、3D また、ソニーはビデオカメラビジネスにおいて、独自 機能、ならびにネットワーク機能を充実させたソニーな の技術を結集させた優れた商品で 2009 年度も引き続き らではの製品を提供していきます。 市場をリードしました。2009 年度に発売したデジタル *3 2010 年 4 月ソニー調べ ハイビジョンビデオカメラ “ハンディカム ®” のCXお よび XR シリーズでは、画像処理エンジン「(ビ オンズ) 」の技術により、タテ・ヨコだけではなく回転 方向のブレまでも補正する 3 方向手ブレ補正を実現する ビデオカメラ売上台数とシェア (単位:万台) とともに、ソニー独自の高性能「G レンズ」を搭載し撮 影面積を倍増させるなど商品力を強化し、ヒットモデル

となりました。2009 年度、“ハンディカム ®” の売上台 770

2 620 数は 530 万台となり、全世界で 42%のシェア * を達 43% 530 41% 42% 成しました。また、当年度にはブログなどソーシャル・ ネットワークを活用しているユーザーに向け、ポケット サイズのモバイル HD スナップカメラ “bloggie ™”(ブ 2008 2009 2010

ロギー)を 2 機種投入しました。今後も引き続き、ハイ * 3 月 31 日に終了した 1 年間、シェアはソニー調べ

26 “ハンディカム®” HDR-CX350V

27 デジタルミュージックプレーヤー デジタルミュージックプレーヤー “ウォークマン ®” の 2009 年度(2010年 3 月 31 日終了年度)売上台数は、 前年度比 14%増の約 800 万台となりました。日本にお いては、高音質、デジタルミュージックプレーヤーとし ての使い勝手の良さがお客さまに評価されたこと、また、 2009 年に発売しヒットしたスピーカー付属の “ウォー クマン ®” S シリーズやヘッドホン一体型の W シリーズ など、お客さまのニーズに合った幅広いラインアップが

市場に受け入れられたことにより、4 年 8 カ月ぶりに売 “ウォークマン ®” S シリーズ 上台数シェアで1位を獲得しました *4。2009 年 10 月 デジタルミュージックプレーヤー には、音楽にあわせて歌詞を自動でスクロール表示する 売上台数とシェア (単位:万台) 機能「歌詞ピタ™」を搭載した S シリーズの新機種や、 “ウォークマン ®” として史上最薄となる約 7.2mm の本

体に高音質・高画質機能を凝縮した A シリーズの新機種 800 700 を発売し、ご好評いただいています。また、“ウォーク 580 9% 10% マン ®” と簡単につないで音楽を楽しめるドックコンポ 7% やドックスピーカーのラインアップを拡充しています。 ドックコンポおよびドックスピーカーの市場は、デジタ 2008 2009 2010 ルミュージックプレーヤーとつないで音楽を楽しむ利用 * 3 月 31 日に終了した 1 年間、シェアはソニー調べ スタイルの広がりによって拡大を続けていることから、 “ウォークマン ®” にためたお気に入りの音楽を手軽に良 PC売上台数 (単位:万台) い音で聴くことのできる商品群を積極的に展開していき ます。

*4 2009 年 8 月 24 ~ 30 日「BCNランキング」携帯オーディオのメーカー 別販売台数シェアによる。 680 580 520

パーソナルコンピュータ PC “VAIO ™” の 2009 年度売上台数は、前年度比 2008 2009 2010 17%増の約 680 万台となりました。パーソナルコン * 3 月 31 日に終了した 1 年間

28 PC “VAIO™” W シリーズ

29 ピュータ市場は低価格 PC のさらなる普及などにより引 携帯型では、さまざまなコンテンツをより手軽に持ち き続き拡大基調にありますが、価格競争が一層厳しく 出せる機能・デザインを採用した PSP®「プレイステー なっています。ソニーでは、2009 年 10 月に、世界最 ション・ポータブル」の新モデル、PSP®「プレイステー 軽量 *5 の薄型モバイル PC X シリーズやフル HD 液晶 ション・ポータブル」go(PSP®go)を、北米・欧州・ ディスプレイを搭載したボード PC L シリーズを発売し アジア地域で 2009 年 10 月に、また日本では 11 月 高付加価値モデルのラインアップをさらに強化するとと に発売しました。UMD ドライブに代わり大容量フラッ もに、2009 年 7 月には PC “VAIO” 初のネットブック シュメモリ(16GB)を搭載した PSP®go が、PSP- として、美しさと使いやすさを追求した W シリーズを 1000/2000/3000 シリーズに新たに加わったことで、 発売して、拡大するネットブック市場の取り込みを図っ ゲーム、映像、音楽、写真などの多様なコンテンツを手 ています。また、2010 年 4 月には、PC 事業の強化に 軽に持ち出して楽しめる PSP® の利用シーンがさらに広 向けた体制の変更を行いました。これは、PC 事業の本 がっています。2009 年度中に 990 万台を販売し、全世 部機能である VAIO 事業本部を、従来 PC の設計・オペ 界の累計売上台数が 6,150 万台以上となった PSP® の レーション・製造業務を行っていたソニーイーエムシー プラットフォーム上で、今後もパッケージソフトウェア エス㈱長野テックのサイト内に移転し、PC 事業の商品 のさらなる充実、ネットワークサービスおよびコンテン 企画から製造までの機能を集結させることで各機能間の ツの積極的な展開により、PSP® ならではのエンタテイ 連携を強め、これまで以上に効率的な体制の構築を図り、 ンメント体験を拡充していきます。 成長の加速をめざすものです。 「プレイステーション 2」(PS2®)の 2009 年度の売 *5 2009 年 10 月 8 日発表時点、ソニー調べ。 上台数は、前年度並みの 730 万台となりました。2009 年 4 月に欧米で価格を改定し、東欧、中近東、東南アジア、 ゲーム 南米地域では 2000 年の発売から 11 年目を迎えた今で 従来の「プレイステーション 3」(PS3®)の基本性能 も堅調なビジネスが続いています。今後も、新興国を中 は維持しながら、大幅なスリム化と魅力的な価格を実現 心に着実にビジネスを展開していきます。 した新型 PS3® を 2009 年 9 月に全世界で発売しました。 PS3®、PSP®、PS2® の各プラットフォームの一層の 2009 年度は、新型 PS3® および強力なソフトウェアタ 普及に欠かせないのが、ソフトウェアタイトルの充実で イトルの導入により、幅広いユーザーから支持を受け、 す。㈱ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE) PS3® ハードウェアの売上台数は1年間で 1,300 万台を は、ソフトウェアメーカー各社とともに、2009 年度も 達成し、2006 年発売以降の累計では 3,570 万台を超え 数々のヒットタイトルを生み出しました。PS3® 向けで ました。今後も、PlayStation®Move モーションコント は、アサシン クリードⅡ(ユービーアイソフト㈱)、コー ローラや 3D 立体視ゲームなどを導入し、PS3® のプラッ ル オブ デューティ モダン・ウォーフェア 2、FINAL トフォームの普及を力強く推進します。 FANTASY XIII(㈱スクウェア・エニックス)、アンチャー

30 テッド:黄金刀と消えた船団(SCE)、GOD OF WAR 域で好調な売れ行きを見せ、プラットフォームの拡大に III(SCE) な ど が、 ま た PSP® 向けではKINGDOM 貢献しました。 HEARTS Birth by Sleep(㈱スクウェア・エニックス)、 PS3®/PSP® ユーザー向けのネットワークサービス FIFA10 ワールドクラスサッカー(エレクトロニック・ PlayStation®Network(PSN)については、ゲームに加え、 アーツ㈱)、グランツーリスモ(SCE)などが世界各地 ノンゲームのコンテンツやサービスの拡充も強力に推進

PlayStation® Software Titles ※ 「プレイステーション 3」 専用ソフトウェア ※未発売のタイトルを含む

グランツーリスモ 5 アンチャーテッド:黄金刀と消えた船団 GOD OF WAR Ⅲ

MASSIVE ACTION GAME (MAG) HEAVY RAIN - 心の軋むとき - EyePet ™

PSP®「プレイステーション・ポータブル」 専用ソフトウェア※ ※未発売のタイトルを含む

リトルビッグプラネット ポータブル グランツーリスモ みんなのテニスポータブル

©2009 Sony Computer Entertainment Inc. Manufacturers, cars, names, brands and associated imagery featured in this game in some cases include trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners. All rights reserved. Any depiction or recreation of real world locations, entities, businesses, or organizations is not intended to be or imply any sponsorship or endorsement of this game by such party or parties. Produced under license of Ferrari Spa. FER- RARI, the PRANCING HORSE device, all associated logos and distinctive designs are trademarks of Ferrari Spa. The body designs of the Ferrari cars are protected as Ferrari property under design, trademark and trade dress regulations. ©2009 Sony Computer Entertainment America LLC. Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developed by Naughty Dog, Inc. ©2010 Sony Computer Entertainment America LLC. ©2010 Sony Computer Entertainment America LLC. ©2010 Quantic Dream/Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developed by Quantic Dream. ©2009 Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertain- ment Europe. Developed by SCEE London Studio. EyePet is a trademark of Sony Computer Entertainment Europe. All rights reserved. ©2009 Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc. De- veloped by SCEE Cambridge Studio. All rights reserved. ©2010 Sony Computer Entertainment Inc. Manufacturers, cars, names, brands and associated imagery featured in this game in some cases include trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners. All rights reserved. Any depiction or recreation of real world locations, entities, businesses, or organizations is not intended to be or imply any sponsorship or endorsement of this game by such party or parties. Produced under license of Ferrari Spa. FERRARI, the PRANCING HORSE device, all associated logos and distinctive designs are trademarks of Ferrari Spa. The body designs of the Ferrari cars are protected as Ferrari property 31 under design, trademark and trade dress regulations. ©2010 Sony Computer Entertainment Inc. しています。2009 年度には、欧州でのビデオ配信サー ネットワークサービス ビスや、日本・北米・欧州でのデジタルコミック配信を ソニーはすでにある PSN という強力なネットワーク 開始しました。58 の国と地域でサービスを展開し、累 サービスをベースにして、さらに新しいオンラインサー 計アカウント登録数は 2010 年 4 月末時点で 4,700 万 ビスとして Qriocity を立ち上げ、サービスを開始しまし を突破、ゲーム関連コンテンツから、映画・アニメなど た。Qriocity は、ソニーの数多くのネットワーク対応商 の映像作品、デジタルコミックまで、累計コンテンツダ 品につながり、高品質なエンタテインメントをさまざま ウンロード数は 9 億 8,000 万を超え、ネットワークサー な機器を通じてお客さまにお楽しみいただくネットワー ビスの基盤が着実に拡大しています。 クサービスです。このサービスの第一弾として、2010 年 4 月に米国で 2010 年モデルのネットワーク対応 “ブ ラビア” と BD プレーヤー、および PC “VAIO” やその プレイステーションハードウェア売上台数 他の Windows OS 搭載パソコン向けにビデオサービス (単位:万台) を開始しました。ソニーは今後も、お客さまのニーズに 応えるさまざまなデジタルエンタテインメント・コンテ 910 1,010 ンツを提供するとともに、これらのネットワークサービ 1,300 1,380 スを通じて個々のハードウェアの商品価値を高めていき 1,410 990 ます。

1,370 790 730

2008 2009 2010

■ PS3® ■ PSP® ■ PS2® * 3 月 31 日に終了した 1 年間

プレイステーションソフトウェア売上本数 (単位:万本)

5,790

5,550 10,370 11,560 5,030 15,400 4,440 8,350 3,570 2008 2009 2010

■ PS3® ■ PSP® ■ PS2® * 3 月 31 日に終了した 1 年間

32 ソニー・エリクソン 2009 年 12 月 31 日に終了した 1 年間において、ス ウェーデンの Telefonaktiebolaget LM Ericsson と の合弁会社 Sony Ericsson Mobile Communications AB ( ソニー・エリクソン ) の業績は、世界的な景気後退 の影響を受け、携帯電話市場が縮小したことにより、前 年度比で販売台数および売上高が減少し、損益が悪化し ました。 しかしながら、2010 年 1ー3 月期においては、主に 過去 1 年間にわたってより高価格帯モデルへのシフト を進め製品ポートフォリオを絞り込んだこと、およびコ スト構造を改善したことにより収益性が向上し、四半期 ベースで黒字に転換しました。 ソニー・エリクソンは、新社長バート・ノルドベリの もとで、2010 年 1ー3 月期に、自社として初めて OS に Android を採用し、特徴的なアプリケーションである Timescape ™や Mediascape ™を搭載したコミュニケー Xperia ™ X10 ション・エンタテインメントモデル Xperia ™ X10 や、 OS にシンビアンを採用し、美しいデザインとタッチ・ス クリーンが特徴の Vivaz ™の出荷を開始しました。両機 種とも世界的に好評を博しています。 また、2008 年半ばに開始した構造改革プログラムは 2010 年末までに完了し、営業費用の削減効果が全面的 に表れるものと見込んでいます。今後も年間ベースでの 黒字転換をめざして、オープン OS ベースの中・上位機 種モデルを中心とした製品ポートフォリオへの移行、す ぐれた顧客体験を実現するアプリケーションによる差異 化に注力します。

33 映画 モーション・ピクチャーズ Sony Pictures Entertainment Inc.(SPE)は、映画、 SPE の Motion Picture Group は、2009 暦年、SPE テレビ番組、オンラインなどのエンタテインメント・コ 史上初めて、全世界で過去最高となる 36 億米ドルの劇 ンテンツの開発、制作、および配給において世界をリー 場興行収入を上げましたが、北米以外の海外劇場興行収 ドし続けています。SPE は、2009 暦年に SPE 史上初め 入が 20 億米ドルを超えました。SPE の好調は、2012、 て、全世界で 36 億米ドルという過去最高の劇場興行収 Julie & Julia(ジュリー&ジュリア)、Angels & 入を記録しました。 Demons(天使と悪魔)、Michael Jackson’ s This Is この成功は、厳しい経済状況、増加する著作権侵害、 It(マイケル・ジャクソン THIS IS IT)、3D の Cloudy および加速する技術革新にともなう消費者行動の変化と With a Chance of Meatballs(くもりときどきミー いった、エンタテインメント産業の経済モデルに影響を トボール)などの大ヒット作、District 9(ディストリ 及ぼす要素の中で成し遂げられたものです。SPE はこの クト 9)や Zombieland(ゾンビランド)、Dear John 新しい環境に対応するため、世界中のお客さまに向けて、 (ディア・ジョン)といったヒット作、そして高い評価 幅広いエンタテインメントをつくりだすとともに、新たな を得た An Education および第 82 回アカデミー賞 ® 外 顧客アプローチの開発に取り組んでいます。 国語映画賞を受賞した The Secret in Their Eyes(El コンテンツの開発とエンタテインメント産業全体の成 Secreto de sus ojos /瞳の奥の秘密 ) などによるもの 長に向けて最も期待できるビジネスチャンスの一つが でした。 3D です。また、3D というエキサイティングな分野に Sony Pictures Worldwide Acquisitions Group おいて成功するためには、SPE がソニーグループの一員 (SPWAG)は、アカデミー賞 ® 候補作品の District 9 であることは独自の強みといえます。また SPE は、3D (ディストリクト 9)、Terminator Salvation(ターミ 制作、視覚効果、劇場公開においてすでに確固たる実績 ネーター4)(米国外の配給権のみ)、Planet 51(プラ を有しています。 ネット 51)、さらに、 が配給 し、高い評価を得た Moon および The Imaginarium of 北米劇場興行収入 市場シェア (2009暦年) Doctor Parnassus(Dr. パルナサスの鏡)など主要作 品の配給権を獲得し、SPE の作品ポートフォリオのさら Sony Pictures その他 15.1% 13.6% なる拡大に向けた取り組みを主導しました。 Lionsgate 3.8% Universal Warner Bros. 8.5% 20.1% ホームエンタテインメント

Disney Sony Pictures Home Entertainment(SPHE)の 11.4% Paramount 2009 暦年の小売売上高は、業界全体の売上高 *6 が減少 Fox 13.8% 13.7% する中で前年比 2.9% 増加し、業界を上回る実績となり (2008年X月XX日現在)* Variety 誌(2009 年 1 〜 12 月) ました。

*6 Nielsen VideoScan 社(ホームエンタテインメント業界全体の小売売上 高は、ウォルマート社など非公表の小売業者の予想値を含む。)

34 © 2009 Industries, Inc., All Rights Reserved. マイケル・ジャクソン THIS IS IT

35 Pineapple Express(パイナップル・エクスプレス)、 作品がホームエンタテインメント市場において好調でし Paul Blart: Mall Cop(ポール・ブラート:モールコップ)、 た。SPHE は今後も、SPE の豊富なカタログ作品につい Angels & Demons(天使と悪魔)、Underworld: て効果的なプロモーションやパッケージの工夫などで、 Rise of the Lycans(アンダーワールド:ライズ・オ 配給経路を拡大していきます。 ブ・ザ・ライカンズ)、District 9(ディストリクト 9)、 BD の売上は引き続き増加傾向にあり、消費者にとっ Open Season 2(オープンシーズン 2)などのヒット てもレンタルやダウンロードによる購入などの選択肢 *7

Titles from Sony Pictures

© 2009 Columbia Pictures Industries, Inc., © 2009 Columbia Pictures Industries, Inc., © 2008 Columbia Pictures Industries, Inc., All Rights Reserved. All Rights Reserved. All Rights Reserved. 2012 ジュリー&ジュリア 天使と悪魔

© 2009 Columbia Pictures Industries, Inc., © 2009 TriStar Pictures, Inc., © 2009 Columbia Picture Industries, Inc., All Rights Reserved. All Rights Reserved. All Rights Reserved. くもりときどきミートボール ディストリクト 9 ゾンビランド

36 が広がっています。SPHE は、2009 年 7 月に映画会社 of Meatballs(くもりときどきミートボール)を独占 として初めて Redbox Automated Retail と契約を結ぶ 先行配信するなど、新たな配信モデルの構築も行ってい などの新しい試みで、レンタル市場業界をリードしまし ます。 た。また SPHE は、ソニーのエレクトロニクスビジネス *7 Digital Entertainment Group (DEG)。 と共同で、ネットワーク接続された液晶テレビ “ブラビ ア” および BD プレーヤー上で Cloudy With a Chance

Titles from Sony Pictures

© 2010 Inc., © 2010 Sony Pictures Television Inc., © 2010 Sony Pictures Television Inc., All Rights Reserved. All Rights Reserved. All Rights Reserved. ダメージ ブレイキング・バッド レスキュー・ミー〜 NYの英雄たち

© 2010 Sony Pictures Television Inc., © ZoCo 1, LLC, courtesy Sony Pictures Television., Inc., © 2010 Jeopardy Productions, Inc., courtesy Sony Pictures Television., Inc., All Rights Reserved. All Rights Reserved. All Rights Reserved. Community The Dr. Oz Show Jeopardy!

37 テレビ プレミア・リーグ(IPL)における著名なクリケット大 Sony Pictures Television(SPT)にとって、2009 会 Twenty20 の公式放送局となりました。3 年目のシー 年は、主要な米国外チャンネルのポートフォリオを拡充 ズンを迎え、2010 年 3 月には、SET MAX の視聴者は するとともに、米国内においても強力な番組制作ライン 1 億 4,000 万人を超える規模となり、すべてのジャンル アップを維持するなど好調な1年となりました。2009 においてインドで視聴率第1位となりました。 年に放送が開始された The Dr. Oz Show は、シンジケー *8 Nielsen テレビ視聴率。 ト番組のトークショーの初回放送としては、この 7 年 間で最高の視聴率 *8 を記録しました。また、Damages デジタル制作 (ダメージ)、Breaking Bad(ブレイキング・バッド)、 Productions(SPDP)のデ Rescue Me(レスキュー・ミー〜 NY の英雄たち)といっ ジタル制作、アニメーション、3Dにおけるリーダーシッ たドラマ番組はいずれも高い評価を受け、プライムタイ プは、Cloudy With a Chance of Meatballs(くもり ム・エミー賞 ® のドラマ部門主演女優賞(Damages)、 ときどきミートボール)の公開とともに脚光を浴びまし ドラマ部門主演男優賞(Breaking Bad)、ドラマ部門客 た。人気の高い児童書を原作とするこの3D アニメ映画 演男優賞(Damages および Rescue Me)をそれぞれ は、世界中の観客を引き寄せ、全世界で 2 億米ドルを超 受賞しています。 える劇場興行収入を上げました。 コメディー番組の制作では、Community が、2009 は、2010 年、ティム・ 年秋に米国放送ネットワークの NBC で放送開始されま バートン監督のディズニー映画 Alice's Adventures in したが、早くも続編の発注を受けています。またSPT は、 Wonderland(不思議の国のアリス)の視覚効果・アニ ケーブルチャンネル Showtime からの発注により The メーションを担当し、この映画の大部分の3D 版制作を Big C を制作しました。 行いました。 米国外の展開として、SPT の放送ネットワークは 140 を超える国に 122 の放送チャンネルを有しており、 テクノロジー 全世界に約 4 億 3,500 万人の視聴者を有しています。ま 新 し い 事 業 ユ ニ ッ ト で あ る Sony Pictures た SPT は、約 75 カ国で独自のテレビ番組フォーマット Technologies は、SPE の映画、テレビ番組、その他コ をライセンス供与しており、台本がある番組およびヒット ンテンツの制作をサポートする技術を一本化し、開発、 した Who Wants to Be a Millionaire? のような台本が 実用化する目的で 2009 年後半に設立されました。 ないリアリティ番組の両方を現地語で制作しています。 この新しいグループの最大の課題の一つが3D で インドでテレビネットワーク事業を展開する、SPT す。世界中のソニーの事業部門が 3D を取り入れてお の合弁会社 Multi Screen Media Private Limited は、 り、 の敷地内にソニー3D テ 2008 年に、SPT の SET MAX チャンネルで、インド・ クノロジーセンターを設立しました。Sony Pictures

38 Technologies のチームは、高品質の3D エンタテイン 業界全体の CD 売上は引き続き減少しましたが、SME メントの制作をサポートするための開発および教育支援 は、スーザン・ボイルやマイケル・ジャクソンなどのアー 活動を行っており、ソニー内のあらゆる製品と知識を活 ティストの寄与により、新作およびカタログアルバムに 用していきます。同センターは、ソニーの3D における おいてマーケットシェアの拡大に成功しました。 リーダーシップを新しい観客にアピールし、業界全体に また、SME は引き続き優れた楽曲に注力した結果、 わたる十分な規模の高品質な3D コンテンツの創造を加 ビヨンセ、「 グリー 」 出演者による作品、ホイットニー・ 速させます。 ヒューストン、KE$HA、アリシア・キーズ、キングス・ 2009 年秋、Sony Pictures Technologies は、劇場 オブ・レオン、レオナ・ルイス、マックスウェル、P!NK、 および家庭向けに公開される2D および3D 映画の色補 正やマスタリングにおいて SPE と業界内の顧客のニー ズに応えるべく、新しいデジタル・インターミディエイ 全米 市場シェア ト施設 “カラーワークス” を開設し、SPE としてのポス その他 トプロダクションサービスの体制を充実させました。さ 11.4% らに、Sony Pictures Technologies は 2010 年 3 月か EMI SME ら3D の “ブルーレイディスク” 作品のオーサリングを 9.2% 28.6% 始めた SPE のデジタル・オーサリング・センターの運 営も行っています。 Warner Bros. 20.6% Universal 30.2% 音楽 * サウンドスキャン調べ (2008年X月XX日現在) ソニーの音楽ビジネスは、海外で事業を展開する (2009年1〜12月) Entertainment(SME)、日本で事業を 展開する㈱ソニー・ミュージックエンタテインメント 日本 市場シェア (SMEJ)、音楽出版事業を行う合弁会社の Sony/ATV SMEJ 17.4% Music Publishing(Sony/ATV)で構成されています。 音楽市場が変化を遂げる中、SME は著名アーティス その他 avex 42.3% トおよび新人アーティスト双方の育成に力を注ぎまし 13.7%

た。その結果、2009 暦年における世界のアルバム売上 Universal 13.7% トップ 20 に SME のアルバム 8 タイトルがランクイン Warner EMI 6.0% 6.9% しました。その中には、世界最大の売上を記録したスー (2008年X月XX日現在) * サウンドスキャン調べ ザン・ボイルのアルバムも含まれます。 (AUDIO計2009年4月〜2010年3月)

39 シャーデー、キャリー・アンダーウッドなどの売上が拡 楽サイトであるとの評価を受けています。 大しました。またこの 1 年は、SME のアーティストが SMEJ は、「着うた ®」と「着うたフル ®」による携帯 さまざまな賞を受賞した年でもありました。第 52 回グ ダウンロードサービスが引き続き好調で、デジタル配信 ラミー賞 ® では、SME のアーティストが計 38 の賞を に今後も注力していきます。 受賞し、ビヨンセは女性ソロアーティストとして単年で SME はまた、引き続き、テレビ番組の制作、コンサー は過去最多となる 6 つの賞を獲得してグラミー賞 ® の記 トツアー、スポンサー契約、マーチャンダイジングなど 録を塗り替えています。 さまざまな新規ビジネスと配給プラットフォームの多角 SMEJ もまた、2009 年度はマイケル・ジャクソン、 化を図りました。2010 年 1 月には、SME はサイモン・ いきものがかり、加藤ミリヤ、JUJU などの大物アー コウェル氏との間で、音楽、テレビ、映画、およびデジ ティストをはじめ、さまざまなアーティストによる数々 タルコンテンツの制作および宣伝に焦点を当て、新たに、 のヒットを記録しました。加えて、西野カナ、遊助、 グローバルな長期のジョイント・ベンチャー Syco を立 JASMINE など多くの若いアーティストがデビューし、 ち上げることを発表しました。この新しいベンチャーは、 その作品がヒットした結果、SMEJ はマーケットシェア 現行の Syco が保有する既存のテレビおよび音楽資産の を拡大させ、日本市場におけるトップの座を守りました。 すべてを所有することになり、そこには、世界的にヒッ 米国および世界の他の地域において携帯電話の着信 トしている The X Factor(X ファクター)、Got Talent 音として楽曲を配信するビジネスが縮小したこともあ (ゴット・タレント)や、レオナ・ルイス、スーザン・ り、業界全体のデジタル配信の成長が伸び悩んだものの、 ボイル、イル・ディーボなどスーパースターのコンテン SME は米国内のデジタルビジネスにおいてマーケット ツが含まれています。 シェアを拡大することに成功しました。 「Sony United」の精神に則り、SME は、世界中で劇 加えて、SME は所属アーティストの楽曲を提供する 場興行収入の記録を樹立した記念的なドキュメンタリー 配信業者の数を増やすと同時に、楽曲の購入、会員制音 映画である Michael Jackson’ s This Is It(マイケル・ 楽配信サービス、広告支援型モデルなど、ユーザーが楽 ジャクソン THIS IS IT)で、グループ会社である SPE 曲を入手して聴くための方法も多様化しました。 と連携し、アルバムも音楽のヒットチャートのトップを また 2009 年には、SME は Universal Music Group、 占めました。SME はまた、ケニー・チェズニーと SPE Abu Dhabi Media Company とのジョイント・ベンチャー のライブイベントレーベルである The Hot Ticket(ザ・ (ヴィーヴォ)を立ち上げ、Google の YouTube ホット・チケット)による新しいコンサート映画プロジェ を使った音楽ビデオのための高品質な環境を整えまし クト、Kenny Chesney:Summer in 3D に対するマー た。12 月の開始以来、VEVO は、米国のネット視聴率 ケティングと販促のサポートを行いました。 調査会社コムスコア・メディア・マトリックスから、米 「着うた®」「着うたフル®」は、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント の登録商標です。 国で最も人気の高いオンラインのエンタテインメント音

40 ビヨンセ

41 2010 年も、AC/DC、「グリー 」 出演者による作品、ジミ・ Sony/ATV Music Publishing ヘンドリックス、KE$HA、アリシア・キーズ、モニカ、シャー Sony/ATV Music Publishing(Sony/ATV)は、75 デー、アッシャーなどの最新作で好調なスタートを切りま 万件を超える音楽著作権を所有または管理しています したが、SME は今後も引き続き、アーティストの育成と が、その中には、ザ・ビートルズ、ニール・ダイアモン 世界の音楽業界におけるトップの地位の維持、強化に努め ド、ボブ・ディラン、ウィリー・ネルソン、スティービー・ ていきます。 ニックス、ロイ・オービソン、ジョニ・ミッチェル、ハ

Artists from SME & SMEJ

KE$HA アッシャー スーザン・ボイル

キングス・オブ・レオン キャリー・アンダーウッド マイケル・ジャクソン

42 ンク・ウィリアムスなどの著名アーティストの楽曲から、 市場において初めてマーケットシェア 1 位を獲得し、5 エイコン、コルビー・キャレイ、レディー・ガガ、ジョン・ 位であったわずか数年前に比べ大きく躍進しました。*9 メイヤー、シャキーラ、テイラー・スウィフトなど拡大 また 2009 暦年において、Sony/ATV は、業界で最 し続ける最新アーティストの楽曲まで含まれています。 高の栄誉とされ獲得競争も激しい米国作曲家作詞家出版 Sony/ATV は、アーティストとの契約やカタログの権 者協会(ASCAP)の「ポップ・パブリッシャー・オブ・ 利獲得に注力した結果、2009 暦年第 4 四半期には米国 ザ・イヤー」を、会社設立以降初めて受賞しました。

*9 米国マーケットシェアは、同期間中にラジオ放送された、Sony/ATVが著 作権を所有または管理している楽曲数にもとづいて算出されています。

アリシア・キーズ 加藤ミリヤ いきものがかり

シャーデー JUJU 西野カナ

43 取締役・執行役

監 督 取締役会 ・ ソニーグループの経営の基本方針の決定 ・ ソニーグループの業務執行の監督 ・ 各委員会メンバーの選定、解職 ・ 執行役の選解任および代表執行役の選定、解職 議長:小林 陽太郎 * 内永 ゆか子 * (株)ベネッセホールディングス 取締役副社長 ハワード・ストリンガー ソニー(株) 代表執行役 会長 兼 社長 CEO ベルリッツインターナショナルインク 中鉢 良治 ソニー(株) 代表執行役 副会長 代表取締役会長 兼 社長 兼 CEO 小林 陽太郎 * 富士ゼロックス(株) 元取締役会長 矢作 光明 * (株)日本総合研究所 代表取締役 会長 山内 悦嗣 * (株)三井住友フィナンシャルグループ 元取締役 サンヤン・シェー * McKinsey & Company 顧問 ピーター・ボンフィールド * NXP B.V. スーパーバイザリーボード 議長 ローランド・ヘルナンデス * Telemundo Group, Inc. 元 会長 兼 CEO 張 富士夫 * トヨタ自動車(株) 代表取締役 会長 安樂 兼光 * (株)みずほフィナンシャルグループ 取締役 安田 隆二 * 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科教授 小島 順彦 * 三菱商事(株) 代表取締役 社長 永山 治 * 中外製薬(株) 代表取締役 社長

指名委員会 監査委員会 報酬委員会

・ 取締役の選解任議案の決定 ・ 財務報告に係るプロセスの妥当性を確保するための体制、 ・ 取締役、執行役、業務執行役員およびグ 財務報告に係る内部統制の有効性を経営者が確認するた ループ役員の個人別報酬の方針、ならび 議長: 小林 陽太郎 * めの体制、適時かつ適切なディスクロージャーを確保す に、かかる方針にもとづく取締役および 委員: ピーター・ボンフィールド * るための体制、法令・定款・社内規則に対するコンプラ 執行役の個人別報酬の額および内容の 張 富士夫 * イアンスを確保するための体制、および会社法にもとづ 決定 ローランド・ヘルナンデス * き取締役会が決議した「内部統制およびガバナンスの枠 小島 順彦 * 議長: 安田 隆二 * 組み」の状況等の確認を通じての執行役の職務執行の監 ハワード・ストリンガー 委員: サンヤン・シェー * 査、ならびに指名委員会および報酬委員会への陪席およ 中鉢 良治 永山 治 * び事業報告その他株主総会招集通知参考書類等の確認を 通じての取締役の職務執行の監査 ・ 会計監査人の監督(適格性および独立性の評価、選解任・ 不再任に係る株主総会議案の内容の決定、報酬の承認、 会計監査および財務報告に係る内部統制監査の方法およ び結果の相当性の評価、ならびに非監査業務を行わせる 場合の事前承認等)

議長: 山内 悦嗣 * 委員: 矢作 光明 * 安樂 兼光 *

* は会社法第 2 条第 15 号に定める社外取締役の要件を満たしています。

執 行 執行役 ・ 取締役会から授権された範囲での、ソニーグループの業務執行の決定および遂行 ハワード ・ ストリンガー ** 代表執行役 会長 兼 社長 CEO 木村 敬治 執行役 EVP 中鉢 良治 ** 代表執行役 副会長 知的財産、ディスク製造事業担当 製品安全・品質、環境担当 ニコール・セリグマン 執行役 EVP ジェネラル・カウンセル 中川 裕 執行役 副社長 平井 一夫 執行役 EVP 生産・物流・調達・CS プラットフォーム担当 ネットワークプロダクツ、ネットワークサービス 吉岡 浩 執行役 副社長 事業担当 コンスーマープロダクツ、プロフェッショナル・ 加藤 優 執行役 EVP CFO ソリューション、デバイス事業担当

** は取締役を兼務

業務執行役員

・ ビジネスユニット、本社機能、研究開発など、特定領域についての取締役会および執行役が決定する基本方針にもとづく担当業務の遂行

(上記は 2010 年 6 月 18 日現在の新任取締役・執行役および役職情報)

44 財務セクション

5 年間の要約財務データ 46 四半期財務データおよび株式情報 47 セグメント情報 48 連結貸借対照表 50 連結損益計算書 52 連結キャッシュ・フロー計算書 54 連結資本変動表 56

45 5年間の要約財務データ ソニー株式会社および連結子会社 3月31日に終了した1年間

単位:百万円 (1株当たり情報は単位:円) 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 会計年度 売上高および営業収入 ...... 7,510,597 8,295,695 8,871,414 7,729,993 7,213,998 持分法による投資利益(損失)...... 13,176 78,654 100,817 (25,109) (30,235) 営業利益(損失)...... 239,592 150,404 475,299 (227,783) 31,772 税引前利益(損失)...... 299,506 180,691 567,134 (174,955) 26,912 法人税等...... 176,515 53,888 203,478 (72,741) 13,958 当社株主に帰属する当期純利益(損失)...... 123,616 126,328 369,435 (98,938) (40,802)

1株当たり情報: 当社株主に帰属する当期純利益(損失) —基本的...... 122.58 126.15 368.33 (98.59) (40.66) —希薄化後...... 116.88 120.29 351.10 (98.59) (40.66) 配当金...... 25.00 25.00 25.00 42.50 25.00

減価償却費および償却費*...... 381,843 400,009 428,010 405,443 371,004 設備投資額(有形固定資産の増加額)...... 384,347 414,138 335,726 332,068 192,724 研究開発費...... 531,795 543,937 520,568 497,297 432,001

会計年度末 正味運転資本...... 569,296 994,871 986,296 (190,265) 72,947 長期借入債務 ...... 764,898 1,001,005 729,059 660,147 924,207 当社株主に帰属する資本 ...... 3,203,852 3,370,704 3,465,089 2,964,653 2,965,905 普通株式(額面無し) ...... 624,124 626,907 630,576 630,765 630,822 総資産...... 10,607,753 11,716,362 12,552,739 12,013,511 12,866,114 期末発行済普通株式数(単位:千株)...... 1,001,680 1,002,897 1,004,443 1,004,535 1,004,571 普通株式1株当たり純資産額 ...... 3,200.85 3,363.77 3,453.25 2,954.25 2,955.47

* 無形固定資産と繰延保険契約費の償却を含んでいます。

46 四半期財務データおよび株式情報 ソニー株式会社および連結子会社 3月31日に終了した1年間

単位:億円 (1株当たり情報は単位:円) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期

2009年 2010年 2009年 2010年 2009年 2010年 2009年 2010年 売上高および営業収入 ...... 19,790 15,999 20,723 16,612 21,546 22,379 15,241 17,151 持分法による投資利益(損失). . . . 22 (151) 11 (123) (108) (59) (177) 31 営業利益(損失)...... 734 (257) 110 (326) (180) 1,461 (2,943) (560) 税引前利益(損失)...... 629 (329) 73 (170) 665 1,239 (3,116) (470) 法人税等...... 190 (122) (89) (17) 644 332 (1,472) (54) 当社株主に帰属する当期純利益(損失). . . 350 (371) 208 (263) 104 792 (1,651) (566) 普通株式1株当たり利益(損失) 当社株主に帰属する当期純利益(損失) —基本的 ...... 34.86 (36.96) 20.74 (26.22) 10.37 78.89 (164.56) (56.37) —希薄化後...... 33.28 (36.96) 19.83 (26.22) 9.98 78.76 (164.56) (56.37)

減価償却費および償却費*. . . . . 917 872 1,034 938 1,056 950 1,049 949 設備投資額(有形固定資産の増加額) . . . 777 573 1,071 478 736 437 737 439 研究開発費...... 1,243 998 1,323 1,092 1,171 1,067 1,236 1,163 東京証券取引所における普通株式1株当たり株価: 高値...... 5,560 2,800 4,710 2,810 3,280 2,830 2,335 3,645 安値...... 4,000 2,050 3,120 2,145 1,717 2,250 1,491 2,694 ニューヨーク証券取引所における1ADR当たり株価: 高値...... $ 52.36 $ 28.22 $ 43.65 $ 30.15 $ 30.64 $ 30.82 $ 24.32 $ 40.45 安値...... 39.52 21.27 29.71 23.60 18.09 26.25 15.64 29.50

47 セグメント情報 ソニー株式会社および連結子会社 3月31日に終了した1年間

ビジネスセグメント別売上高および営業収入

単位:百万円

3月31日に終了した1年間 2008年 2009年 2010年 コンスーマープロダクツ&デバイス 外部顧客に対するもの...... 4,238,547 3,597,233 2,921,403 セグメント間取引 ...... 675,406 434,250 306,309 計...... 4,913,953 4,031,483 3,227,712 ネットワークプロダクツ&サービス 外部顧客に対するもの...... 2,042,560 1,684,758 1,511,615 セグメント間取引 ...... 78,132 70,885 64,232 計...... 2,120,692 1,755,643 1,575,847 B2B&ディスク製造 外部顧客に対するもの...... 536,945 464,321 404,114 セグメント間取引 ...... 77,994 95,672 100,119 計...... 614,939 559,993 504,233 映画 外部顧客に対するもの...... 855,482 717,513 705,237 セグメント間取引 ...... 2,452 — — 計...... 857,934 717,513 705,237 音楽 外部顧客に対するもの...... 204,818 363,074 511,097 セグメント間取引 ...... 23,849 23,979 11,519 計...... 228,667 387,053 522,616 金融 外部顧客に対するもの...... 553,216 523,307 838,300 セグメント間取引 ...... 27,905 14,899 13,096 計...... 581,121 538,206 851,396 その他 外部顧客に対するもの...... 359,468 318,422 261,851 セグメント間取引 ...... — — — 計...... 359,468 318,422 261,851 全社(共通)およびセグメント間取引消去...... (805,360) (578,320) (434,894) 連結 ...... 8,871,414 7,729,993 7,213,998 注記: コンスーマープロダクツ&デバイス(以下「CPD」)分野におけるセグメント間取引は、主としてネットワークプロダクツ&サービス(以下「NPS」)分野に対す るものです。NPS分野におけるセグメント間取引は、主としてCPD分野に対するものです。B2B&ディスク製造分野におけるセグメント間取引は、主として NPS分野、映画分野および音楽分野に対するものです。全社(共通)およびセグメント間取引消去には、ブランド、特許権使用料およびロイヤルティ収入が含 まれています。

営 業 利 益( 損 失 )

単位:百万円

3月31日に終了した1年間 2008年 2009年 2010年 コンスーマープロダクツ&デバイス ...... 230,098 (115,078) (46,475) ネットワークプロダクツ&サービス ...... (77,620) (87,428) (83,077) B2B&ディスク製造 ...... 64,540 6,480 (7,216) 映画...... 58,524 29,916 42,814 音楽...... 35,063 27,843 36,513 金融...... 22,633 (31,157) 162,492 ソニー・エリクソンの持分法による投資利益(損失)...... 79,481 (30,255) (34,514) その他...... 10,312 (4,241) (4,807) 小計...... 423,031 (203,920) 65,730 全社(共通)およびセグメント間取引消去...... 52,268 (23,863) (33,958) 連結...... 475,299 (227,783) 31,772 その他の収益...... 149,447 98,825 43,834 その他の費用...... (57,612) (45,997) (48,694) 税引前利益(損失)...... 567,134 (174,955) 26,912 注記: ビジネスセグメント区分の変更にともない、2007年度および2008年度の実績は修正再表示されています。上記の営業利益(損失)は、売上高および営業収入 から売上原価および営業費用を差し引き、持分法による投資損益を加えたものです。全社(共通)およびセグメント間取引消去には、主として本社に帰属し各 セグメントに配賦不能な一部の構造改革費用およびその他本社費用が含まれています。2007年度には旧本社跡地の売却益60,687百万円を全社(共通)に計 上しました。2009年度中に社内レポートを変更した結果、従来全社(共通)およびセグメント間取引消去に含まれていた費用(収益)の一部を、表示されてい る各期間について各セグメントに配賦しました。この変更による連結営業利益への影響はありません。

48 〈製品部門別売上高および営業収入内訳〉

単位:百万円

3月31日に終了した1年間 2008年 2009年 2010年 コンスーマープロダクツ&デバイス テレビ...... 1,357,116 1,275,692 1,005,773 デジタルイメージング ...... 1,113,407 863,837 679,225 オーディオ・ビデオ...... 644,475 555,706 469,606 半導体...... 321,032 267,167 277,885 コンポーネント...... 788,004 623,931 479,145 その他...... 14,513 10,900 9,769 合計...... 4,238,547 3,597,233 2,921,403 ネットワークプロダクツ&サービス ゲーム...... 1,219,004 984,855 840,711 PC・その他ネットワークビジネス ...... 823,556 699,903 670,904 合計...... 2,042,560 1,684,758 1,511,615 B2B&ディスク製造...... 536,945 464,321 404,114 映画...... 855,482 717,513 705,237 音楽...... 204,818 363,074 511,097 金融...... 553,216 523,307 838,300 その他...... 359,468 318,422 261,851 全社(共通)...... 80,378 61,365 60,381 連結...... 8,871,414 7,729,993 7,213,998 注記: 上記の表は、CPD分野およびNPS分野の製品部門別の外部顧客に対する売上高および営業収入の内訳を含んでいます。ソニーのマネジメントは、CPD分野お よびNPS分野をそれぞれ単一のオペレーティング・セグメントとして意思決定を行っています。

地域セグメント別売上高および営業収入

単位:百万円

3月31日に終了した1年間 2008年 2009年 2010年 日本...... 2,056,374 1,873,219 2,099,297 23.2 % 24.2 % 29.1 % 米国...... 2,221,862 1,827,812 1,595,016 25.1 23.6 22.1 欧州...... 2,328,233 1,987,692 1,644,698 26.2 25.7 22.8 その他地域 ...... 2,264,945 2,041,270 1,874,987 25.5 26.5 26.0 合計...... 8,871,414 7,729,993 7,213,998 注記: 地域セグメント別売上高および営業収入の内訳は顧客の所在国別に表示されています。

49 連結貸借対照表 ソニー株式会社および連結子会社 3月31日現在

単位:百万円

2009年 2010年 資産 流動資産: 現金・預金および現金同等物...... 660,789 1,191,608 有価証券...... 466,912 579,493 受取手形および売掛金 ...... 963,837 996,100 貸倒および返品引当金 ...... (110,383) (104,475) 棚卸資産...... 813,068 645,455 繰延税金...... 189,703 197,598 前払費用およびその他の流動資産...... 636,709 627,093

流動資産合計 ...... 3,620,635 4,132,872

繰延映画製作費...... 306,877 310,065

投資および貸付金: 関連会社に対する投資および貸付金...... 236,779 229,051 投資有価証券その他...... 4,561,651 5,070,342

4,798,430 5,299,393

有形固定資産: 土地...... 155,665 153,067 建物および構築物...... 911,269 897,054 機械装置およびその他の有形固定資産...... 2,343,839 2,235,032 建設仮勘定...... 100,027 71,242

3,510,800 3,356,395 控除-減価償却累計額...... 2,334,937 2,348,444

1,175,863 1,007,951

その他の資産: 無形固定資産...... 396,348 378,917 営業権...... 443,958 438,869 繰延保険契約費...... 400,412 418,525 繰延税金...... 359,050 403,537 その他...... 511,938 475,985

2,111,706 2,115,833

資産合計 ...... 12,013,511 12,866,114

(次のページに続く)

50 単位:百万円

2009年 2010年 負債 流動負債: 短期借入金...... 303,615 48,785 1年以内に返済期限の到来する長期借入債務 ...... 147,540 235,822 支払手形および買掛金 ...... 560,795 817,118 未払金・未払費用...... 1,036,830 1,003,197 未払法人税およびその他の未払税金...... 46,683 69,175 銀行ビジネスにおける顧客預金...... 1,326,360 1,509,488 その他...... 389,077 376,340 流動負債合計 ...... 3,810,900 4,059,925

長期借入債務...... 660,147 924,207 未払退職・年金費用 ...... 365,706 295,526 繰延税金...... 188,359 236,521 保険契約債務その他...... 3,521,060 3,876,292 その他...... 250,737 188,088 負債合計 ...... 8,796,909 9,580,559 契約債務および偶発債務

資本 当社株主に帰属する資本: 資本金 普通株式(額面無し) 2009年3月31日現在-授権株式数3,600,000,000株、発行済株式数1,004,535,364株...... 630,765 2010年3月31日現在-授権株式数3,600,000,000株、発行済株式数1,004,571,464株...... 630,822 資本剰余金...... 1,155,034 1,157,812 利益剰余金...... 1,916,951 1,851,004 累積その他の包括利益 未実現有価証券評価益(純額)...... 30,070 62,337 未実現デリバティブ評価損(純額)...... (1,584) (36) 年金債務調整額...... (172,709) (148,989) 外貨換算調整額 ...... (589,220) (582,370)

(733,443) (669,058) 自己株式 普通株式 (2009年3月31日現在-1,013,287株) ...... (4,654) (2010年3月31日現在-1,039,656株) ...... (4,675) 2,964,653 2,965,905 非支配持分...... 251,949 319,650

資本合計...... 3,216,602 3,285,555

負債および資本合計 ...... 12,013,511 12,866,114

51 連結損益計算書 ソニー株式会社および連結子会社 3月31日に終了した1年間

単位:百万円

2008年 2009年 2010年 売上高および営業収入: 純売上高...... 8,201,839 7,110,053 6,293,005 金融ビジネス収入...... 553,216 523,307 838,300 営業収入...... 116,359 96,633 82,693 8,871,414 7,729,993 7,213,998 売上原価、販売費・一般管理費およびその他の一般費用: 売上原価...... 6,290,022 5,660,504 4,892,563 販売費・一般管理費 ...... 1,714,445 1,686,030 1,544,890 金融ビジネス費用...... 530,306 547,825 671,550 資産の除売却損(益)および減損(純額)...... (37,841) 38,308 42,988 8,496,932 7,932,667 7,151,991 持分法による投資利益(損失)...... 100,817 (25,109) (30,235) 営業利益(損失) ...... 475,299 (227,783) 31,772 その他の収益: 受取利息・受取配当金...... 34,272 22,317 13,191 投資有価証券売却益(純額)...... 5,504 1,281 9,953 為替差益(純額)...... 5,571 48,568 — ソニーフィナンシャルホールディングス(株)の新規株式発行にともなう利益. . . . 81,040 — — その他...... 23,060 26,659 20,690 149,447 98,825 43,834 その他の費用: 支払利息...... 22,931 24,376 22,505 投資有価証券評価損...... 13,087 4,427 2,946 為替差損(純額)...... — — 10,876 その他...... 21,594 17,194 12,367 57,612 45,997 48,694 税引前利益(損失) ...... 567,134 (174,955) 26,912 法人税等: 当年度分...... 183,438 80,521 48,698 繰延税額...... 20,040 (153,262) (34,740) 203,478 (72,741) 13,958 当期純利益(損失)...... 363,656 (102,214) 12,954 控除—非支配持分に帰属する当期純利益(損失) ...... (5,779) (3,276) 53,756 当社株主に帰属する当期純利益(損失) ...... 369,435 (98,938) (40,802)

(次のページに続く)

52 単位:円

2008年 2009年 2010年 1株当たり情報: 普通株式 当社株主に帰属する当期純利益(損失) —基本的...... 368.33 (98.59) (40.66) —希薄化後...... 351.10 (98.59) (40.66) 配当金...... 25.00 42.50) 25.00

53 連結キャッシュ・フロー計算書 ソニー株式会社および連結子会社 3月31日に終了した1年間

単位:百万円

2008年 2009年 2010年 営業活動によるキャッシュ・フロー: 当期純利益(損失)...... 363,656 (102,214) 12,954 営業活動から得た現金・預金および現金同等物(純額) への当期純利益(損失)の調整 有形固定資産の減価償却費および無形固定資産の償却費 (繰延保険契約費の償却を含む) ...... 428,010 405,443 371,004 繰延映画製作費の償却費...... 305,468 255,713 277,665 株価連動型報奨費用...... 4,130 3,446 2,202 退職・年金費用(支払額控除後)...... (17,589) 16,654 (9,763) 資産の除売却損(益)および減損(純額)...... (37,841) 38,308 42,988 投資有価証券売却損(益)および評価損(純額) ...... 7,583 3,146 (7,007) 金融ビジネスにおける売買目的有価証券の評価損(益)(純額)...... 56,543 77,952 (49,837) 金融ビジネスにおける投資有価証券の減損および評価損(益)(純額). . . . . 60,107 101,114 (53,984) ソニーフィナンシャルホールディングス(株)の新規株式発行にともなう利益 . . . (81,040) — — 繰延税額 ...... 20,040 (153,262) (34,740) 持分法による投資(利益)損失(純額)(受取配当金相殺後)...... (13,527) 65,470 36,183 資産および負債の増減 受取手形および売掛金の(増加)減少...... 185,651 218,168 (53,306) 棚卸資産の(増加)減少...... (140,725) 160,432 148,584 繰延映画製作費の増加...... (353,343) (264,412) (296,819) 支払手形および買掛金の増加(減少)...... (235,459) (375,842) 262,032 未払法人税およびその他の未払税金の増加(減少)...... 138,872 (163,200) 63,619 保険契約債務その他の増加 ...... 166,356 174,549 284,972 繰延保険契約費の増加...... (62,951) (68,666) (71,999) 金融ビジネスにおける売買目的有価証券の増加 ...... (57,271) (26,088) (8,335) その他の流動資産の(増加)減少...... (24,312) 134,175 (32,405) その他の流動負債の増加(減少)...... 51,838 (105,155) 5,321 その他...... (6,512) 11,422 23,578

営業活動から得た現金・預金および現金同等物(純額) ...... 757,684 407,153 912,907

(次のページに続く)

54 単位:百万円

2008年 2009年 2010年 投資活動によるキャッシュ・フロー: 固定資産の購入...... (474,552) (496,125) (338,050) 固定資産の売却...... 144,741 153,439 15,671 金融ビジネスにおける投資および貸付 ...... (2,283,491) (2,496,783) (1,581,841) 投資および貸付(金融ビジネス以外)...... (103,082) (178,335) (41,838) 金融ビジネスにおける有価証券の償還、投資有価証券の 売却および貸付金の回収...... 1,441,496 1,923,264 1,128,500 有価証券の償還、投資有価証券の売却および貸付金の回収 (金融ビジネス以外) ...... 51,947 11,569 54,324 ソニーフィナンシャルホールディングス(株)株式の売却による収入 ...... 305,280 — — その他...... 7,219 1,629 17,230

投資活動に使用した現金・預金および現金同等物(純額) ...... (910,442) (1,081,342) (746,004)

財務活動によるキャッシュ・フロー: 長期借入...... 31,093 72,188 510,128 長期借入債務の返済...... (34,701) (264,467) (144,105) 短期借入債務の増加(減少)(純額)...... 15,838 244,584 (250,252) 金融ビジネスにおける顧客預り金の増加(純額)...... 485,965 261,619 276,454 配当金の支払...... (25,098) (42,594) (25,085) 株価連動型報奨制度にもとづく株式発行による収入...... 7,484 378 114 ソニーフィナンシャルホールディングス(株)の株式発行による収入...... 28,800 — — その他...... (3,863) (4,250) (2,240)

財務活動から得た現金・預金および現金同等物(純額) ...... 505,518 267,458 365,014

為替相場変動の現金・預金および現金同等物に対する影響額 ...... (66,228) (18,911) (1,098)

現金・預金および現金同等物純増加(減少)額...... 286,532 (425,642) 530,819 現金・預金および現金同等物期首残高 ...... 799,899 1,086,431 660,789

現金・預金および現金同等物期末残高...... 1,086,431 660,789 1,191,608

補足情報: 1年間の現金支払額 法人税等...... 126,339 242,528 60,022 支払利息...... 18,817 22,729 19,821

現金支出をともなわない投資および財務活動 キャピタル・リース契約による資産の取得...... 7,017 5,831 2,553

55 連結資本変動表 ソニー株式会社および連結子会社 3月31日に終了した1年間

単位:百万円 累積 当社株主に その他の 帰属する 資本金 資本剰余金 利益剰余金 包括利益 自己株式 資本合計 非支配持分 資本合計 2007年3月31日現在残高...... 626,907 1,143,423 1,719,506 (115,493) (3,639) 3,370,704 38,970 3,409,674 新株予約権の行使...... 3,538 3,685 7,223 105 7,328 転換社債の株式への転換...... 131 131 262 262 株式にもとづく報酬 ...... 4,192 4,192 4,192

包括利益 当期純利益(損失)...... 369,435 369,435 (5,779) 363,656 会計原則変更による累積影響額...... (4,452) (4,452) (4,452) その他の包括利益(税効果考慮後) 未実現有価証券評価損 ...... (15,167) (15,167) (7,259) (22,426) 未実現デリバティブ評価損 ...... (2,296) (2,296) (2,296) 年金債務調整額...... (26,103) (26,103) 602 (25,501) 外貨換算調整額...... (212,468) (212,468) (1,821) (214,289) 包括利益(損失)合計...... 108,949 (14,257) 94,692

新株発行費(税効果考慮後)...... (48) (48) (48) 配当金...... (25,080) (25,080) (3,563) (28,643) 自己株式の取得...... (1,231) (1,231) (1,231) 自己株式の売却...... 16 102 118 118 非支配持分株主との取引およびその他...... 255,594 255,594

2008年3月31日現在残高 ...... 630,576 1,151,447 2,059,361 (371,527) (4,768) 3,465,089 276,849 3,741,938 新株予約権の行使...... 189 189 378 18 396 株式にもとづく報酬 ...... 3,423 3,423 3,423

包括利益 当期純損失...... (98,938) (98,938) (3,276) (102,214) その他の包括利益(税効果考慮後) 未実現有価証券評価損 ...... (40,859) (40,859) (15,992) (56,851) 未実現デリバティブ評価益 ...... 1,787 1,787 1,787 年金債務調整額...... (74,517) (74,517) (548) (75,065) 外貨換算調整額...... (247,697) (247,697) 797 (246,900) 包括損失合計 ...... (460,224) (19,019) (479,243)

新株発行費(税効果考慮後)...... (4) (4) (4) 配当金...... (42,648) (42,648) (6,056) (48,704) 自己株式の取得...... (302) (302) (302) 自己株式の売却...... (25) (152) 416 239 239 非支配持分株主との取引およびその他...... 157 157 年金制度の測定日変更による影響 ...... (668) (630) (1,298) (1,298) 2009年3月31日現在残高 ...... 630,765 1,155,034 1,916,951 (733,443) (4,654) 2,964,653 251,949 3,216,602

(次のページに続く)

56 単位:百万円 累積 当社株主に その他の 帰属する 資本金 資本剰余金 利益剰余金 包括利益 自己株式 資本合計 非支配持分 資本合計 2009年3月31日現在残高 ...... 630,765 1,155,034 1,916,951 (733,443) (4,654) 2,964,653 251,949 3,216,602 新株予約権の行使...... 57 57 114 6 120 株式にもとづく報酬 ...... 2,174 2,174 2,174

包括利益 当期純利益(損失)...... (40,802) (40,802) 53,756 12,954 その他の包括利益(税効果考慮後) 未実現有価証券評価益 ...... 32,267 32,267 16,527 48,794 未実現デリバティブ評価益 ...... 1,548 1,548 2 1,550 年金債務調整額...... 23,720 23,720 (27) 23,693 外貨換算調整額...... 6,850 6,850 (343) 6,507 包括利益合計 ...... 23,583 69,915 93,498

配当金...... (25,088) (25,088) (5,399) (30,487) 自己株式の取得...... (139) (139) (139) 自己株式の売却...... (57) 118 61 61 非支配持分株主との取引およびその他...... 547 547 3,179 3,726

2010年3月31日現在残高 ...... 630,822 1,157,812 1,851,004 (669,058) (4,675) 2,965,905 319,650 3,285,555

57 株式情報

株式の所有者別状況

2008年3月31日現在 2009年3月31日現在 2010年3月31日現在 外国人...... 508,166,485 株 1,371 名 391,610,510 株 1,394 名 453,778,031 株 1,400 名 金融機関...... 216,107,606 297 254,990,242 269 229,010,572 220 個人・その他...... 234,246,294 633,045 311,694,942 755,092 276,702,976 686,311 一般法人...... 31,101,417 4,108 35,954,100 4,419 32,309,935 3,906 証券会社...... 14,821,562 124 10,285,570 68 12,769,950 64

合計...... 1,004,443,364 638,945 1,004,535,364 761,242 1,004,571,464 691,901

外国人 金融機関 個人・その他 一般法人 証券会社

2008 50.6% 21.5% 23.3% 3.1% 1.5%

2009 39.0% 25.4% 31.0% 3.6% 1.0%

2010 45.2% 22.8% 27.5% 3.2% 1.3%

株価および株式売買高の推移 株価・日経平均 (3月31日に終了した1年間) (円) 日経平均 ソニー(株)終値 20,000

15,000

10,000

5,000 株式売買高 (百万株) 400 0

300

200

100

0 2006 2007 2008 2009 2010

(注1) 株式売買高は、東京証券取引所における月間の推移を示し、各年度は4月から翌年3月までの期間です。 (注2) 株価および日経平均は、東京証券取引所における各月の取引日の終値の単純平均です。

3月31日に終了した1年間 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 株価(単位:円) 期末株価...... 5,450 5,990 3,970 1,998 3,580 期中高値...... 6,040 6,540 7,190 5,560 3,645 期中安値...... 3,660 4,340 3,910 1,491 2,050 年間騰落率...... +27.6 % +9.9 % –33.7 % –49.7 % +79.2 %

期末発行済株式数(単位:千株)...... 1,001,680 1,002,897 1,004,443 1,004,535 1,004,571

期末時価総額(単位:兆円)...... 5.46 6.01 3.99 2.01 3.60

普通株式1株当たり(単位:円) 配当金...... 25.00 25.00 25.00 42.50 25.00 希薄化後純利益(損失)...... 116.88 120.29 351.10 (98.59) (40.66) 純資産...... 3,200.85 3,363.77 3,453.25 2,954.25 2,955.47

58 投資家メモ

本社所在地 定時株主総会 海外上場証券取引所 ソニー株式会社 6月 ニューヨーク、ロンドン 〒108-0075 東京都港区港南1-7-1 独立監査人 国内上場証券取引所 IR窓口 あらた監査法人 東 京 、大 阪 ご質問または補足情報をご希望の方は下記ま 〒104-0061 東京都中央区銀座8丁目 でご連絡ください。 21番1号 住友不動産汐留浜離宮ビル 株主数 691,901名(2010年3月31日現在) ■日本 ADR株主名簿管理人 ソニー株式会社 JPMorgan Chase Bank N A. . CSR(企業の社会的責任)活動に関する情報 IR部 1 Chase Manhattan Plaza, Floor 58 ソニーの CSRや環境活動および“CSRレポート” TEL: 03-6748-2111(代表) New York, NY 10005 は下記のウェブサイトにてご覧いただけます。 日本語: http://www .sony .co .jp/csr/ ■米国 ■連絡先 英 語: http://www sony. .net/csr/ Sony Corporation of America JPMorgan Service Center 上記活動に関するお問い合わせは下記までご Investor Relations P .O . Box 64504 連絡ください。 , 27th Floor, St . Paul, MN 55164-0504 ソニー株式会社 New York, NY 10022-3211 TEL: General CSR部 TEL: 1-212-833-6849 1-800-990-1135 TEL: 03-6748-2111(代表) From outside the U S. .A . ■英国 1-651-453-2128 Sony Global Treasury Services Plc . Investor Relations Europe 副株主名簿管理人 15th Floor, Aviva Tower, St . Helens, CIBC Mellon Trust Company 1 Undershaft, London EC3A 8NP 320 Bay Street TEL: 44-20-7426-8696 Toronto, ON M5H 4A6 TEL: 1-800-387-0825 投資家向けウェブサイト ソ ニ ー は 、イ ン タ ー ネ ッ ト 上 に 投 資 家 向 け の 株主名簿管理人 ウェブサイトを開設し、最新の会社業績やア 三菱UFJ信託銀行株式会社 ニュアルレポートをはじめとするさまざまな 〒100-8212 東京都千代田区丸の内1-4-5 情報をご案内しています。 TEL: 03-3212-1211(代表)

日本語 http://www .sony .co .jp/IR/ 英 語 http://www .sony .net/IR/

59 将来に関する記述等についてのご注意 このアニュアルレポートに記載されている、ソニーの現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しです。将来の業績に関する見通しは、将来の営 業 活 動 や 業 績 、 出 来 事 ・ 状 況 に 関 す る 説 明 に お け る 「 確 信 」 、「 期 待 」 、「 計 画 」 、「 戦 略 」 、「 見 込 み 」 、「 想 定 」 、「 予 測 」 、「 予 想 」 、「 目 的 」 、「 意 図 」 、「 可 能 性 」 や そ の 類 義 語 を 用 い た も の に は 限 定 さ れ ま せ ん 。 口 頭 ま た は書面による見通し情報は、広く一般に開示される他の媒体にも度々含まれる可能性があります。これらの情報は、現在入手可能な情報から得られたソニーの経営者の仮定および判断にもとづいてい ます。実際の業績は、多くの重要なリスクや不確実な要素により、これら業績見通しと大きく異なる結果となりうるため、これら業績見通しのみに全面的に依拠することは控えるようお願いします。ま た、新たな情報、将来の事象、その他の結果にかかわらず、常にソニーが将来の見通しを見直して改訂するとは限りません。ソニーはそのような義務を負いません。実際の業績に影響を与えうるリスク や不確実な要素には、以下のようなものが含まれます。(1)ソニーの事業領域を取り巻くグローバルな経済情勢、特に消費動向、(2)為替レート、特にソニーが極めて大きな売上、生産コスト、または資 産・負債を有する米ドル、ユーロまたはその他の通貨と円との為替レート、(3)継続的な新製品導入と急速な技術革新や、顕著な主観的で変わりやすい顧客嗜好などを特徴とする激しい競争の中で、充 分なコスト削減を達成しつつ顧客に受け入れられる製品やサービス(ゲーム事業のプラットフォームを含む)をソニーが設計・開発し続けていく能力、(4)技術開発や生産能力増強のために行う多額の投 資を回収できる能力およびその時期、(5)ソニーが事業構造の改革・移行を成功させられること、(6)ソニーがハードウェア、ソフトウェアおよびコンテンツの融合戦略を成功させられること、インター ネットやその他の技術開発を考慮に入れた販売戦略を立案し遂行できること、(7)ソニーが継続的に、研究開発に十分な資源を投入し、設備投資については正しく投資の優先順位をつけて行うことが できること、(8)ソニーが製品品質を維持できること、(9)現状の国際資本市場において、事業構造の改革および設備投資のために、充分な資金を調達する能力、(10)ソニーと他社との合弁、協業、提 携の成否、(11)係争中の法的手続きまたは行政手続きの結果、(12)生命保険など金融商品における顧客需要の変化、および金融分野における適切なアセット・ライアビリティー・マネージメント遂 行の成否、および(13)(市場の変動またはボラティリティを含む)日本の株式市場における好ましくない状況や動向が金融分野の収入および営業利益に与える悪影響などです。ただし、業績に不利な 影響を与えうる要素はこれらに限定されるものではありません。

Cert no. SGS-COC-004300

60 make.believe(メイク・ドット・ビリーブ)は、 ソニーグループのブランドメッセージです。

make.believeはソニーブランドの精神を象徴しています。ソニーが持つ創造する力、 アイディアを実現する力、創る力を信じ、夢を実現するという信念を表しています。 世界中のあらゆる場所で、言葉や文化の違いをも超え、映画、音楽、ゲーム、携帯電話、 そしてエレクトロニクス商品を通じて、ソニーは新しい体験を提供しつづけています。

テクノロジーとコンテンツのユニークな組み合わせ 行動 精神 を通じ、ソニーは、その革新性と楽しさで世界中の 実行する 考える 創る 想像する お客さまに感動を与えることを目指します。 形にする 夢見る お客さまと一緒にmake.believeを通じて、夢を現実 に変えていきたいと考えています。 「.(ドット)」 “make”と“believe”を結びつけるソニーの役割