理科の教科書で茎の観察に採用すべき植物材料について Title の一提案( Fulltext )
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理科の教科書で茎の観察に採用すべき植物材料について Title の一提案( fulltext ) Author(s) 犀川,政稔 Citation 東京学芸大学紀要. 自然科学系, 69: 165-196 Issue Date 2017-09-29 URL http://hdl.handle.net/2309/148233 Publisher 東京学芸大学学術情報委員会 Rights 東京学芸大学紀要 自然科学系 69: 165 - 196,2017 理科の教科書で茎の観察に採用すべき植物材料についての一提案 犀 川 政 稔* 環境科学分野 (2017年 5 月29日受理) SAIKAWA, M.: A proposal on the plant materials suitable to be used in the science textbooks as representatives for Angiosperm stems. Bull. Tokyo Gakugei Univ. Div. Nat. Sci., 69: 165-196. (2017) ISSN 1880-4330 Abstract Two-hundred and fifty figures of transverse sectioned stems of 250 Angiosperm species were arranged in 16 pages according to the APG IV classification system, though the calms, inflorescence-axes and underground stems were also included in the ‘stems.’ In the Basal Angiosperms and Eudicots, the continuous-, IFS-, and side-by-side-types of vascular bundles were dominated in the figures and the IFC type, such as that of Impatiens balsamina used in the science textbooks used in the primary and junior-high schools for more than 100 years in Japan, was found to be exceptional in the species examined. In the Monocots, on the other hand, the Zea type of vascular bundle was found only in the thick stems, such as those of Pandanus odoratissimus and Trachycarpus fortunei and the somewhat irregular, but one to three layered circle in arrangement of vascular bundles was commonly found in the narrower stem of grasses including those of Zea mays. In the Dioscoreales and Commelinales, the vascular bundles arranged more regularly like IFS type of the Eudicots. Thus, the materials in the science textbooks should not be chosen from the stems showing morphology exceptional to the vascular-bundle types in transverse sections. Keywords: Alistolochia, IFC-LL type, LLP type, Sachs, Strasburger, Tilia. Department of Environmental Sciences, Tokyo Gakugei University, 4-1-1 Nukuikita-machi, Koganei-shi, Tokyo 184-8501, Japan 要旨: 被子植物250種の茎(稈,花序の軸や地下茎も含まれる)の横断切片の250図をAPG IVの分類体系に従って 16ページの図版にして並べてみた。すると原初被子植物と真正双子葉類では,維管束型はほとんどが連続型とIFS型 と密着型であり,小学校や中学校の理科の教科書で100年以上も使われきたホウセンカの維管束型であるIFC型は例 外的であった。一方,単子葉類ではトウモロコシ型はアダンやシュロのような太い茎に見られ,細い茎ではいくぶん 不規則ではあるが,1-3列の環状に並んだ維管束が一般的であった。これはトウモロコシの細い茎でも同様であった。 また,ヤマノイモ目とツユクサ目の維管束は真正双子葉類のIFS型の維管束のように,より規則的に並んでいた。教 科書には例外的な維管束をもった植物を選んではならない。 * 東京学芸大学(184-8501 小金井市貫井北町 4-1-1) - 165 - 東京学芸大学紀要 自然科学系 第69集(2017) 1. はじめに 束の形態が他種のものとどの程度違っているのかを認 識するために,両種を含む被子植物250種の茎の横断 中学校理科の教科書で維管束の学習に用いる被子植 切片像250図をAPG IVの分類体系に従って並べてみ 物は,双子葉植物ではホウセンカが,単子葉植物では たのである。250種の内訳は,原初被子植物が19種, トウモロコシが主に用いられている(有馬ら,2016; 単子葉類が70種,真正双子葉類が161種である。なお 細矢ら,2016; 岡村ら,2016; 霜田ら,2016; 塚田ら, 犀川(2014)が採用した双子葉類の維管束型のうち, 2016)。ホウセンカの茎の横断切片を観察すると,維 LLP(lignified layer of parenchyma)型とIFC-LL(lignified 管束は適当な間隔をおいて離れており,茎中央の髄を layer produced by interfascicular cambium)型は本論文 囲んで環状に配列していることがわかる。その維管束 ではまとめてIFS(interfascicular schlerenchyma)型と と維管束の間には維管束内の形成層(cambium)と連 した。前者は維管束間の柔組織(parenchyma)の細胞 続した維管束間形成層(IFC = interfascicular cambium) 群が木化して層状となったものであり,後者は維管束 が認められ,維管束は維管束間形成層によって結ばれ 間の形成層が形成した木部要素になっているという点 た形態を示す。この形態はIFC型と呼ばれ(犀川, で本質的な違いがあるが,どちらも厚壁細胞群 2014),100年以上も前から(Sachs, 1868)双子葉植物 (schlerenchyma)であり,区別困難な例もあって統一 を代表する維管束型とされてきた。しかし,この型は した。単子葉類の維管束型については,外側に小維管 ウリ科に見られる分離型(IFC型に似ているが維管束 束,内側に大維管束が交互に 2 列に並んだヤマノイモ 間形成層がない)とともに一般的には茎の先端部の冬 型と,茎に内皮があり,おもな維管束が内皮の内側に 芽の中など頂端分裂組織のすぐ下のところで見られる 接して環状に配列するツユクサ型以外は何々型とする もので(Evert, 2006),伸長した茎の中ではウマノス 分類が困難であるため,それぞれの植物について「特 ズクサ類や(Strasburger et al., 1908)ホウセンカの類 筆所見」として表 1 の中に記した。 などを除けばめったに見られるものではない(犀川, 2014)。双子葉植物一般の茎の維管束は維管束内形成 2.材料と方法 層の部分を挟んで髄側に木部が,皮層側に師部がある という並立型であるが,ホウセンカの場合は,その師 2016年 7 月から2017年 4 月までの間に250種を超 部がほとんど認められない(犀川, 2014)点も問題で える被子植物の茎(稈,花序の軸や地下茎も含まれ ある。 る)の横断,および縦断切片をプラントミクロトーム 単子葉植物については内外を問わずトウモロコシの (MTH-1型; 日本医化器械製作所,大阪)と滑走式ミ 太い茎だけが主に用いられてきた(Sachs, 1868)。そ クロトーム(LS-113型; 大和光機,東京)を用いて作 の横断切片を見ると散在維管束と呼ばれるように維管 製した。ミクロトームにはS35型ミクロトーム用替刃 束が茎の中全体にわたって広がっているが,単子葉植 (フェザー安全剃刀,大阪)を装着した。切片はサフ 物の全部(植田,1958)がこのタイプであるように誤 ラニン(Safranin O; 関東化学,東京)とファストグ 解されていることは問題である。たとえば,ヤマノイ リーン(Fastgreen FCF; Chroma社,Stuttgart)で二重 モ目やツユクサ目の維管束は茎の中で散在しておら 染色し(木島,1962),エポキシ樹脂(日新EM,東 ず,双子葉植物のホウセンカの維管束のように環状に 京)を用いて封入した。封入剤はQuetol 812とMNA 配列しているし,トウモロコシと同じイネ科でさえも とDDSAの3種類のモノマーの樹脂をそれぞれ等量ポ 細い茎の場合,維管束は表皮の近くで 1-3 列の環状に リエチレン製の100 ml角瓶に入れて混ぜたあと撹拌 なっているのである。このことはすでに知られた事実 機でよく撹拌し,冷蔵庫に保存した。使用にあたって であったが(Schwendener, 1874; de Bary, 1877; Queva, はその 1-2 mlを口の部分を切ったポリエチレン製の 1894; Tomlinson, 1969; Ayensu, 1972),教科書が今日ま たれ瓶に流し込み,加速剤DMP-30を爪楊枝で滴下し で取り上げてこなかったのである(犀川,2016)。また, て撹拌した。染色が終わった切片は,ほぼ田中・浜 書名に‘植物形態学’という文字の入った専門書にお (1970)の方法に従って100%エタノールに移し,ス いて(小倉, 1948, p.194; 植田, 1958, p.61; 小林, 1975, ライドグラス上の1滴の樹脂に載せ,カバーグラスで p.34; 原, 2011, p.57),単子葉植物の茎に散在する個々 封入した。樹脂はミニプレートグリル鍋(APN170G- の維管束の模式図が双子葉植物のものと同じ並立型の ST; 吉井電気,高崎)を用い,約10時間60℃に保っ 維管束となっている点も問題である。 て重合させた。永久プレパラートとなった切片は顕微 そこで本研究ではホウセンカとトウモロコシの維管 鏡(Zeiss社製Axioplan型; Oberkochen)に同社製の対 - 166 - 犀川: 理科の教科書で茎の観察に採用すべき植物材料についての一提案 物レンズPlan Apochromat 5×,同10×と同20×を装 (Sachs, 1868),現行の中学校理科でもトウモロコシだ 着してデジタルカメラ(EOSM3; キヤノン)で撮影し けが5社が発行するすべての教科書に採用されていた た。撮影用の鏡筒はEOSM用の中間リング(中国製 (表 2)。しかし,70種を比較してみると,トウモロコ Asian Zakka社; 楽天市場取扱)などを組み合わせて自 シと同じように分離型の維管束が茎の横断面全体に広 作した。撮影レンズにはNFK2.5LD(オリンパス光学 がっていて,しかも表皮のところまで及んでいたの 製)を用いた。なお,図252に用いた大きな切片はマ は,トウモロコシ(図89)を含め,オモダカ目サト クロ写真装置(日本光学,川崎)にマクロニッコール イモ科のクワイ(図21),イネ目カヤツリグサ科のカ 65 mmを付けて撮影した。 ンスゲ(図59)とカヤツリグサ(図61),それにイネ 目イネ科のメリケンカルカヤ(図62),チゴカンチク 3.結果 (図66),ジュズダマ(図67),タチカモジグサ(図 72),オギ(図77),ナリヒラダケ(図83),セイバン 2016年 7 月から2017年 4 月までの間に作った被子 モロコシ(図87),シホウチク(図88)の12種だけで 植物の茎の切片を永久プレパラートにして検鏡し,そ あった。ただし,図89のトウモロコシの場合は維管 のうちの横断切片としたプレパラートの250種を撮影 束が茎の周辺部に偏っているが,それは用いた茎が雌 して250枚の図版(図1-250)を作製し,データを一 花序の太いものではなく,細い雄花序のものを用いた 覧表にまとめた(表 1)。図と表における科以上の配 ためである。一般的に細い茎の維管束は茎の周辺部で 列はAPG IVの分類に従っているが,各科における種 1-3列の環状に並ぶ傾向があった(表 1)。残りの58 の配列は学名のアルファベット順とした。なお,表 1 種の茎では表皮近くの皮層と中心柱の境界あたりに発 のうち,原初被子植物と真正双子葉類の各種の維管束 達した厚壁細胞の層(layer of schlerenchyma = Sc層) 型については図251を参照のこと。また,地下茎など が目立っているか,あるいはヤマノイモ目のヤマノイ の例外を除き,植物材料は種子や冬芽などから伸長し モ(図22)とトコロ(図23)のように大小の維管束 て1年目の茎を用いたが,横断面の様子は茎の太さと が表皮の内側に環状に並んでいた。また,ツユクサ目 採取や入手の時期によって多少異なるので,それらの の 6 種(図48-53)の場合には茎の中に頂端分裂組織 データも表1中に示した。以下主に内外の理科教科書 でできた内皮が残っており,維管束はその内側に内皮 に用いられたウマノスズクサとトウモロコシとホウセ と密着して並んでいた。今回観察した単子葉類70種 ンカについて解説したい。 のうち,トウモロコシのような茎全体に広がった散在 維管束型は約17%であった。 3.1 ウマノスズクサの維管束型について ウマノスズクサ類はIFC型の維管束型をもった双子 3.3 ホウセンカの維管束型について 葉植物を代表する植物として数十年間外国の植物学教 真正双子葉類に含まれる植物は図90-250までの28 科書に採用された植物であるが(犀川,2014),APG 目161種である。維管束型について表 1 を見ると連続 では原初被子植物に分類されている。今回このグルー 型が88種,IFS型が39種,密着型が18種,IFC型が 9 プの 5 目19種の維管束型を比べてみたところ連続型 種,そして分離型が 7 種で,ホウセンカを含むIFC型 が 6 種,密着型が10種,IFC型がウマノスズクサとオ は百分率で表すと5.6%であった。原初被子植物と合 オバウマノスズクサの 2 種,そして維管束間に厚壁細 わせた‘双子葉植物’の180種中では11種となり, 胞群(schlerenchyma)があるIFS型がフウトウカズラ 6.1%であった。161枚の図を見ると,ウリ目ウリ科の の 1 種であった(表 1; 図1-19)。ただし,フウトウ 5種(図142-146)の分離型を除けば,ホウセンカ カズラの場合は単子葉類のように,髄の中央付近にも (図199)とアフリカホウセンカ(図200)の維管束の 散在維管束が混在していた(図 3)。19種の図を比べ 図は原初被子植物におけるウマノスズクサ(図 4)と てみるとウマノスズクサ類の 2 種の維管束(図 4, 5) オオバウマノスズクサ(図 5)の 2 図のように他種の がいかに異質であるかがよくわかる。 横断切片像と比べるとかなり異質に見える。ホウセン カの場合,切片中に見える維管束の幅にばらつきがあ 3.2 トウモロコシの維管束について り。維管束間の間隔が広く,加えて道管のある木部と 検鏡した単子葉類70種の維管束は図20-89に示し 師部繊維群の間に存在するはずの師部がほとんどない た。トウモロコシは100年以上も前から長期間内外の ことも重要な特徴である。 教科書で使われ続けているイネ目イネ科の植物で - 167 - 東京学芸大学紀要 自然科学系 第69集(2017) 3.4 理科教科書に維管束図が用いられたその他の ススキの維管束の切片像がススキと姿のよく似たオギ 植物について (図77)やセイバンモロコシ(図87)のものとは違うの トウモロコシとホウセンカを除いて現行の中学校理 でこの点注意する必要がある。一方,双子葉植物とし 科の教科書に維管束図が示されているのは単子葉類の て挙げられた4 種のうちエンドウとアブラナは一般的で ツユクサとススキとユリとアヤメの 4 種,双子葉植物 はないIFC型なので多様性を示すためには他の維管束 なら真正双子葉類のアブラナとヒマワリとエンドウと 型をもつ植物に替える必要がある。 アサガオの 4 種である(表 2)。これら 8 種のうちユリ 以上,主にウマノスズクサとトウモロコシとホウセン 以外の 7 種は,たまたま本研究でも用いていた。すな カの 3 種についての観察結果を述べたが,被子植物の わち,アヤメの維管束は図31に,ツユクサは図49,ス 250種の図をAPGに従って並べてみると,これら 3 種以 スキは図78,エンドウは図113,アブラナは図180,ア 外についても新しい知見がたくさん得られた。たとえ サガオは図217,そしてヒマワリの維管束は図241に示 ば,理科の教科書や植物形態学の専門書で扱われるシ されている。単子葉類の 4 種のうちツユクサは茎の中 ナノキ(図176)と同じ科のタチアオイ(図173),カラ 心部に散在した維管束を持っているが,周辺部にはそ スノゴマ(図174),アオギリ(図 175)の 4 種の維管束 れよりも著しく目立つ環状に並んだ維管束を持ってい の師部がいずれも皮層中に深く割り込んでいるという点 るので問題である(図49)。他の 3 種はこれでよいが, で他種のものとは著しく違っていることなどがわかった。 表1. 観察した被子植物250種の茎の横断切片における維管束型*と特筆所見(このページからp.176まで続く) 和名or通称,(学名),標本番号 入手日,茎サイズ(mm) 維管束型*と特筆所見 図番号 原初被子植物(Basal Angiosperms) アウストロバイレヤ目(Austrobaileyales) マツブサ科(Schisandraceae) シキミ(Illicium anisatum)11513 10 Jan, 2017 φ4.0 連続型,師部極狭 図1 サネカズラ(Kadsura japonica)3106 15 Oct, 2016 φ2.8 連続型,師部極狭 図2 モクレン類(Magnoliids) コショウ目(Piperales) コショウ科(Piperaceae) フウトウカズラ(Piper kadsura)9114 17 Dec, 2016 φ4.0 IFS型(皮層)+分離型(髄) 図3 ウマノスズクサ科(Aristolochiaceae) ウマノスズクサ(Aristolochia debilis)3814 29 Oct, 2016 φ1.2 IFC型 図4 オオバウマノスズクサ(Aristolochia kaempferi)9102 18 Dec, 2016 φ2.8 IFC型 図5 モクレン目(Magnoliales) モクレン科(Magnoliaceae) オガタマノキ(Magnolia compressa)15506 10 Mar, 2017 φ2.0 密着型 図6 ハクモクレン(Magnolia denudata)15408 5 Mar, 2017 φ3.2 密着型 図7 カラタネオガタマ(Magnolia figo)15415 10 Mar, 2017 φ1.8 密着型 図8 タイサンボク(Magnolia grandiflora)15101 5 Mar, 2017 φ6.5 密着型 図9 コブシ(Magnolia kobus)13203 3 Feb, 2017 φ3.5 密着型 図10 モクレン(Magnolia quinquepeta)14507 20 Jan, 2017 φ4.5 密着型 図11 シデコブシ(Magnolia stellata)15714 19 Mar, 2017 φ2.0 密着型 図12 ロウバイ科(Calycanthaceae) ロウバイ(Chimonanthus praecox)12303 20 Jan, 2017 φ2.0 密着型,師部極狭 図13 ソシンロウバイ(Chimonanthus praecox f. concolor)11409 12 Jan, 2017 φ2.0 密着型,師部極狭 図14 クスノキ目(Laurales) クスノキ科(Lauraceae) ヤブニッケイ(Cinnamomum tenuifolium)9616 17 Dec, 2016 φ2.5 連続型,師部極狭 図15 ダンコウバイ(Lindera obtusiloba)6211 8 Nov, 2016 φ1.8 連続型,師部極狭 図16 カゴノキ(Litsea lancifolia)7405 8 Nov, 2016 φ3.2 連続型,師部極狭 図17 タブノキ(Machilus thunbergii)9217 17 Dec, 2016 φ3.0 連続型,師部極狭 図18 センリョウ目(Chloranthales) センリョウ科(Chloranthaceae) - 168 - 犀川: 理科の教科書で茎の観察に採用すべき植物材料についての一提案 センリョウ(Sarcandra glabra)11314 10 Jan, 2017 φ3.5 密着型,師部極狭 図19 単子葉類(Monocots) オモダカ目(Alismatales) サトイモ科(Araceae) アンスリウム(Anthulium andraeanum)11216 10 Jan, 2017 φ6.0 Sc層中環状,中心柱内分散 図20 クワイ(Sagittaria