和紙の力学的性質の特徴 Characteristic Mechanical Properties of Washi Papers
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1546 研究報文 和紙の力学的性質の特徴 京都大学 大学院農学研究科 山内 龍男,宇佐美直治 Characteristic Mechanical Properties of Washi Papers Tatsuo Yamauchi and Naoharu Usami Graduate School of Agriculture, Kyoto University 山内龍男 宇佐美直治 Comparing with commercial papers from wood pulp, Japanese traditional papers, washi from kozo fibers show the following features;Washi generally gives thin paper sheetrelating to its low basis weight. Sheet density and elastic modulus of washi are low, showing poor fiber―fiber bonding. However in―plane mechanical properties of washi are superior to those of wood pulp papers, especially tear strength and folding endurance are enormously excellent. On the other handout―of―plane mechanical property such as peeling strength at paper failure is poor for washi. Keywords:Density, Fiber―fiber bonding, Kozo fiber, Mechanical properties, Washi 分類:S1 紙の性質一般,S0 その他 用しようとする動きも見られる。和紙は古くから製造 1.緒 言 されているが,その研究は抄造に必要なトロロアオイ 楮,三椏などを主原料とする日本の和紙はかって日 等の粘液特性1,2),構成繊維の研究3,4)が中心であり,か 常生活の中で様々に使われていたが,今日,和紙を目 つそれらの大半がかなり以前に行われた古い研究に限 にすることはほとんど無くなった。それに対応するよ 定される。 うに和紙生産は微々たる額になり,後継者不足と重な 数有る和紙の中でも美濃紙はそれが有する優れた強 って,各地にあった手抄き場はほとんど消滅してしま 度的性質故に日本古来の美術品の主要な形態である掛 った。しかし,細々ながらも需要のある特殊用途の紙 け軸の装丁に多く用いられてきた。掛け軸は繰り返し を生産してかろうじて残っている和紙産地もまだいく て巻かれ,また自荷重が掛かるので強度的性質が重要 つか存在する。 である。またその装丁過程では和紙の特性を生かした 和紙が未だ使用される特殊用途としては墨のにじみ と考えられる種々の技術が職人技として考案/展開さ に独特の味わいのある書道用,人に優しいと言われる れてきた。 感性に由来する用途,強度的性質を利用する用途など しかしその技術の背景にある科学は無論,美濃紙を がある。また最近では和紙の持つ特異な機能に再び注 含め和紙はどのように強度的性質が優れるのかは明確 目が集まるようになり,機能紙として和紙の特徴を利 でなく,この点を含めた和紙物性の研究は,本来の和 ― 104 ― 紙パ技協誌 第59巻第10号 和紙の力学的性質の特徴 1547 紙が手抄きであり,実験結果の再現性に劣るためであ じ形状の試験片を作製した6,7)。 ろうか,ほとんど知られていない5)。本研究ではまず 2.2 繊維強度および繊維長測定 美濃紙を初め強度的に優れるとされる和紙につき代表 繊維強度の直接測定は,その長さが短いこともあっ 的な洋紙と対比しつつ,その基礎的/力学的性質を検 てかなり難しく,標準法は無い。そこでその代用とし 討して,和紙力学物性の特徴を明らかにしようとした。 てTappi standard T―231に従い,ゼロスパン引張強 度を測定して相対的な繊維強度比較とした。 2.実 験 各紙の一部は標準離解器で離解し,得られた繊維懸 2.1試 料 濁液を試料として Tappi standard T―271に従い,Ka- 手抄き和紙として美濃紙,黒谷紙,石州紙,雁皮紙 jaani fiber analyzer を用いてそれぞれの平均繊維長を を供試した。雁皮紙は雁皮繊維を原料とする和紙で, 求めた。ただし本法で測定可能な繊維長の上限は7.2 それ以外は楮繊維を原料としたもので填料などは含ま mm であり,楮にはこれ以上に長い繊維を含むことか ず,産地に由来する名称で市販されている代表的な和 ら,和紙について得られた数値は参考値であり,実際 紙である。いずれも力学的性質には定評があり,黒谷 はこの値より大きいと考えられる。 紙や石州紙は屏風の折り曲げ部分の強化などに使用さ 2.3 紙の基礎的及び力学的性質 れる。また機械抄き和紙としては江宣紙を使用した。 厚さ測定はより正確な値が得られることからゴム板 比較対照する洋紙として市販の UKP 包装/袋用紙お 法で行った8,9)。紙を構成する繊維の重量平均長および よび PPC 用紙を用いた。いずれも木材繊維だけを原 繊維強度の代用としてのゼロスパン強度(MD のみ) 料として製造されている。 と併せ,各紙の基礎的/構造的性質として,坪量,厚 これらの紙から抄紙方向(Machinedirection:MD) さ,密度,MD/CD 方向の引張強度比で示す繊維配向 およびそれに直交する(Cross machine direction: 度,Kubelka―Munk 理論に基づく光散乱係数および CD)2方向で各強度試験用試験片を作製した。引張 引張弾性率(MD のみ)を Table1に示す。 強度試験用には幅15mm,長さ70mm の,耐折強度 引張強度および弾性率を測定する引張試験はインス 試験用には幅15mm,長さ120mm のそれぞれ短冊 トロン型引張試験機(島津製作所製 AGS―100型)を 型試験片を,また引裂強度および Z 方向剥離強度試 使用し,つかみ間距離は50mm,引張速度5mm/min 験にはそれぞれ筆者により提案および使用されたと同 で試験した。引裂強度試験も同様に引張試験機を用い Table 1 Basic properties ofthepapers tested Machine―direction Hand―made washi Machine―made Mino Kurotani Sekishuu Ganpi Kousenn UKP―sack PPC Average fiber length mm ―4.2* 4.6* 3.6* ―2.40.93 Basis weight g/m2 10483227224763 Thickness µm 211347146416480 Density kg/m3 490356452596529731793 M/Dstrength ratio 2.01.91.81.32.12.42.2 Scattering coefficient m2/kg 28343135352450 Elastic modulus Gpa 5.93.04.814.47.27.47.9 Zer―span tensile strength kNm/kg 18219620612.4148111116 *No reliable value due to lack of data over7.2mm length. 2005年10月 ― 105 ― 1548 山内龍男,宇佐美直治 Table 2 Mechanical properties of the papers tested Machine―direction Hand―made washi Machine―made Mino Kurotani Sekishuu Ganpi Kousenn UKP―sack PPC Tensile strength kN/m 1.25.04.13.52.84.16.0 Tensile index kNm/kg 1121051281291278794 Tensile elongation %2.43.63.32.82.01.22.4 Tear strength Nm2/kg 5251441238168 Folding endurance (log)2.423.153.072.552.772.151.85 Peeling force N/m 90587812269206235 る方法で行い6),耐折強度試験は MIT 型試験機を使 り,楮の単繊維強度は木材のそれよりかなり大きいと 用した。Z 方向強度試験としては,紙層剥離が最も生 考えられる。また機械抄き和紙のゼロスパン強度はこ じ易い剥離速度500mm/min において180°剥離試験 れら手抄き和紙と洋紙の中間的な値を示し,楮繊維以 を行った7)。いずれの測定も,試験片を23℃50% RH 外の他種繊維の混合を示唆する。 の標準雰囲気下で一晩調湿した後,同じ雰囲気下で行 和紙の坪量は洋紙のそれより概して小さい。雁皮紙 った。各強度試験の結果(MDのみ)は Table2に示 を除く手抄き和紙は“流し抄き”で,一方雁皮紙,機 す。 械抄き和紙および洋紙は“ため抄き”で作られかつ前 2.4 走査電子顕微鏡(SEM)観察 者では“ねり”が加えられることもあり,単純な比較 試料表面を金蒸着した後,日本電子㈱製走査電子顕 は出来ないが,長い繊維を扱い,かつある程度の地合 微鏡 JSM―T330A を使用し,加速電圧10kV で観察 を保つには抄紙時の濃度を下げる事が必要であろう。 した。 さらに後で述べるように坪量が小さくとも強度的に十 分強い紙ができることから坪量の小さい和紙が主に生 3. 結果と考察 産されると考えられる。実際手抄き和紙抄造時の繊維 3.1 紙の基礎的性質 濃度は約0.2% と言われ10),標準手抄きシート作製時 雁皮紙を除けばいずれの手抄き和紙でも楮を主原料 のそれより約1桁大きいが機械抄紙時のそれよりは約 としているので,それに対応して平均繊維長は大きい。 1桁小さい。和紙の厚さは,その坪量が小さいことも 一方 UKP 包装用紙での繊維長はその約半分であり あり,洋紙のそれより概して小さい。 PPC 用紙ではさらにその半分以下である。平均繊維 坪量を厚さで除して求まる密度は,雁皮紙を除けば, 長から前者および後者はそれぞれ針葉樹パルプおよび 和紙のそれは洋紙のそれに比してかなり小さい。和紙 広葉樹パルプを主原料にしていることが分かる。 製造における湿圧は洋紙製造のそれより小さいであろ 和紙および洋紙間では抄紙方法が異なり,配向を含 うし,かつ叩解程度もさほど大きくないことにも起因 む繊維集合構造にもこれらの間で差異があると考えら するのであろうが,今後さらに詳しく検討する必要が れる。MD/CD 強度比で見る限り,手抄き和紙の抄紙 ある。 方向への繊維配向は洋紙のそれよりやや小さい。それ Photo.1は本研究に供試した紙表面あるいは断面の にもかかわらず,抄紙方向のゼロスパン強度は雁皮紙 SEM 写真である。雁皮紙を除けば,和紙はいずれも を除く手抄き和紙で大きく,洋紙のそれの約2倍であ 比較的長くて大きい繊維から成る低密度のかさ高い紙 ― 106 ― 紙パ技協誌 第59巻第10号 和紙の力学的性質の特徴 1549 Photo.1 Cross―sectional or surface structure of the papers teted. From top left to bottom right:Mino, Kurotani, Sekishuu, Ganpi, Kousenn, UKP―sack, PPC. であることがこれらの写真からも十分伺える。さらに 軽度の叩解でも偏平化し易い木材繊維に比して楮繊維 はあまり偏平化していないことが知られ,この事も和 紙の示す低密度と符合する。佐伯らはパルプ化前での 楮繊維の形態を詳しく調べ,繊維ルーメンは小さくそ の壁が厚いと述べている11)。さらにこれら繊維のセル ロース構成比率が木材繊維よりかなり大きく12),パル プ化後の抄紙時点では木材繊維に比べて厚壁であり, その結果から楮繊維が偏平化し難いことはこれらの研 究からも容易に推定できる。 抄紙方向(MD)への繊維の配向は,雁皮紙を除く 手抄き和紙と洋紙では抄き方が異なるので単純に比較 できないが,少なくとも本研究の範囲内では洋紙の方 がMDへの配向度は大きい。地合はより長い繊維を 使う和紙の方が当然悪いと考えられる。また和紙では 通常紙料中に数本の繊維が束になった結束繊維が見ら れることがあり,本研究に供試した和紙でもそれに近 い集合状態の繊維が観察された。 Fig.1 Relationship between sheet density and elas- 散乱係数は繊維寸法および叩解程度が大きい程小さ tic moduls of the papers tested;● washi pa- い値を示すこと13)が知られており,和紙の散乱係数が per,▲ wood pulp paper(machine―made), 針葉樹パルプで作られた UKP 紙のそれより大きいこ ■wood pulp paper(handsheet). 2005年10月 ― 107 ― 1550 山内龍男,宇佐美直治 とは,和紙抄造時における叩解程度が比較的小さく, バラツキはかなり小さくなり,広葉樹パルプから作ら 繊維間結合があまり発達することなく繊維集合/紙構 れた PPC 用紙でのバラツキ3.8% とほぼ等しい。む 造を作っていることを示唆する。このような和紙の構 しろ針葉樹パルプから作られた包装紙でのバラツキの 造は低密度をもたらし,その弾性率は当然洋紙のそれ 方が大きい。いずれにせよ楮繊維から作られた和紙は より小さい。おそらく和紙の有する柔らかい感覚はこ その構成繊維が長い故に地合が悪くなる傾向があり, れら比較的小さい弾性率,厚さおよび密度によると考 さらに手抄きなので強度のバラツキはかなり大きいこ えられる。 とに注意する必要がある。 Fig.1は各紙の密度と弾性率(MD)の関係であり, 3.3 紙の力学的性質 参考として針葉樹クラフトパルプからの手抄きシート 引張強度(指数,MD)と密度の関係を Fig.2に示 でのそれ6,14)と併せて示す。和紙・洋紙共に密度の増 す。ここでは叩解程度の異なる一連の針葉樹クラフト 加により弾性率は増大するが,機械抄きあるいは手抄 パルプからの手抄きシートでの結果6)も併せて示す。 きを問わず木材パルプ由来の洋紙はほぼ一つの直線的 洋紙ではこれらの間にほぼ直線的な関係,少なくとも 関係を与える。一方和紙はこの直線的関係を低密度側 同じ木材パルプから作られた一連の紙では明確な直線 に移動させたような関係を示す。すなわち,和紙と洋 関係があり,密度の増加に伴い引張指数は増大するこ 紙が同じ弾性率,繊維間結合程度でも前者はより低密 とが知られている。 度であり,あるいは低密度の割に繊維間結合の発達し 本研究で供試した機械抄き洋紙である UKP 包装紙 たのが和紙である。 と PPC 用紙はそれぞれ針葉樹パルプからの紙と広葉 Photo.1に例示して説明したように,洋紙断面で見 樹パルプからの紙であるが,いずれも手抄きシートが られる木材繊維は薄壁で和紙における楮繊維より偏平 作る直線的に増大する関係とほぼ合致する。一方和紙 化しており,一方和紙での楮繊維は厚壁で偏平化の程 度が小さいことが低密度をもたらすのであろう。ただ し和紙でも例外は雁皮紙である。これは SEM 写真で も分かるように雁皮繊維が楮繊維より短く,細くかつ 非常に偏平しやすく,密度の割には繊維間結合がよく 発達してその結果弾性率も非常に大きいことと合致す る。 3.2 力学的性質のバラツキ 既に述べたように本来の和紙は地合が悪いので強度 的性質にはかなりのバラツキが生じると考えられ,ま たそれゆえ和紙物性研究が十分行われてこなかったと も言える。Table3は各試料につき約20回測定した 引張強度試験における測定値のバラツキを表す標準偏 差をその平均値(平均引張強度)で除すこと(%で表 示)で,各試料間での強度のバラツキを比較したもの である。一般に手抄き紙は機械抄き紙より強度のバラ ツキが大きいとされているが,手抄き和紙の代表とし Fig.2 Relationship between sheet density and ten- ての美濃紙では10.4% で一番バラツキが大きい。叩 sile index of the papers tested;● washi pa- 解した針葉樹パルプからの手抄きシート6)の5.8% が per,▲ wood pulp paper(machine―made), それに次ぐ。一方機械抄きになると和紙でも3.7% と ■wood pulp paper(handsheet). Table 3 Percent ratio of standard deviation to the averaged tensile strength for the papers tested Machine―direction Hand―made washi Machine―made washi NBKP―handsheet NUKP―machine―made LBKP―machine―made (Mino) (Kousenn) (beaten) (UKP―sack) (PPC) 7.73.75.84.63.8 ― 108 ― 紙パ技協誌 第59巻第10号 和紙の力学的性質の特徴 1551 は機械抄き,手抄きの如何によらずこの直線的関係か 指数および引裂指数共に大きく,とくに後者が極めて らは大きく逸脱して和紙独自の関係,すなわち低密度 大きい。一般に紙を構成する繊維が長い程また繊維強 でありながら引張指数はかなり大きくかつ密度と共に 度が大きい程引裂指数が大きい17,18)ことはよく知られ 引張指数が緩やかに増大する関係を示す。この理由と ている。当然繊維長が一番短い広葉樹パルプからの紙 して,上記のように和紙はその密度から推定される以 である PPC 用紙の引裂指数は最も小さい。既に述べ 上に繊維間結合が発達していることに加えて,共存す たように手抄き和紙における平均繊維長および繊維強 る薄壁の柔組織細胞が繊維間結合を助長する働きをす 度の代用であるゼロスパン強度は洋紙のそれらより共 るとも考えられるが15),今後さらに十分な検討を加え に2倍以上大きい。和紙の引裂強度が洋紙のそれより る必要がある。洋紙に比して和紙は引張指数と共に引 はるかに大きいのはこれら極めて大きい繊維長および 張伸びも大きく(Table2参照),その引張破壊仕事 繊維強度に基づくと考えられる。 は洋紙のそれの約2倍である。 和紙の中でも機械抄き和紙の引裂強度はやや小さい。 引張強度に次いで引裂強度を検討した。引裂指数は 既に述べたように機械抄き和紙では他種の繊維が少し 強度の中でも破壊靭性的な特徴を示すと考えられ,そ 混合されており,そこでは本研究で見られたように れが面外試験であるにもかかわらず面内破壊靭性測定 (Table1参照)平均繊維長および平均繊維強度であ の代用としての runnability の検討などを含め16)重要 るゼロスパン強度が他の手抄き和紙のそれらより小さ な強度的性質とみなされている。 く,その結果としてやや低い引裂強度を与えると考え 各紙の引裂指数と引張指数(共に MD)の関係は, られる。雁皮紙では雁皮繊維の形状が木材パルプ繊維 参考としての針葉樹クラフトパルプからの手抄きシー に似ており,上述したように繊維間結合が良く発達し トでのそれと併せて Fig.3に示す6,14)。その関係が示 て,引裂過程での応力集中がより大きくなり14),結果 すように針葉樹クラフトパルプからの紙の引裂指数は として引裂強度と引張強度の関係は針葉樹パルプから 軽度の叩解で最大値を示した後,叩解の進行と共に低 のそれに近いと考えられる。 下することは良く知られている。針葉樹パルプからの 折れ曲げ試験でありかつ一種の疲労強度である耐折 機械抄き紙である UKP 紙におけるこれらの関係は手 強度(対数表示)と引張強度(共に MD)の関係を Fig.4 抄きシートが造るその曲線の近傍に位置するが,広葉 に示す。雁皮紙を除く和紙においては引張強度の増大 樹パルプからの紙である PPC 用紙での関係はこの曲 に伴い耐折強度も増大する。一般に叩解等による繊維 線よりさらに低い。 間結合の増大および坪量の増大は引張強度と同じよう 一方和紙におけるこの関係は,雁皮紙を除き,この に耐折強度(対数)の増大をもたらす。本研究で用い 曲線のかなり上方に位置する。すなわち和紙では引張 た和紙の場合,繊維間結合程度を反映する引張指数に ほとんど差はなく,その中での引張強度および耐折強 Fig.3 Relationship between tear index and tensile Fig.4 Relationship between folding index and ten- index of the papers Tested;● washi paper, sile strength of the papers tested;● washi ▲wood pulp paper(machine―made),■ paper,▲ wood pulp paper(machine―made), wood pulp Paper(handsheet). ■wood pulp paper(handsheet). 2005年10月 ― 109 ― 1552 山内龍男,宇佐美直治 Fig.5―a Comparison of property balance between washi paper and wood pulp paper;● washi(Sekishuu),▲ wood pulp paper(UKP―sack paper). Fig.5―b Comparison of property balance between washi paper and wood pulp