Title 前立腺症に対するoxendoloneとα-遮断薬 Bunazosinhydrochlorideの
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前立腺症に対するoxendoloneとα-遮断薬 Title bunazosinhydrochlorideの有効性の検討--単独使用,併用使 用の3群比1校による検討-- 熊本, 悦明; 塚本, 泰司; 高木, 良雄; 古屋, 聖児; 横山, 英二; Author(s) 高塚, 慶次; 田宮, 高宏; 宮本, 慎一; 青山, 龍生; 本間, 昭雄 Citation 泌尿器科紀要 (1987), 33(11): 1921-1941 Issue Date 1987-11 URL http://hdl.handle.net/2433/119329 Right Type Departmental Bulletin Paper Textversion publisher Kyoto University 1921 〔泌、尿,解矯嗣 前 立 腺 症 に 対 す るoxendoloneと α一遮断 薬bunazosin hydrochlorideの 有 効 性 の 検 討 - 単 独 使 用,併 用 使 用 の3群 比1校に よ る検 討 - 札 幌 医科 大学 泌 尿器 科 学 教 室(主 任:熊 本悦 明教 授) 熊本 悦明 ・塚本 泰司 ・高木 良雄 北 見 口赤病 院 泌尿 器 科(部 長:古 屋 聖 児) 古 屋 聖 児*・ 横 山 英 二 砂 川市 立病 院 泌尿 器 科(部 長:田 宮 高宏) 高塚 慶次 ・田宮 高宏 ・宮本 慎一 旭 川 日赤病 院 泌尿 器 科(部 長:本 間 昭雄) 青 山 龍 生**・ 本 間 昭 雄 CLINICAL EFFICACY OF OXENDOLENE (ANTIANDROGEN) AND BUNAZOSIN HYDROCHLORIDE (ALPHA-ADRENERGIC BLOCKER) IN THE TREATMENT OF PROSTATISM COMPARATIVE STUDY OF OXENDOLONE, BUNAZOCIN - HYDROCHLORIDEAND THEIR COMBINATION - Yoshiaki KUMAMOTO,Taiji TSUKAMOTOand Yoshio TAKAGI Fromthe Department of Urology,Sapporo Medical College (Director:Prof. Y. Kumamoto) Semi FURUYAand Eiji YOKOYAMA Fromthe Departmentof Urology,Kitami Red Cross Hospital (Chief:Dr. S. Furuya) Keiji TAKATSUKA,Takahiro TAMIYAand Shinichi MIYAMOTO Fromthe Departmentof Urology,Sunagawa City Hospital (Chief:Dr. T. Tamiya) Tatsuo AOYAMAand Akiko HONMA Fromthe Departmentof Urology,Asahikawa Red Cross Hospital (Chief:Dr. A. Honma) Antiandrogen and alpha-adrenergic blockers have recently been tried in the medical treatment for benign prostatic hypertrophy and bladder neck contracture. We herein report our results of a randomized comparative study on the clinical efficacy of oxendolone, bunazosin hydrochloride (bun- azosin) and their combination for the treatment of benign prostatic hypertrophy and bladder neck contracture. The attending doctors evaluated at twelve weeks the improvement rate for three treatment regi- mens, 400 mg/day oxendolone, 3 mg/day bunazosin and a combination of both. Oxendolone ~- *現:古 屋 病 院 **現3青 山 泌 尿器 科 医 院 1922 泌 尿 紀 要 33巻 11号 1987年 bunazosin showed the highest improvement rate in the evaluation of each subjective symptom and objective finding and of both. Oxendolone -{- bunazosin tended to show a better clinical efficacy than the other of these regimens, when the improvement was defined as that with more than one degree in the severity of retarded voiding, prolonged voiding, urinary stream condition, abdominal pressure on voiding and residual urine sensation. The improvement of such subjective symptoms seemed to occur earlier with oxendolone -{- bunazosin or bunazosin than with oxendolone. A sig- nificant difference was shown among the three treatment regimens in the general improvement rate on four subjective symptoms, with oxendolone -{- bunazosin being the highest followed by bunazo- sin and oxendolone in this order. The improvement rates of maximum and mean flow rate which are most important parameters to evaluate the voiding condition, at twelve weeks were significantly higher with oxendolene bunazosin. No serious side effects were observed in this study, although treatment regimens containing bun- azosin caused some minor side effects. These side effects could be prevented by the use of initial low doses of bunazosin with a subsequent gradual increment up to 3 mg/day. Taking the differences in the mechanism of oxendolone and bunazosin and the results of our study into consideration, we believe that the combination of oxendolone and bunazosin would be more useful in a clinical situation. Key words: Prostatism, Bunazosin, Oxendolone, Comparative study 1982年1月 か ら1983年9月 まで に各 共 同 研究 施 設 を は じ め に 受 診 し,前 立腺 肥 大 症 また は 膀 胱 頸部 硬 化 症 と診断 さ 男 子 高齢 者 に おけ る排 尿 障 害 で は,前 立 腺肥 大症 あ れ た 患 者 で,原 則 と して 年 齢'が50歳 以 上,残 尿 量 が るい は 膀胱 頸 部 硬 化 症 が そ の 多 くの原 因 で あ る こ とは 10m1以 上 の もの を対 象 と した 。 周 知 の 事実 で あ る,各 種 の疾 患 の集 団検 診 に 対 す る最 な お,下 記 の症 例 は対 象 か ら除外 す る こ と と した. 近 の 関 心 の 増 加 と と もに,前 立腺 肥 大 症 に 対 す る集 団 ① 治 験 開 始6ヵ 月 以 内に ホル モ ン性前 立 腺肥 大 症 治 検 診 も各 地 で 行 なわ れ,そ の結 果 が 報 告 され て い る1, 療 剤 の投 与 を 受 け た もの. 2》 .著 者 ら も一 定地 域 で の前 立腺 肥 大症 に対 す る集 団 ② 治験 薬 剤 投与 開始 前2週 間 以 内 に非 ホル モ ン性前 検 診 を1982年 か ら開 始 して い る3,4)そ の結 果,50歳 立 腺 肥 大 症 治 療剤 の投 与 を 受 け た もの. 以 上 の 症例 に おけ る前 立 腺 肥 大症 の割 合 は23,2%に も ③ 排 尿 に影 響 を与 え る と思 わ れ る下 記 の 合併 症 を 有 達 してい る. す る もの. 一 方 ,こ れ らの前 立 腺 肥 大 症 に対 す る根 治 的 治療 法 (尿道 狭 窄,高 度 な前 立 腺 結 石 ・前立腺 癌,神 経 因 は経 尿 道 的 前立 腺 切 除 を 中 心 と した外 科 的 治療 で あ る 性 膀 胱,重 症 の糖 尿 病 な ど) こ とは 論 を待 た な い.し か し,こ れ らの 外 科 的 治療 を ④ 治 験 薬 剤投 与 開 始 前2週 問 以 内 に尿 閉 に よる カテ 必 ず しも要 しない 症 例 や 手 術 適応 とな らな い 症 例 も存 テ ル留 置 また は治 療 を 目的 と した頻 回 の導 尿 な どの処 在 す る.こ れ らの症 例 に 対 して は,antiandrogen剤 置 を 受 け た もの. を中 心 とす る ホ ル モ ン療法 が 行 な われ る こ とが 多 いF), ⑤ 重 篤 な 合 併症 の あ る症 例. ま た 最 近 で は前 立 腺 あ る い は 前 立 腺 腺 腫 で の 交x 2.検 討方 法 神 経 α受 容体 の関 与 の機 序 も次 第 に 明 ら か と な り, 1)検 討 薬 剤 α遮 断剤 の 前 立腺 肥 大症 の排 尿 障害 に対 す る有 効 性 も Antiandrogen剤 で あ るProstetinと α遮 断 剤 で 報 告 され て い る6~8). あ るEa・0643を 使 用 した.Prostetinは1バ イ アル そ こで 今 回 は,α 遮 断剤 で あ るbunazosinhydro- (2ml)中oxendolone200mg含 有 す る水 性 懸濁 chlorideとantiandrogen剤 で あ るoxendolone 注 射 液 で あ り,Ea-0643は1錠 中bunazosinhydro- お よび これ らの併 用 に よる 前立 腺 肥 大 症 あ るい は膀 胱 chlorideを1mg含 有 す る.こ れ らの構 造 式Fig.1 頸 部硬 化症 に対 す る効 果 の 比 較検 討 を 行 な った の で, に 示 した, そ の 結 果 を報 告 す る. 2)比 較方 法 Oxendolone単 独 使 用 群(以 下0群),bunazosin 対 象 と 方 法 hydrochloride単 独 使 用 群(以 下E群)お よびox- 1.対 象 症 例 endoloneとbunazosinhydrochlorideの 併用 使 用 熊 本 ・ほ か:前 立 腺 症 ・Bunazosin+Oxendolone 1923 CHaOHNHz ∵1℃ ぐ恥 一__ ノ oxendotone bunezosinhydrochloride rig.i. 構 造 式. 治 験 薬 剤 役 与 期 後 続 観 察 期 0週2週 後4週 後 8週 後12週 後 コ6週後 薬 剤(0,E.O+E)1 <必 須項目>i 観 排尿麗{:裏 簸i 残 尿 感i 夜間排尿回数 幽 一ゆ一一 → 察 残 尿 量1 醐 触 診1 尿道・線像畷 。髪i 項 手術の適応性1 臨 床 検 査} 血 圧 目 一 副 作 用i l ←一十 一 斗 一 随時 尿流量畢測定 繍 総 有効性の評価 合 安全性の評価 評 有用性の評価 価 効果の持続性の評価 治 療 日 記 ◎:必 須 △=可 能施設のみ Fig.2.観 察 項 目 お よ び 評 価 時 期. 群(以 下O+E群)の 無 作 為 割 付 け に よる3群 比 較 て も よい こ と と した.そ の 他 の 併 用 薬 剤 を使 用 す る場 とした. 合 は治 療 経 過 表 に,そ の 内容 と期 間 を記 載 した. 3)投 与 方 法 3.観 察 方 法 O群 で はoxendolone400mgを 週1回2.`内 に 観 察 項 目お よび評 価 時 期 をFig.2に 示 した.な お, 注射 し,E群 で はbunazosinhydrochlorideを1日 効 果 の持 続 性 を 検討 す るた め に16週 後 に も評価 時 期 を 3mg(3分 服)を 服 用 さ せ た.0+E群 で はoxen- 設 け た. dolone400mg1週 とUunazosinhydrochloride3 1)検 討 項 目 mgノ 日を併 用 投 与 した.投 与 期 間 は3群 と も12週 間 薬 剤 の有 効 性 を 検 討 す る た め に,排 尿 障 害4項 目 し,投 与 終 了 後 の後 続 観 察 期 間 を4週 間 お い た. (遷延 性排 尿,蒋 延 性 排 尿,尿 線 の 状 態,排 尿時 のい 0群,E群 お よび0+E群 の 薬 剤 は,あ らか じめ きみ),残 尿感 な どの 自覚 症状 お よ び 夜 間 排 尿 回数, コγ トロ ー ラー が投 薬 番 号 を 無 作 為 に 割 付 け た,主 治 残 尿 量,前 立 腺 触 診 所 見(大 き さお よび 直 腸 内へ の突 医は この 番 号 に 従 って来 院 した患 者 の順 に 薬 剤 を投 与 出度),逆 行 性 尿道 撮 影 の 所 見(尿 道 レ線像),尿 流 率 した.コ ン トロ ー ラ ーは札 幌 医科 大 学 公 衆 衛 生 学 教 室 測 定 な どの 他 覚所 見 を 観 察 し,さ らに手 術 の適応 性 を 三宅 浩 教 授 が 担 当 した.