Fire Emblem: Analisi Di Una Localizzazione
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Corso di Laurea Magistrale in Lingue, economie e istituzioni dell'Asia e dell'Africa mediterranea Tesi di Laurea Fire Emblem: Analisi di una localizzazione Relatore Dott. Pierantonio Zanotti Correlatrice Dott.ssa Caterina Mazza Laureando Jacopo Vanin Matricola 842637 Anno Accademico 2018/2019 Sommario 要旨………………………………………………………………………………………………………….……………………………………4 Introduzione……………………………………………………………………………………………….………………………….………9 Capitolo 1 – La localizzazione……………………………………………………………………………………….……………….14 Nascita e scopo della localizzazione…………………………………………………….…………………………….15 Livelli di localizzazione dei videogiochi…………………………………………………….………….…………….18 Internazionalizzazione………………………………………………………………………………….…………………..21 Culturalizzazione………………………………………………………………………………………….…………………..24 Organi di rating………………………………………………………………………………………….……………………..27 Domesticazione, straniamento, ibridizzazione…………………………………………….……….……………30 Strategie di traduzione funzionalistica……………………………………………………………..………………..32 Transcreazione e agency…………………………………………………………………………………..……………….36 Riscrittura e patrocinato……………………………………………………………………….…………….…………….39 “Nipponicità” nella localizzazione………………………………………………………………………….………….42 Conclusioni…………………………………………………………………………………………………………….…………45 Capitolo 2 – Storia del franchise……………………………………………………………………………………………………47 Periodo Famicom – 1990-1992………………………………………………………………………………………….48 Periodo Super Famicom – 1994-1999………………………………………………………………………………..55 Periodo Game Boy Advance - 2002-2004………………………………..………………………………………….61 Periodo GameCube-Nintendo Wii – 2005-2007………………………….……………………………………..67 Periodo Nintendo DS – 2008-2010…………………………………………………………………………………….72 Periodo Nintendo 3DS – 2012-2017……………………………………………….………………………………….75 Franchise rivali………………………………………………………………………………………………………………….79 Conclusioni……………………………………………………………………………………………………………………….83 Caso di studio 1 – Fire Emblem: The Blazing Blade…………………………………….………………………………….85 Background commerciale………………………………………………………………………………………………….85 Considerazioni tecniche…………………………………………………………………………………………………….87 Traduzione dei nomi………………………………………………………………………………………………………….93 Umorismo e caratterizzazione dei personaggi……………………………………………………………………95 Errori di traduzione……………………………………………………………………………………………………………97 Spot pubblicitari………………………………………………………………………………………………………………100 2 Conclusioni……………………………………………………………………………………………………………………..101 Caso di studio 2 – Fire Emblem Fates……………………………………………………………………………………………102 Background del gioco………………………………………………………………………………………………………102 Rimozione contenuti……………………………………………………………………………………………………….107 Traduzione dei nomi………………………………………………………………………………………………………..111 Umorismo e caratterizzazione dei personaggi…..……………………………………………………………..116 Controversie su temi sensibili e #TorrentialDownpour…..………………………………………………..121 Conclusioni……………………………………………………………………………………………………………………..129 Caso di studio 3 – Fire Emblem Echoes: Shadows of Valentia……………………………………………………..132 Background commerciale………………………………………………………………………………………………..132 Traduzione dei nomi………………………………………………………………………………………………………..133 Umorismo e giochi di parole……………………………………………………………………………………………135 Caratterizzazione dei personaggi…………………………………………………………………………………….138 Conclusioni……………………………………………………………………………………………………………………..140 Conclusioni finali…………………………………………………………………………………………………………………………142 Costanti e differenze nelle localizzazioni………………………………………………………………………….142 Etica della localizzazione………………………………………………………………………………………………….148 Proposte per un metodo di localizzazione alternativo………………………………………………………150 Appendici……………………………………………………………………………………………………………………………………152 Bibliografia…………………………………………………………………………………………………………………………………176 Sitografia…………………………………………………………………………………………………………………………………….178 Ludografia……………..…………………………………………………………………………………………………………………..185 3 要旨 本稿の目的は「ファイアーエムブレム」というゲームシリーズにおけるローカリゼーショ ンの方針の変更を研究することである。 ローカリゼーション、つまり地域化というのは作品の海外輸出に際して言語の翻訳に加え て、輸出先の国々の文化に合うように製品の一部を改訂し最適化することである。特にエン ターテインメント業界では売り上げを伸ばすために非常に重要な過程として一般的に認識さ れている。もちろん、ゲームソフトはその商品の一つである。 なぜゲームローカリゼーションは討究する価値がある研究分野であるかというと、二つの理 由が挙げられる。 第一は現在、ゲーム業界の収益が映画業界や音楽業界などと言ったほかのエンターテイン メント業界の収益を上回り、ゲーミングという趣味が世界中に普及しているからである。ロ ーカリゼーションは経済的な面で大事な過程になりつつあると言える。ソフトを世界的な規 模で市販するために不可欠であるため、どのようにして企業が販売先によってゲームを改訂 しているのかは興味深い。 第二はコンピューターゲームは映画、小説、漫画、アニメなどと同様に文化的製品の一つ であり、好むと好まざるとにかかわらず作成した人や企業、国の価値観や思想、あるいは偏 見を推進し普及させるからである。したがって消費者に影響を与える可能性は高い。だがソ フトウェアと言うものは無限に改造できるゆえ、異文化衝突を最低限にするために目標市場 の文化に合うように作品はローカライズされる。政治、宗教、歴史、性的要素、暴力、たば こや酒の使用、マイノリティーの表現がしばしば改訂される要素の例である。もちろん言語 以外そのまま販売するときもあり、物議をかもすことも少なくない。また、前述の要素の認 識は時代によって変化していき、ローカリゼーション過程の方針もまた変わっていく。 4 「ファイアーエムブレム」は日本の任天堂によって作られている。ローカリゼーションによ って改訂される内容を分析することで出てくる差異は日本と海外の文化の違い、任天堂やゲ ーム企業における認識の違いなどさまざま要因に関係するものだろう。 十分な重要性を持つ分野であるものの、学界は長きにわたりコンピューターゲームを子供 の遊びと見なし、ローカリゼーションを無視してきた。最初に研究されたのはゲームではな く、アプリケーションソフトウェアのローカリゼーションだったが、文化的な要素は少な く、物語性もないためゲームローカリゼーションとは大きく異なっている。ゲームローカリ ゼーションに関する徹底的な調査が始まったのは 2000 年代であり、非常に若い研究分野とさ れており、先行研究もわずかである。 本稿の核となる参考文献は 2011 年に出版された Maxwell Heater Chandler の「The Game Localization Handbook」と 2013 年の O’Hagan Minako と Mangiron Carmen の「Game Localization: Translating for the global digital entertainment industry」である。 前者は業界人の視点からローカリゼーション過程を説明する書物であり、大変情報を取得 しにくいゲーム業界の一面であるローカリゼーションを勉強する者やローカライザーを目指 している者に非常に役立つ。スケジュールのたて方、必要な人材、ゲームコードの整理など を明確に教える。また、異文化衝突となり得る内容を提示し、国ごとにコンピューターゲー ムのレイティングの審査を行う団体の基準を列挙する。 後者は翻訳学の視点からローカリゼーションを検討する。ローカリゼーションの一般論を 構築することを目的に著者たちは「transcreation」や「rewriting」という概念を用いてほかの 翻訳者に比べローカライザーに与えられる特殊な自由性を説明しようとしている。また、ロ ーカリゼーションにおける「foreignization」や「domestication」のようなさまざまな翻訳スト ラテジーを提示し、具体的な例も挙げる。 本稿の第一章ではこれらの文献をもとにローカリゼーションの技術水準をめぐり、次に行 う「ファイアーエムブレム 烈火の剣」、「ファイアーエムブレムif」、「ファイアーエム 5 ブレム Echoes もうひとりの英雄王」と言ったタイトルのローカリゼーションをめぐる三つの ケーススタディーの解析的枠組みを構築する。特に、Pelletier-Gagnon Jérémie が「Video Games and Japaneseness: An Analysis of Localization and Circulation of Japanese Video Games in North America」という研究に述べた日本製ゲームソフトの日本人性を考慮して分析を進める。 第二章では「ファイアーエムブレム」シリーズの歴史をさかのぼり、今までの各 16 つのゲ ームがもたらした進展とその物語、売上本数などを簡潔に述べていく。ゲームがローカライ ズされた場合、日本版とアメリカ版の内容を比較し変更も提示する。「ファイアーエムブレ ム」というのは 1990 年に生まれたシミュレーションロールプレイングゲームであり、ジャン ルを確立させた草分け的な作品とも言える。初代「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」 はファミリーコンピュータ用ソフトとしてインテリジェントシステムズによって開発され、 現在まで続く日本のゲームシリーズの一つである。最新作の「ファイアーエムブレム 風化雪 月」は今年、2019 年 7 月に販売される。各ゲームではプレイヤーはマップ上でスクエア状の マスにそってキャラクターを順番に動かし、敵を全滅することや敵の砦を占拠することなど と言った、章ごとに設定された勝利条件を満たし遊ぶことができる。ユニットが倒されたら よみがえらせる術はなく、マップ攻略の途中でセーブすることもできないため非常に難易度 の高いゲームとされてきたが、初心者でもゲームが楽しめるよう 2008 年の「ファイアーエム ブレム 新・暗黒竜と光の剣」から死んだユニットが生き返る「カジュアルモード」が追加さ れた。 第一ケーススタディーでは 2003 年に発売されたゲームボーイアドバンス用ゲームソフト 「ファイアーエムブレム 烈火の剣」を検討する。このゲームは Treehouse という任天堂の内 部部局によってローカライズされ、シリーズ最初のローカリゼーションである。分析によっ てまず判明したのはゲーム機能の一部の排除である。日本版では前作の「ファイアーエムブ レム 封印の剣」と接続して特典を得られる機能があったが、本作だけがローカライズされた ため接続機能が削除されたようである。次に、難易度の調整も見られた。当時海外ではシミ 6 ュレーションロールプレイングゲームはほとんど未知だったので、任天堂はシリーズ特有な 難しさが買い手を追い返す可能性を避けたかったのだろう。 それから、翻訳による変化は二つ発見された。一つ目はユーモアの強調である。Mangiron が 言うにはアメリカ人は日本人よりしゃれや笑い話を期待することが多いらしい。そのため Treehouse がギャグなどを増やしたと考えられる。売り上げを伸ばすには自然な選択と言える だろう。二つ目はキャラクターの一部の言語使用域の改訂である。日本版では騎士や貴族は 砕けた話し方をすることが多いものの、アメリカ版では彼らは身分に合う丁寧で凝った話し 方をする。「ファイアーエムブレム」のほとんどが中世ヨーロッパをもとに設定されたの で、これもまた消費者の嗜好を考慮してローカライザーたちが行った変化と見た。つまり、 Treehouse が中世ヨーロッパの騎士や貴族のイメージに沿ってキャラクターの性格描写を変え たということである。 それにもかかわらず、テキストの内容自体には大した変わりがないと言える。一方、日本の 文化に関する言及は一度しか見られていないが、それも削除された。プレイ開始時プレイヤ ーが自分のアバターとなる軍師を作り、名前、誕生日、血液型を選べるが、海外では血液型 に関する性格判断はないため、それが排除された。最後に場所、キャラクターの名前の変化 と誤訳も見つけられた。 第二ケーススタディーでは 2015 年のニンテンドー3DS 専用ソフト「ファイアーエムブレム if」のローカリゼーションを検討する。これもまた Treehouse によって行われたものである。 ゲーム内の国の一つは戦国時代の日本をもとにして創作されたため、前作と違って日本の文 化の引用は数々存在する。したがって武器、人物、場所の名前などを比べると foreignization と言った翻訳ストラテジーがしばしば見られる。また、日本のアニメの影響か、日本版では ステレオタイプ化した性格描写を持つキャラクターやサービスカットの要素も多く、それは ローカリゼーションによって改訂され、あるいは削除された。前作にあったユーモアの強調 や言語使用域の変更は今度も判明したが、より極端になり、全く異なる人物や会話も多い。 7 「烈火の剣」と違って「if」のローカリゼーションには思想に関する改訂も見られた。特に同 性愛者と女性の描写に関する会話の変化などが数多くあり、Treehouse がより革新的な価値観 を推進しようとしたと言う者もいる。宗教、酒、親による暴力に関する言及も弱められた。 一方、誤訳はまれになった。 「ファイアーエムブレム if」のローカリゼーションに当たって翻訳者たちは非常に自由にテキ ストを改訂したため、Mangiron と O’Hagan が述べた transcreation がローカライザーのアプロ ーチを説明するにはふさわしいと言えるだろう。しかし、熱心な一部のファンはこのような 変更を好まず「Torrential Downpour」という不買運動を起こした。 第三ケーススタディーでは 2017 年に発売された同じくニンテンドー3DS 専用ソフト「ファ イアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王」のローカリゼーションを分析する。今回は Treehouse ではなく、8-4 という会社がローカリゼーションを行った。担当した会社が異なっ ても、常に任天堂の指示と監視のもとで行われた過程であるため、その方針は変わらないは ずである。ここではゲームの要素は何も排除されず、日本版とアメリカ版の内容はほとんど 変わらない。それにもかかわらず、ほかのケーススタディーと同様にユーモアの強調と一部 のキャラクターに関する性格描写、言語使用域の改訂が判明した。しかし「ファイアーエム ブレム if」と違って極端な変更ではないため今回のローカリゼーションは「transcreation」で あるとは言えない。 「if」までに徐々に翻訳者の自由性が増したと言えるが、「Echoes」は逆戻りの例である。 また不買運動による騒ぎを避けるためにより妥協したローカリゼーションが推進されたのだ ろうか。理由がどうであれ、「ファイアーエムブレ」のローカリゼーションにおける方針の 変更は一方的ではないことが明確になったと言える。本稿の目的はあくまでこの変更をあぶ りだすことだったが、現在のローカリゼーションのほとんどに当たる transcreation という方 針は必ずしも最適ではなく、それを反対している消費者も増加しつつあることも判明した。 今年販売される「ファイアーエムブレ 風化雪月」はどのようにローカライズされるだろうか。 8 Introduzione L’obbiettivo di questa tesi è analizzare la localizzazione della serie videoludica Fire Emblem, un franchise della Nintendo che aiutò a definire il genere dei videogiochi di ruolo tattici. In particolare, cercheremo di evidenziare la presenza o assenza di mutamenti nell’approccio seguito dai traduttori dei vari titoli, ponendo particolare attenzione ai riferimenti culturali presenti all’interno dei videogiochi che compongono la saga. Andremo così a comporre una storia della localizzazione del franchise. Dopo un primo capitolo teorico sullo stato dell’arte della localizzazione dei videogiochi, il cui obbiettivo è fornire al lettore delle informazioni generali riguardo questa pratica, a cui seguirà un'altra sezione di natura compilativa sulla storia del franchise, eseguiremo tre casi di studio su dei titoli particolarmente significativi