ISSN 0027-9153

NATIONAL DIET LIBRARY MONTHLY BULLETIN No.553 April 2007

国立国会図書館月報 CONTENTS Nishiki-e depicting Iki-ningyo(Random notes on rare books, 470) 1 Association of Parliamentary Librarians of Asia and the Pacific (APLAP)Report of the 9th Biennial Conference in Wellington… Hisae Umeda and Satoshi Iwasawa th 7 47 meeting of the Council on Organization of Materials on Science 稀本あれこれ-470- 生人形(活人形)の錦絵 and Technology 平成一九年四月二〇日発行( 1 APLAP(アジア太平洋議会図書館長協会) 16 NDL budget for fiscal 2007 第 9 回ウェリントン大会 =梅田 久枝 岩澤 聡 18 Invitation of Ms. Nancy Y. McGovern, Digital Preservation Officer, 7 第47回科学技術関係資料整備審議会の開催 Inter-University Consortium for Political and Social Research 16 国立国会図書館の平成19年度予算について 発売 (ICPSR), University of Michigan

18 ミシガン大学ICPSR電子情報管理官ナンシー・マクガ ヴァン氏 招へいの概要 社団法人 10 New Librarian 10 Monthly official report 10 新館長就任 14 Publications from NDL 10 月例報告 14 国立国会図書館の編集・刊行物 日本図書館協会四月号通巻五五三号毎月一回二〇日発行 15 Tidbits of information on NDL 15 館内スコープ 20 Books not commercially available 20 本屋にない本 27 Give shape to knowledge 27 知識をカタチに - NDL headed to“Subject Information Services”(1) ―国立国会図書館が目指す「主題情報提供サービス」(1) 28 Craftsmen in modern times and today(Enchanting world of books - 28 本を魅せる 常設展示案内(23) ) 近現代の「職人」-ものづくりの歴史の中で- Guide to regular exhibition, 23) 定価

<お知らせ> <Announcement> 15 常設展示のお知らせ (本体五〇〇円+税) 15 Announcement of regular exhibition 22 調査及び立法考査局の刊行物のご案内 24 アジア言語OPACでペルシア語図書の書誌情報が 22 Research and Legislative Reference Bureau publications 検索可能となりました 24 Special event for children on Children’s Day 24 「子どものためのこどもの日おたのしみ会」開催のお知らせ 24 Bibliographic information of books in Persian now searchable on the 25 『日本全国書誌』冊子体の終刊および贈呈の終了について NDL Asian Language Materials OPAC 25 Cessation of publication in book form and donation of Japanese National Bibliography

NATONAL DIET LIBRARY 4 2007 No 553 Tokyo 国際子ども図書館 国立国会図書館利用案内 〒110-0007 東京都台東区上野公園12-49 電話 03(3827)2053 東京本館 〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1 利用案内 電話 03(3827)2069(音声・FAXサービス) 電話 03(3581)2331 ホームページ http://www.kodomo.go.jp/ 利用案内 電話 03(3506)3300(音声サービス) (FAXサービス) 国際子ども図書館は、国立国会図書館の支部図書館とし 電話 03(3506)3301 て内外の児童書とその関連資料に関する図書館サービス 関 西 館 〒619-0287 京都府相楽郡精華町精華台8-1-3 を国際的な連携のもとに行います。 電話 0774(98)1200(音声サービス) 利用案内 電話 0774(98)1212(FAXサービス) 利用できる人 どなたでも利用できます(ただし資料室は満18歳以上の方)。 ホームページ http://www.ndl.go.jp/ 資 料 の 利 用 館内利用のみ。館外への帯出はできません。 利用できる人 開 館 時 間 9:30~17:00 満18歳以上の方 資 料 の 利 用 館内利用のみ。館外への帯出はできません。 休 館 日 月曜日、国民の祝日・休日( 5 月 5 日こどもの日は除く)、 開 館 日 月曜日から土曜日 年末年始、資料整理休館日(第 3 水曜日) 休 館 日 日曜日、国民の祝日・休日、年末年始、資料整理休館日(第 3 休 室 日 休館日以外に次の日が休室となります。 水曜日) 2 階第一、第二資料室:日曜日 所 蔵 資 料 当館の所蔵資料は、納本、購入、国際交換、寄贈等によって収 3 階本のミュージアム :展示会準備期間 集され、東京本館、関西館、国際子ども図書館に分散して配 置されています。 支部東洋文庫 <東京本館のおもな資料>和洋の図書、和雑誌、洋雑誌(年刊誌、モノグラ フシリーズの一部)、和洋の新聞、各専門室資料 〒113-0021 東京都文京区本駒込 2 -28-21 <関西館のおもな資料>和図書・和雑誌・新聞の一部、洋雑誌、アジア言語 電話 03(3942)0122(代表) 資料・アジア関係資料(図書、雑誌、新聞)、科学技術関係資料、文部科学省 東洋学の発展を目的とする専門図書館。 科学研究費補助金研究成果報告書、博士論文 アジア全般にわたる資料・研究書を所蔵しています。 東京本館のサービス時間 開 館 時 間 月~金曜日 9:30~19:00 土曜日 9:30~17:00 国 立 国 会 図 書 館 月 報 平成19年 4 月号(№553) ※ただし、音楽・映像資料室、憲政資料室、古典籍資料室の開室時間は17:00までです。 資料請求時間 月~金曜日 9:30~18:00 土曜日 9:30~16:00 発行所 国立国会図書館 平成19年 4 月20日発行 定価525円 ※ただし、音楽・映像資料室、人文総合情報室特別コレクション、憲政資料室および古 (本体500円) 典籍資料室の資料請求時間は16:00までです。 編 集 矢 部 明 宏 発 売 社団法人日本図書館協会 責 任 者 即 日 複 写 受 付 月~金曜日 10:00~18:00 土曜日 10:00~16:00 〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1 〒104-0033 東京都中央区新川 1 -11-14 後 日 複 写 受 付 月~金曜日 10:00~18:30 土曜日 10:00~16:30 電 話 03(3523)0812 電 話 03(3581)2331(代表) F A X 03(3523)0842 オンライン複写受付 月~金曜日 10:00~17:30 土曜日 10:00~15:30 F A X 03(3597)5617 E-mail [email protected] E-mail [email protected] 印 刷 所 株式会社丸井工文社 関西館のサービス時間 開 館 時 間 10:00~18:00 即 日 複 写 受 付 10:00~17:00 本誌に掲載した論文等のうち意見にわたる部分は、それぞれ筆者の個人的見解であることをお断 りいたします。本誌に掲載された記事を全文または長文にわたり抜すいして転載される場合には、 資 料 請 求 時 間 10:00~17:15 後 日 複 写 受 付 10:00~17:45 事前に当館総務部総務課に連絡してください。本誌517号以降、PDF版を当館ホームページ セルフ複写受付 10:00~17:30 オンライン複写受付 10:00~17:00 (http://www.ndl.go.jp ―「刊行物」―「国立国会図書館月報」)でご覧いただけます。 表紙 中性紙使用 ISBN 978-4-87582-651-4 本文 中性再生紙使用 ※詳しくは当館ホームページをご覧ください。 kihon arekore

生人 形 �活人 形 �の錦 絵

(470)

「浅草奥山生人形」

「風流生人形」 『唐土訓蒙圖彙』などで紹介されてきた系譜をもつが、そこには、開国への圧力という時代背景も反映されていた。異国人 ����� 資料であると同時に、幕末の世相や流行、大衆娯楽の一端がうかがえるとても興味深い資料の一つともいえる。な激しい格闘場面を見世物にするのが大きな特徴であった。生人形を題材とした錦絵は、見世物研究にとって極めて重要な込帖の中にも、掲載のものと同じ生人形の錦絵を確認できる。人形の錦絵も所蔵している。また、東洋文庫所蔵『観物画譜』立人形之内を画いた錦絵のなかでは最も出版点数が多く、国芳や豊国(三代)も同じ構図の錦絵を画いている。場料とは別に銭四文をとって、遠眼鏡で黛を覗かせていた。黛の生人形を画いた錦絵はかなり人気があったようで、生人形は、櫛、笄、簪が入った箱が置かれている。黛はこれら豪華な装飾品を「かた」に三〇両を借り受けた。見世物小屋では入贈、その善行によって北町奉行所から褒美(銀二枚)を賜った評判の遊女であった。座敷の左側、あばたづらの男の手前に記号する 物の生人形を画いた錦絵は現在、掲出の錦絵と構図の違うものが三点(国芳二点、芳綱一点)知られている。手長国、足長国、無腹国、穿胸国といった国に住む異形の者たちは、中国の形 (松本喜三郎作)国人物など)を、なる人形(大石眼龍斎吉弘作)が、江戸における生人形の始め。同七年、難波新地で、熊本の人形師松本喜三郎の人形(異された、張子細工の役者似顔人形(大江忠兵衛作)が生人形の先駆。同六年、両国橋東詰で人気を博した、初期に始まるが、生人形の見世物が盛んだったのは、安政期から明治二〇年頃まで。嘉永五年 (二帙四帖、朝倉無声収集) を、一勇斎国芳が画いたもの 「鎮西八郎嶋廻り 、 (大判錦絵二枚続『見世物繪』 (一冊)といった貼 『山海經』 『三才圖會』 、日本の 『和漢三才圖會』 (一八五二) 「見立女六歌仙」 、難波新地で興行 生人形は、市井の人々の欲望を吸い上げた民衆芸術であり、大胆な肌の露出、躍動する肉感、水滸伝や忠臣蔵討入のよう当館では、国芳が画いた「風流人形盡」 前頁下段の「風流生人形」は、安政三年、浅草奥山で興行された生人形(松本喜三郎作)の内、吉原仮宅で身ごしらえを (水滸伝の英雄三人を画いたもの前頁上段の「浅草奥山生人形」は、安政二年(一八五五)生人形とは、人形細工の一種で、等身大で生きている人のように精巧に作られた人形のこと。人形細工の見世物は、江戸 、観世音の開帳で賑わう浅草奥山で興行された異国人物の生人 佐さの 本別九野 槌づちや 屋 生��

粂の仙人」 (大判錦絵二枚続― の遊女 人����� 二八) 。黛は安政大地震の際、自らも罹災しながら金三〇両を出費して、御救小屋へ大量の炊きだし鍋を寄形 黛まゆずみ � 活 人形��錦絵 の生人形を、一寿斎(梅蝶楼)国貞が画いたもの(大判錦絵三枚続

生人形細工」と題して興行したのが、 「生人形」の名の始まりであった。

本茂板)といった、安政三年に黛の生人形と一緒に浅草奥山で興行された、生

井筒屋板

大判錦絵三枚続 『東錦絵』 のうち

三鉄板 林屋正五郎板)や「當盛見 請求記号

『錦絵』のうち

寄別二五一一) 。 (

川かわ

本もと

勉つとむ 請求 )

参加者も、APLAP加盟各国タン、議会図書館長が唯一の図書館職員を兼ねるバヌアツなど、今大会の名の代表団を派遣したタイ、オブザーバーを含めて六名が参加したパキス地域、書館」である。参加国・地域は、開催国ニュージーランドを含め二〇か国・ 代表者数四二名課課長補佐(当時)が随行した。して梅田久枝専門調査員が出席し、岩澤聡調査及び立法考査局調査企画のウェリントンで開催された。当館からは、国立国会図書館長の代理と今大会は二〇〇六年一一月二七日から一二月一日までニュージーランド ・ 地域の多様性を反映するものとなった。 (次ページ表参照、は、同五三〇(二〇〇五年五月)号を参照)本誌四七七(二〇〇〇年一二月)号を、前回ニューデリー大会についてれた国際的団体である(設立の経緯や二〇〇〇年の東京大会についてはサービスをいっそう拡充させることを目的として、一九九〇年に設立さ動や情報提供サービスを行う議会図書館が、相互理解と協力によりその 一 オブザーバー等を除く) 。 に上った。 五 今大会のメインテーマは「議会制民主主義支援のために協働する議会図APLAPの大会は隔年に加盟国APLAPは、アジア太平洋地域において、議会のため立法補佐活 ・APLAP 地域の持ち回りで開催されており、 APLAP大会とは

(アジア太平洋議会図書館長協会)

第九回ウェリントン大会

岩澤梅田

久枝 聡

ニュージーランド議事堂前で大会参加者と

553号/2007④ ― 1 ― 国立国会図書館月報 表 APLAPウェリントン大会出席者 No 国名・地域名 参加者名 肩書・所属 1 オーストラリア Ms. Roslynn Membrey Senior Project Manager, Australian Parliamentary Library 2 カンボジア Mr. Chiem Ounrasmey Librarian, of the Kingdom of Cambodia 3 カンボジア Mrs. Seng Sowatha Librarian, National Assembly of the Kingdom of Cambodia 4 クック諸島 Mr. Isaac Solomona Editor of Debate, Parliament of the Cook Islands 5 フィジー Mrs. Fane Buadromo Acting Assistant Librarian, Parliament Library, 6 インド Ms. Manju Jain Deputy Director, Lok Sabha Secretariat 7 インド Mr. Ashok Lad Joint Director, Lok Sabha Secretariat 8 インド Ms. Bharti Tiwari Director, Rajya Sabha Secretariat 9 インドネシア Mr. Widya Chalid Librarian, Indonesia Parliamentary Library 10 インドネシア Mr. Muchtar Effendi Head of Research Division, Indonesia Parliamentary Library 11 日本 Ms. Hisae Umeda Senior Specialist, Research and Legislative Reference Bureau, National Diet Library 12 日本 Mr. Satoshi Iwasawa Assistant Director, Research Planning Division, Research and Legislative Reference Bureau, National Diet Library 13 韓国 Ms. Anna Lee International Affairs Officer, National Assembly Library of Republic of Korea 14 韓国 Ms. Hyunja Noh Director of Legislative Research Division, National Assembly Library of Republic of Korea 15 マレーシア Ms. Azeemunnisa Khan Librarian, Resource Centre, Parliament of Malaysia 16 ニュージーランド Ms. Katherine Close External Services Manager, Parliamentary Library 17 ニュージーランド Ms. Frances Dawson Support Services Manager - Library Administration, Parliamentary Library 18 ニュージーランド Ms. Moira Fraser Parliamentary Librarian and Group Manager Information and Knowledge, Parliamentary Library 19 ニュージーランド Ms. Jill McNab Manager, Social Policy Team, Parliamentary Library 20 ニュージーランド Ms. Barbara McPhee Manager, Economics and Industry Team, Parliamentary Library 21 ニュージーランド Ms. Tracy Parsons Resources Manager and Information Management Development Manager, Parliamentary Library 22 ニュージーランド Ms. Pleasance Purser Manager, Law and Government Team, Parliamentary Library 23 パキスタン Mr. Haji Hattar Librarian, National Assembly of Pakistan 24 パプアニューギニア Mr. Sawoi Gipo Senior Manager Information Support, National Parliament 25 パプアニューギニア Mr. Elesallah Matatier Librarian, Papua New Guinea National Parliament 26 サモア Mrs. Leata Fesili Chief Librarian Research Information Center, Legislative Assembly of Samoa 27 シンガポール Mrs. Soh Bee Yang Deputy Librarian, 28 ソロモン諸島 Mr. Derick Manu'ari Parliamentary Research and Committee Secretariat, National Parliament of Solomon Islands 29 ソロモン諸島 Mr. Gordon Denty ICT Associate, National Parliament of Solomon Islands 30 ソロモン諸島 Ms. Mary Lou Byrne Mosman Municipal Library, Australia 31 台湾 Ms. Li-Zu Chen Indexer, 32 台湾 Ms. Mei-Lin Chou Indexer, Legislative Yuan 33 台湾 Ms.Kao-Ying Li Senior Editor, Legislative Yuan 34 タイ Ms. Benjaluck Sutthiwilai Librarian, Library Division, Bureau of Academic Services, Secretariat of the House of Representatives 35 タイ Ms. Areerat Vichachang Chief of Parliamentary Library Division, Bureau of Academic Services, Secretariat of the House of Representatives 36 タイ Mrs. Wijitra Watcharaporn Director, Bureau of Academic Services, Secretariat of the House of Representatives 37 タイ Ms. Phornvitoo Kowkachaporn Librarian, Library and Museum Group, Bureau of Parliamentary Studies, Secretariat of the Senate 38 タイ Ms. Sangduen Pongput Librarian, Library and Museum Group, Bureau of Parliamentary Studies, Secretariat of the Senate 39 トンガ Mrs. Fatai Leki Librarian, Legislative Assembly of Tonga 40 トンガ Mr. Sione Tekiteki Deputy Clerk, Legislative Assembly of Tonga 41 ツバル Mrs. Lakaaga Unini Hansard Reporter, Parliament of 42 バヌアツ Mrs. Leiwia Moli Librarian, Parliament of

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想を追求し続けることが必要であると力説した。指摘し、その意味でわれわれは議会制民主主義の明確な理ても議会制民主主義は実はもろく壊れやすい概念であると会マーガレット・ウィルソン議長は、現下の世界情勢を見して行われていたものだという。スで構成されるこの儀式は、元々重要な集まりの開始に際迎の辞や一五人ほどの若者による表情豊かなパフォーマンれる中で、幕を開けた。年長の代表者によるマオリ語の歓ランドの先住民マオリ族の伝統に則った歓迎の儀式が行わ 1 二 歓迎儀式後の開会スピーチを行ったニュージーランド議大会は一一月二七日朝、議会大広間においてニュージー 開会セレモニーと基調講演ウェリントン大会の概要

伝統の儀式で歓迎される 示唆とも受け止められた。講演は、議会図書館の仕事に対するある、との視点を提示した。両氏の督し、その過程と市民を繋ぐことでた議会の役割はこうした過程を監過程が不可欠であり、選挙で選ばれえるためには政府の透明性確保のポープ氏は、民主的な国家体制を支基調講演者を務めたジェレミー・ 行政監視NGOの代表で午後の

中で、づけられ、職員数は六五人である(議員数は現在一二一) 今日の議会図書館全般にとって必要とされるものは、歴史を持つ同図書館は、現在、議会支援局の一部門に位置が隣接しており、両者は廊下で繋がっている。一五〇年のとの観点から、近年特に重視されていると聞いた。アーは、一般市民や小中学生に議会の活動を知ってもらうむ形の委員会室などを興味深く見学した。こうした見学ツ式と思われる与野党対面型の本会議場や、大テーブルを囲イムなどを通じて、活発に行われるとのことであった。本会議開催日に必ず設けられる各大臣へのクエスチョンタぼ等分に当てられ、後者は財政に関するチェックのほか、政権を担当する状態が続いていること等を説明した。用制が採用されて以降、最大政党が少数党と連立を組んでなっていること、一九九三年の選挙制度改革で比例代表併廃止したため、英連邦諸国では数少ない一院制議会の国とクチャーを行い、ニュージーランドは一九五〇年に上院を 。の活動について知る良い機会でもある。 2 モイラ・フレーザー館長は、開会日の午後の基調講演のニュージーランド議会図書館は、議事堂とは別棟であるこれらの説明と並行して議会見学ツアーが行われ、英国議会の活動時間は、立法機能と行政監視機能の双方にほまず開会日には、メアリー・ハリス事務総長代理がレこのような大会は、ホスト国の議会や議会図書館の実際 ニュージーランド議会および議会図書館

553号/2007④ ― 3 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 2 ― 553号/2007④

第一セッション「選挙と議会図書館サービス」予め設定されたテーマに基づき、発表と質疑が行われた。各国報告に宛てられた。このうち次の三セッションでは、 3 れ、重要な役割を演じているとのことであった。理的に行うため、各チームには業務フロー調整者も配置さを担当するという形を取っている。依頼に対する回答を合電子的サービス担当者が連携を持ちながらそれぞれの職務つの主題別チームを編成し、各チーム内で司書と調査員と組織再編の後、現在は経済産業、法律政治、社会政策の三務部長によると、ニュージーランド議会図書館は何度かの各部門の責任者が説明した。キャサリン・クロース対外業館がこれらの機能をどのように分担し、は、ニュージーランド議会図書いかと整理した。く情報サービス、の三つではな術の専門知識とスキルに基づる調査サービス、③情報通信技高い能力を持った調査員によ律・経済・政治学などの分野で礎的資料の充実した収集、②法①法令・議事録・公文書等の基 果たしているかを、 二日目から四日目午前にかけての延べ八セッションが、これを受けて二日目午後に 各国報告

ニュージーランド議会図書館(右) と議事堂(左)

件数の推移や、議員との面談による要望調査の詳細についついて説明したものである。報告の中で触れた近年の依頼調査及び立法考査局の組織の一部再編を行ったことなどにという二つの機能を同時に拡充するとしたこと、そのためし、図書館が二〇〇六年二月に「国会サービスの指針」を策定 「立法府のブレーン」と「議員のための情報センター」ンターとして」と題する報告を行った。これは、国立国会が「立法府のブレーンとして、同時に議員のための情報セ第二セッション「最新の特徴的業務展開事例」立法部のスタッフにだけサービスを行うのだという。報告した。この期間、議会図書館は野党党首のオフィスと議会図書館は彼らには市民と同じサービスしかしない、とれると議員はすべて通常の市民となるので、選挙期間中、選挙区地図などの提供依頼が増えるが、一旦議会が解散さと、フェイン・ブアドロモ氏は、定数七一の下院選挙が近づく 議会図書館には、にならないように注意を払っていることなどを説明した。のようなサービスに際して特定の個人や政党の選挙が有利て各選挙区の最新事情データの作成も行っていること、こ連情報の収集提供に力を入れ、オリジナルのサービスとしル・マクナブ氏はその報告で、同館が選挙に際して特に関 議員から、 選挙法や過去の選挙結果、 一一月二九日午前に行われたこのセッションでは、梅田次にこのテーマで発表を行ったフィジー議会図書館のニュージーランド議会図書館の社会政策チーム部長ジ

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後のサービス拡充計画等を報告した。発表後、る「日本法令索引」データベースについて、その概要や今め、岩澤が当館の国会関連情報提供サービスのひとつであト国から同セッションでも報告を行うことが要請されたたのテーマで行われた。当館には、大会開催一週間前にホス化、ウェブサイト、イントラネット、図書館管理ソフト」第三セッション「IT化の進展」るとのことである。語)上のチェックを含む法案の修正などが任務とされていという規模であるが、委員会報告書作成の補佐、言語(英法的助言サービスを提供している。調査員一人、司書一人会に発足した委員会の活動のために、議会図書館は調査やは、貴族代表と人民代表が九人ずつ議員を務めている。議真を交えて紹介した。人口一〇万に満たない王国トンガで 「このデータ 二九日午後のセッションは、 「IT化の進展

サービスを整備している様子を、写るところから始まって、現在徐々にガの議会図書館が、書架を組み立てにより二〇〇三年に設立されたトンニュージーランド議会図書館の支援オーネ・テキテキ事務総長代理は、質問を受けた。て、また日本の国会の制度に関して 次の発表者、トンガ立法議会のシ ― デジタル

したり、議会のウェブサイトを立ち上げるなどのプロジェ結んで情報の共有やインターネットへのアクセスを容易にとが強調され、同国においては、議会内をネットワークで服する能力において特に島嶼国家の要求に適している」こン諸島からの報告では「情報通信技術は、地理的制約を克化が進展しつつある状況が報告された。たとえば、ソロモ議員や一般公衆の利用に供していることを紹介した。過に関する各種の付加価値の高い情報システムを運用し、有機的に連携させることで、法律、法案およびその審議経な立法関連資料を電子化するとともに、それらを加工し、T化に関して報告を行い、同館が『立法院公報』等の主要かれたものになったことが強調された。など、韓国の国会運営がより迅速化、効率化され、また開がリアルタイムで国民に公開されるし、議案の審議経過情報や投票情報た。議場における電子投票が実現ついて、ビデオ上映を交えて報告しれた「電子本会議場システム」に二〇〇五年秋に韓国国会に導入さという質問が真っ先に飛んできた。ベースは英語では見られないのか」 また、太平洋の島嶼国においても徐々にではあるがIT台湾立法院図書館のK・Y・リー氏は、同館におけるI韓国国会図書館のアンナ ・ リー氏は、

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である。決定、コミュニケ案が採択された。次期役員は次のとおり会(二〇〇八年七月)の開催地がフィジー(首都スバ)に報告、会計報告に引き続き、次期役員が選出され、次回大に、ビジネス・ミーティングが開かれた。この場で、年次の参加国・地域からのカントリー・レポートが終了した後 4 語または仏語に直すという問題があるとのことだった。とを紹介したが、その際、審議で使用される現地語を、英に、議事録の録音テープのデジタル・テキスト化があるこめているところであると、その進捗状況を報告した。開発計画などの援助により立法関連データベース構築を進立されたパプア・ニューギニア議会図書館は、現在、国連が、その戦略を支えていると報告された。介され、できる「セルフヘルプ」型サービス戦略が成功した例が紹らは、議員が自らのPCで必要な情報にいつでもアクセスも、多数の報告が行われた。オーストラリア議会図書館かその他の各国・地域報告クトが推進されていることが紹介された。 実質的な最終日にあたる一一月三〇日の午前、すべて八〇の島から成るバヌアツの議会図書館は、計画の一つオーストラリア議会図書館の支援を得て一九九七年に設これらのテーマ別セッション以外のセッションにおいて ビジネス・ミーティング ParlInfo

と名づけられた議会内総合データベース

る。う強い関心をもってその動向を注視していきたいものであとしてできる支援があれば進んで協力できるよう、いっそ化面の援助が続けられているところであるが、議会図書館あろう。同地域には、我が国政府からも経済援助や教育文スト国となる。この地域には、今後も様々な支援が必要でマが抽象的なものでなかったことを実感した。ストラリアによる地道な支援活動の一端にふれ、このテーの議会制民主主義確立への努力と、して目新しいものではない。働する議会図書館」は、議会図書館の国際会議のテーマとだろう。今大会のテーマ「議会制民主主義支援のために協国々から、今回ほど多数の報告が行われたことはなかった 三 会計事務局長 同 しかし今回、副会長 ニュージーランド、会長 太平洋諸島の国々 オー APLAP大会で、アジア地域だけでなく太平洋地域の (いわさわ(うめだ 次回二〇〇八年には、フィジーが島嶼国として初のホ 太平洋地域の発展に向けて

ひさえ ラジエリ・バウ氏(フィジー)アジムニサ・カーン氏(マレーシア)フェイン・ブアドロモ氏(フィジー)ハジ・ハッタル氏(パキスタン)キャサリン ・ クロース氏(ニュージーランド) さとし

調査及び立法考査局専門調査員)

同 電子情報サービス課長)

国立国会図書館月報 ― 6 ― 553号/2007④ 第47回科学技術関係資料整備審議会の開催

子情報の蓄積・提供の状況についてである。情報コンテンツの作成など科学技術情報の提供の現状、電術関係電子情報の導入状況、文献提供サービスや科学技術イブ構築予算、当館所蔵科学技術関係資料の概要、科学技平成一九年度科学技術情報整備予算およびデジタルアーカる現況を、 岡田幹事(一)あり、懇談を行った。 (主題情報部長)下、まり、 「第二期基本計画」時) 続いて当館の委員、 、生原副館長ほか一三名が出席した。 から報告した。内容は、科学省大臣官房審議官の交替に伴い、された。今回から、日本原子力研究開発機構理事長、文部 藤木委員が委員に就任した。長(当時)をはじめ審議会委員一〇名の出席のもとに開催 「第二期科学技術情報整備基本計画」 )の策定とその進捗を中心に報告がおいて第四七回科学技術関係資料整備審議会が、長尾委員 当館からは、 それぞれ後任の岡﨑 (以 黒澤館長 (当 はじめに、国立国会図書館の科学技術関係情報整備に係会は長尾委員長の司会のもと、黒澤館長のあいさつで始平成一九年二月一三日、国立国会図書館(東京本館)に

整備に係る現況 平成一八年度における科学技術関係情報

553号/2007④ ― 7 ― 国立国会図書館月報

報収集等の制度化の問題、メタデータスキーマなどの標準について説明した。また、課題として、インターネット情ともに、デジタルコンテンツを統合検索するポータル機能保存するためのデジタルアーカイブシステムを紹介するとネット情報収集の状況を報告し、それらの電子情報を長期の課題を報告した。所蔵資料のデジタル化およびインター総務部企画課電子情報企画室長(当時)から、現状と今後タルブの構築」館中期計画二〇〇四」の目標である、①科学技術関係の電子情報の蓄積・提供(電子図書館関係) 「情報資源に関する情報の充実」および「デジ(三)科学技術情報整備にいっそう取り組む旨を表明した。意を表した。今後は「第二期基本計画」に基づき、当館の審議会の活動によるところが大きいとして、改めて感謝の告した(策定に至る経緯とその内容の概略について岡田幹事から報 「デジタルアーカイ(二) 平成一六年二月に策定された「国立国会図書館電子図書平成一八年六月に策定した 「第二期基本計画」 について、

・ アーカイブのポータル機能」の三点について、植月

平成一八年度の進捗状況について 国立国会図書館「第二期基本計画」に係るについて国立国会図書館「第二期基本計画」の策定 ※ 1) 。 「第二期基本計画」策定については、この

・ 「第二期基本計画」にある、関係機関との連携を早急に・ ・ ・ し物の開催などについて報告した。等、国民への科学技術情報提供の拡充、子どものための催学技術編』遡及入力事業やナレッジ提供サービス構築計画BRIEF 術をめぐる政策課題二〇〇七」した。国会への科学技術情報提供の例として、係以外の施策について、その進捗を岡田幹事から報告「第二期基本計画」に掲げられている、電子図書館関②科学技術情報提供の拡充その他の施策について保などを挙げた。化の問題などに加えて、関係機関との連携や事業予算の確 ( 『調査と情報 「科学技 するインターネット情報の焦点がわかりにくい。選択的 WARP(インターネット情報選択的蓄積事業)に蓄積いし総合科学技術会議での全体的調整が必要である。グランドデザインが明確でない点もあり、文部科学省な実現していただきたい。研究基盤整備については、国の 討する必要があるのではないか。 遠隔複写(館の連携を促進してほしい。果のデータベース化などの他機関の事業と国立国会図書 保存・アーカイブの観点から、機関リポジトリ、研究成報告を受けて、委員から以下のような意見が出された。

』五六三号)を紹介したほか、 『雑誌記事索引

※ 2)について、紙媒体以外の提供方法を検 ―ISSUE ―ISSUE

553号/2007④ ― 9 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 8 ― 553号/2007④

※ ※ 推進していくことを確認し、審議会は終了した。る自治体のサイトを収集した実績等について説明した。方針について検討していること、市町村統合などで消失すして国等の公的機関、学術的価値の高いものを集めていく・ ・

◎ 当館では、委員の意見を参考に、当館からは、WARPで収集するインターネット情報とどについて、検討するような場も必要ではないか。学術情報については、著作権法の対象からはずすことな オープン化が進み、共有財産的な取扱いがなされている著作単位に重点を置くべきではないか。 インターネット情報の収集においては、サイト単位よりに収集するのであれば、対象を明確にしたほうがよい。 「第二期基本計画」を

2 1「第二期基本計画」の全文は、当館ホームページ( 議会・科学技術関係資料整備審議会」に掲載されている。ジ (審議会に関する情報および答申等の全文は、当館ホームペー複写物を提供するサービス。郵送載されている。情報整備」www.ndl.go.jp http://www.ndl.go.jp ・ インターネット等で複写の申込みを受け付け、郵送で ― 「科学技術情報整備に関連する諸計画」に掲) ― 「国立国会図書館について」

) (主題情報部科学技術・経済課) ― 「国立国会図書館について」 ― 「科学技術 http:// ― 「審

第47回科学技術関係資料整備審議会出席委員 <委員長> 長尾 真 情報通信研究機構理事長

<委 員> 朝倉 均 国際医学情報センター理事長 岡﨑 俊雄 日本原子力研究開発機構理事長* 沖村 憲樹 科学技術振興機構理事長 倉田 敬子 慶應義塾大学文学部教授 坂内 正夫 情報・システム研究機構国立情報学研究所長 塚原 修一 国立教育政策研究所高等教育研究部長 土屋 俊 千葉大学文学部教授 名和 小太郎 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 客員教授 藤木 完治 文部科学省大臣官房審議官* (以上敬称略、50音順、*は新任)

553号/2007④ ― 9 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 8 ― 553号/2007④

任命された。代目の国立国会図書館長に研究機構理事長)が、一四けで長尾真氏(前情報通信し、平成一九年四月一日付年三月三一日付けで退任 黒澤隆雄館長が平成一九 新館長就任

(調査及び立法考査局社会労働調査室付主幹)(調査及び立法考査局総合調査室付主幹)(調査及び立法考査局海外立法情報調査室付)(国際子ども図書館長)(調査及び立法考査局総合調査室付)(調査及び立法考査局総合調査室主任) 調査及び立法考査局総合調査室付を命ずる国立国会図書館専門調査員に任命する を命ずる調査及び立法考査局海外立法情報調査室主任 を命ずる調査及び立法考査局文教科学技術調査室主任国立国会図書館専門調査員に任命する 調査及び立法考査局総合調査室主任を命ずる 調査及び立法考査局長を命ずる おもな人事

月 例 専門調査員 同 専門調査員 調査員 司 報 書 告 亀田 梅田 村山 村上 岩城

進久 久枝 隆雄 正志 成幸

(総務部副部長・管理課長事務取扱)(総務部副部長・企画課長事務取扱)(収集部付司書監)(総務部副部長)(資料提供部長)(調査及び立法考査局総合調査室付主幹) 総務部企画課長事務取扱を解く 国際子ども図書館長を命ずる 資料提供部長を命ずる国立国会図書館司書に任命する 関西館長を命ずる 命ずる調査及び立法考査局海外立法情報調査室付を国立国会図書館専門調査員に任命する ずる調査及び立法考査局社会労働調査室主任を命国立国会図書館専門調査員に任命する

同 参 司 参 司 同 同 事 書 事 書

花 田屋 齋藤友紀子 塚本 和中 木戸 戸田

弘文 裕之 幹雄 典子 孝 裕

553号/2007④ ― 11 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 10 ― 553号/2007④ (調査及び立法考査局議会官庁資料課長)(総務部企画課電子情報企画室長)(関西館事業部長)(収集部副部長・収集企画課長事務取扱)(関西館資料部長・文献提供課長事務取扱)(主題情報部付司書監) 総務部付を命ずる司書監を命ずる国立国会図書館司書に任命する 関西館次長を命ずる 収集部収集企画課長事務取扱を解く収集部付を命ずる司書監を命ずる 収集部付を命ずる司書監を命ずる 調査及び立法考査局総合調査室付を命ずる主幹を命ずる国立国会図書館調査員に任命する 総務部管理課長事務取扱を解く

調査員 参 同 同 同 司

事 書

松尾 植月 岡村 児玉 坂本 富窪

和成 献二 光章 史子 髙志 博 (主題情報部付主任司書)(資料提供部利用者サービス企画課長)(書誌部書誌調整課長)(調査及び立法考査局海外立法情報調査室付(総務部人事課長) 司書監を命ずる 資料提供部付を命ずる司書監を命ずる 書誌部書誌調整課長事務取扱を命ずる書誌部副部長を命ずる 命ずる調査及び立法考査局海外立法情報調査室付を主幹を命ずる 主任調査員)る 調査及び立法考査局国土交通調査室付を命ず主幹を命ずる国立国会図書館調査員に任命する 調査及び立法考査局総合調査室付を命ずる主幹を命ずる

同 同 司 調査員 参

書 事

宇津 尾崎 中井万知子 高山 山口

広一 直也 広文 純 (関西館事業部図書館協力課長)(関西館事業部電子図書館課長)(調査及び立法考査局文教科学技術課主査)(総務部情報システム課長)(国会分館参考課課長補佐)(総務部副部長・国会分館参考課長兼務) 総務部管理課長を命ずる国立国会図書館参事に任命する 総務部人事課長を命ずる国立国会図書館参事に任命する 総務部企画課電子情報企画室長を命ずる国立国会図書館参事に任命する 総務部企画課長を命ずる 総務部付を命ずる主任参事を命ずる国立国会図書館参事に任命する 調査及び立法考査局国会分館長を命ずる国立国会図書館調査員に任命する 主題情報部付を命ずる

参事兼司書

同 司 調査員 参 司

書 事 書

豊田 武藤 田中 山口 松村光希子 坂﨑

寿行 久徳 和之 亮敏 透

553号/2007④ ― 11 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 10 ― 553号/2007④ (調査及び立法考査局政治議会課長)(調査及び立法考査局調査企画課課長補佐)(調査及び立法考査局財政金融課主査)(調査及び立法考査局政治議会課主査)(総務部支部図書館・協力課課長補佐)(書誌部国内図書課長) 命ずる調査及び立法考査局電子情報サービス課長を る 調査及び立法考査局財政金融調査室付を命ず主任調査員を命ずる る 調査及び立法考査局政治議会調査室付を命ず主任調査員を命ずる 命ずる調査及び立法考査局議会官庁資料調査室付を主任調査員を命ずる国立国会図書館調査員に任命する 総務部情報システム課長を命ずる国立国会図書館参事に任命する

同 同 調査員 参 同

事 ローラーミカ 岩澤 小池 三輪 原井

拓自 和宏 直子 聡 (主題情報部古典籍課長)(調査及び立法考査局行政法務課長)(関西館総務課課長補佐)(国際子ども図書館企画協力課課長補佐)(収集部収集企画課課長補佐)(収集部付主任司書) 収集部収集企画課長を命ずる国立国会図書館司書に任命する 収集部付を命ずる主任司書を命ずる国立国会図書館司書に任命する 調査及び立法考査局農林環境課長を命ずる国立国会図書館調査員に任命する 調査及び立法考査局行政法務課長を命ずる国立国会図書館調査員に任命する 調査及び立法考査局政治議会課長を命ずる国立国会図書館調査員に任命する る 調査及び立法考査局議会官庁資料課長を命ず

調査員 参 同 同 司 同

事 書

網野 西尾 小寺 寺倉 大曲 武田美智代

光明 初紀 正一 憲一 薫 (主題情報部人文課長)(収集部外国資料課長)(調査及び立法考査局議会官庁資料課課長補(資料提供部複写課長)(資料提供部付主任司書)(関西館資料部アジア情報課長)(関西館付主任司書) 主題情報部人文課長を命ずる 主題情報部付を命ずる主任司書を命ずる国立国会図書館司書に任命する 佐) 資料提供部雑誌課長を命ずる 資料提供部複写課長を命ずる 資料提供部利用者サービス企画課長を命ずる 書誌部国内図書課長を命ずる 収集部外国資料課長を命ずる

同 司 調査員 同 同 同 同 司

書 書

宮尾 小池 宮 青野千壽代石川 小林 折田 雌 惠美 幸二 裕一 雄司 武敏 一春 洋晴

553号/2007④ ― 13 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 12 ― 553号/2007④ (総務部情報システム課課長補佐)(関西館資料部収集整理課長)(主題情報部付主任司書)(関西館事業部図書館協力課課長補佐)(関西館資料部収集整理課課長補佐)(総務部企画課課長補佐)(資料提供部雑誌課長) 国立国会図書館司書に任命する 関西館収集整理課長を命ずる 関西館アジア情報課長を命ずる 関西館文献提供課長を命ずる 関西館付を命ずる主任司書を命ずる 関西館付を命ずる主任司書を命ずる国立国会図書館司書に任命する 主題情報部新聞課長を命ずる 主題情報部古典籍課長を命ずる

参 同 同 同 司 参 同 事 書 事

本吉 佐藤 北川 原田 安積 中山 神

理彦 尚子 知子 圭子 曉美 正樹 繁司

(総務部付主任参事)(調査及び立法考査局電子情報サービス課長) 国土交通省へ退職出向 国土交通省へ退職出向 ― よってここにこれを特に表彰する。精励しその功績は他の模範とするに足りる。右は三十五年以上の永きにわたりよく職務に 永年勤続表彰について― 国際子ども図書館資料情報課長を命ずる国立国会図書館司書に任命する 関西館電子図書館課長を命ずる国立国会図書館司書に任命する 関西館図書館協力課長を命ずる 職員の出向平成十九年三月三十一日付け職員の表彰以上平成十九年四月一日付け ― ―

参 司 参 調査員 参 調査員

事 書 事 事

橋本 三島 森 西郷紀代子 福士 佐藤

貴之 由美 貴臣 輝美 毅彦

(調査及び立法考査局社会労働調査室主任)(調査及び立法考査局文教科学技術調査室主(調査及び立法考査局長) 任) ― 国土交通省近畿地方整備局へ出向 国土交通省へ出向 参議院法制局へ出向 大阪府教育委員会へ退職出向 京都府へ退職出向 出向独立行政法人工業所有権情報・研修館へ退職 構国立情報学研究所へ退職出向大学共同利用機関法人情報・システム研究機 専門調査員の退職以上平成十九年四月一日付け以上平成十九年三月三十一日付け

同 専門調査員― 参 同 調査員 同 同 司

事 書

春山 松橋 近藤 岩田 髙澤美有紀山元真樹子山下 鈴木佐和子

明哲 和夫 孝子 康隆 ユミ

553号/2007④ ― 13 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 12 ― 553号/2007④ (退職時部局) (調査及び立法考査局海外立法情報調査室主

レファレンス ― 【総合調査 調査及び立法考査局総務部 任) ■ ■ ■ ■ ■ 職員の退職以上平成十九年三月三十一日付け 紛争後国家における警察改革支援チーム(PRT)アフガニスタンで活動する地方復興支援軍関係国際平和支援活動(PSO)における民「保護する責任」とは何か平和構築支援の課題

平和構築支援の課題】 ― 六七四号 同 同

< 同 調査員 同 参 司

序説 A4 事 書

> 宮本松谷芙佐子松永春田眞知子千代 土屋 山崎 一三四頁 孝正 広章 由利 恵司 隆志

参考書誌研究 関西館 国会分館 主題情報部 資料提供部書誌部収集部 ■ ■ ■ ■ ■ 動 国連環境計画(UNEP)の環境支援活平和構築のためのメディア支援我が国の法整備支援の現状と問題点平和構築における選挙制度のあり方紛争後の国家における政治制度の民主化国立国会図書館の編集・刊行物

月刊

税・送料込み 第六六号

同 同 同 同 同 同 同 同 同 同 司 同 同

A5 書 八三二円(

神成金井原田小林西 宮代 星 柿﨑加藤安嶋横山西郷紀代子小駒 一五七頁 路秀彦 日 玲子富美公子照子 信子美惠孝子 和代順子 芳惠 ) 猛 ( 日 し、感謝状を贈呈した。有隣堂印刷株式会社代表取締役渡邉昭氏に対頒布に携わり、当館の活動に多大に寄与した― 支部東洋文庫 国際子ども図書館 ) 日本図書館協会■ ■ ( ■ 平成十九年三月二十二日付け永年にわたり当館の主要な刊行物の印刷・感謝状の贈呈以上平成十九年三月三十一日付け (探訪記)靖国偕行文庫「大木喬任関係文書」所収司法・検察関 び日系人に関する資料について(6) ハワイ・北米における日本人移民およ係者書翰翻刻

特に記載のないものは

半年刊 〒104

-0033〇三(三五二三)〇八一二東京都中央区新川一 入手のお問い合わせ 同 同 同 同 参 三、 一五〇円( 事 税込価格 西薗皆銭髙橋鈴木里見 ― 一一

です。― 一四 日 一男正子郁夫恭子美穂 ) )

国立国会図書館月報 ― 14 ― 553号/2007④

つの間にか仲良しになっていることがほとんが、何冊か読むうちにすっかり打ち解け、いあります。最初は驚いて警戒する子もいます合った本を見つけ、読み聞かせをすることもんな本があるよ」と、一人ひとりの子どもにすかさず声をかけ、見つけた時が、中をうろうろしだす子もいます。そんな子をらない、などの理由で、へやのもらえない、面白い本が見つかの子に掛かりきりで本を読んでますが、中には、お母さんが下 私たち職員の腕の見せどころ。 「一緒に読もうか」家の人に読んでもらって楽しみ入った本を見つけると、それをそのひとつがフロアワークです。めに様々な努力をしています。来て良かったと感じてもらうた 、い出会いをしてもらい、国際子ども図書館に 「こせん。一人でも多くの子どもに、本との楽しと座っているだけではここの仕事は務まりまター業務があります。といっても、ただじっサービス課の仕事の中に、このへやのカウンが九、〇〇〇冊程揃っています。私たち児童があり、子ども向けに職員が選書した本 大抵の子どもは自分の気に 国際子ども図書館には、 「子どものへや」

える瞬間です。この仕事をやっていて本当に良かった、と思どもの姿を見ると、すが、笑顔で「ありがとう」と帰っていく子には、声をかけても反応がないこともありま次に生かすことができる大事な機会です。時 (児童サービス課から学んだことを、選書やおはなし会など、 こちらも思わずにっこり。 そして、ページを繰るたびに「うわぁ」と絵すっかり物語の世界に入り込んでいました。が、自分で読めるからいい、と言っていたのです いざ読んであげると、本を声に出して読んでいた女の子。初めは、る子もいます。印象的だったのは、一人で絵や、もっと読んでもらうの」と、駄々をこねどです。時には、帰る時間になっても、 絵をながめながら、 「い フロアワークは、子どもたちとのやりとり

を手に本とにらめっこ…。います。そんな時は、作りかけ先が分からない」と訴える子もモを折っているけど、ここからには、折り紙の本を片手に「カじさせられる出来事でした。中が読書ではないと、つくづく感みました。文字を追うことだけす。その後も何冊も一緒に楽しの迫力に驚いて声を上げるので

カンチル)

( index.html 魅せる います。に、展示資料一覧と簡単な解説文を掲載してラリー」ジをご覧ください。ホームページでは、 のなかにある 「常設展示」 のコーナー 「ギャ 第一四七回 http://www.ndl.go.jp/jp/gallery/permanent/

巻末にこの展示会に関連したコラム「本を詳細は本誌五五二号または当館ホームペー 常設展示のお知らせ 常設展示案内」があります。 於 ) 平成一九年 本館二階第一閲覧室前(

― 「 ものづくりの歴史の中で近現代の職人」

六月一九日(火)まで四月一九日(木)から

東京本館

― )

553号/2007④ ― 15 ― 国立国会図書館月報

努めるとともに、電子化された資料への広範なアクセスを ⑴ 二 として、約四、〇〇〇万円が計上された。 ⑵ 上された。機能強化に必要な経費として、約二億三、〇〇〇万円が計 ⑴ 一 等により、約二億一、〇〇〇万円の減額となった。初予算額と比較すると、業務の情報システム化経費の減額は二二九億五、成立した。国立国会図書館の平成一九年度歳出予算額 八一〇万一、〇〇〇円である。前年度の当 ネットワーク上の情報資源の散逸を防ぎ、収集・保存に帝国議会会議録データベースのデータ入力に必要な経費国会に電子的に情報を提供するための基幹的システムの平成一九年度予算の主要項目は次のとおりである。国の平成一九年度予算は、平成一九年三月二六日に デジタル・アーカイブの構築帝国議会会議録データベースの構築国会への電子情報提供の拡充 電子図書館の基盤整備 国会サービスの拡充・強化国立国会図書館の平成一九年度予算について

六、提供するための経費約三億 〇〇〇万円が計上された。館において電子ジャーナルをために、 ⑶ 万円が計上された。 東京本館および関西な経費として、約九、〇〇〇期刊行図書の電子化等に必要平成一九年度においては、大正ンテンツの整備を行っており、 ⑵ された。経費として、約八億円が計上テムの設計・開発等に必要な成一九年度においては、シスイブの構築を行っている。平提供するデジタル・アーカから、確保するため、平成一七年度 電子情報を収集、 保存、 科学技術情報の充実を図る平成一二年度から段階的にコ

電子ジャーナルの提供構築 電子図書館コンテンツの

予算の費目別構成比(平成19年度)

施設費 その他の事務費等 7.6% 20.4% 人件費 43.9% 業務の情報システム化 図書館 経費 17.1% 資料収集経費 11.0%

553号/2007④ ― 17 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 16 ― 553号/2007④ 平成19年度歳出予算額 (単位:千円) (項)国立国会図書館 21,205,703 人件費 10,079,987 国立国会図書館共通経費 251,680 東京本館運営経費 2,016,734 業務の情報システム化 3,922,336 立法調査業務 473,580 国際子ども図書館運営経費 505,800 関西館運営経費 1,879,498 図書館資料の購入費 932,890 うち納入出版物代償金 390,249 国会会議録フルテキスト・データベースシステム管理運用経費 75,903 科学技術関係資料の収集整備に必要な経費 1,067,295 (項)国立国会図書館施設費 1,752,398 新館改修工事費 1,123,311 代々木上原職員宿舎改修工事費 66,017 東京本館書庫入退室管理設備設置工事費 188,822 本館照明器具改修工事費 39,101 本館防火シャッター改修工事費 124,613 本館耐震・保全調査費 28,251 関西館用地取得費 60,100 東京本館庁舎整備費 122,183 計 22,958,101 (約三、〇〇〇万円)のほか、代々木上原職員宿舎(約一億九、〇〇〇万円) 、本館防火シャッター改 れた。用地の取得については、約六、〇〇〇万円が計上さ ⑶ 万円)が認められた。か年の国庫債務負担行為(総額約一八億五、〇〇〇照明器具改修工事については、平成一九年度から三設置工事、本館防火シャッター改修工事および本館上された。このうち、東京本館書庫入退室管理設備改修工事(約七、〇〇〇万円)等に必要な経費が計修工事(約四、〇〇〇万円)修工事(約一億二、〇〇〇万円) ⑵ れた。要な経費として、約一一億二、〇〇〇万円が計上さしている第一期建築・電気設備・機械設備改修に必 ⑴ 、本館耐震・保全調査 三 、本館照明器具改 平成一四年度から行っている関西館第二期建設東京本館の書庫入退室管理設備設置工事東京本館の新館について、平成一八年度から実施 関西館第二期建設用地取得 その他のおもな改修工事等新館改修工事施設整備

(総務部会計課)

553号/2007④ ― 17 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 16 ― 553号/2007④

同様、収集した電子情報の長期保存への取組みを進めている。Nancy Y. McGovern Consortium for Political and Social Research ICPSRは、一九六二年に設立された政治・社会調査のための世界最大級のデータ・アーカイブ機関であり、当館と平成一九年二月五日から五日間、米国ミシガン大学に拠点がある政治・社会調査のための大学連合( 電子雑誌『中には、電子図書館、電子情報保存に関する著名なスクフォースのメンバーである。コーネル大学在職におけるデジタル・アーカイブに関する品質証明タ研究図書館グループおよび国立公文書記録管理局)を中心とした活動を行い、ナンシー・マクガヴァン氏略歴

ミシガン大学ICPSR電子情報管理官 ナンシ�・マクガヴ�ン氏招へいの概要 RLG DigiNews

)を招へいし、講演会と当館職員との意見交換会を開催した。

』の共同編集者を務めた。より現職。電子情報保存を経て、二〇〇六年九月および電子情報管理官館研究・評価サービス長ター、コーネル大学図書録管理局電子記録セン RLG/NARA 米国国立公文書記

(アメリカ 、 以下 「ICPSR」 とする) の電子情報管理官ナンシー

( 資源に関しては、まだ標準となる模範例がなく、研究が始としてはOAISがある。しかし、人的・財政的・技術的ルリポジト柱であるとされた。組織については「信頼性のあるデジタ政的・技術的資源が、電子情報保存のために必要な三本の◎電子情報保存の基礎となる標準以下のとおりである。ニティにおける最新の動向について紹介があった。概要は報システム)保存のためのシステム機能の標準モデルであるOAIS◆ についての解説や、 世界の電子情報保存コミュ 持続可能な組織、信頼できる安全な技術環境、人的・財System Information Archival Open 二月六日に東京本館で行われた講演会では、電子情報講演「発展しつつあるデジタル保存」

リ1 」が共通の基礎を提供しており、技術モデル

・ マクガヴァン氏 ( 開放型記録保管情

◆ Inter-university Ms.

553号/2007④ ― 19 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 18 ― 553号/2007④

題について、意見交換が行われた。や当館のデジタルアーカイブシステムを構築する上での課携わる当館職員とマクガヴァン氏との間で、講演会の内容館課職員を中心としたデジタルアーカイブシステム開発に◆ がかかるとの所感が示された。のプロセスが開発されるまでには、時間今後の課題であり、世界共通の品質保証どのように行っていくのかということはデジタルされ、その概要が紹介された。しかし、に作成されたチェックリストの例が提示に監査する必要がある。この監査のため的保存の活動が機能しているかを定期的◎監査と品質保証について説明がなされた。OAISの機能要素やそこで扱う情報パッケージについてであ象的な仕様を規定した国際標準規格(◎OAISについてまったばかりであるとの現状が紹介された。 二月八日には、関西館において、関西館事業部電子図書当館職員との意見交換会 電子情報の保存に携わる機関は、長期OAISは、電子情報を長期的に保存するシステムの抽

る2 。 世界各国で進行中のプロジェクトにも触れながら、

・ アーカイブの品質保証を誰が

◆ ISO14721

: 2003

2 1 であり、課題となっていることについての言及があった。合わせて、スタッフの従来の慣行を変えていくことが必要介があった。その歴史をふまえて、デジタル技術の進展には、一九六二年から電子情報保存に取り組んでいるとの紹・ ・ 実施に関して、次の助言があった。関して活発な質疑応答がなされた。ジ化の方法や、パッケージに用いるメタデータスキーマに照モデルの運用上の核であるデジタル情報の情報パッケー

現在マクガヴァン氏の所属するICPSRに関してる。機関と協力し、コストを分担することを考慮すべきであ事態に備えた予算を確保しておくか、不測の事態には他能な緊急時のコストがあるが、後者に対しては、不測の 保存上のコストとしては、予想可能なコストと予測不可ンテンツのファイル形式は限定したほうがよい。保存上の困難が生じ、コストもかかるので、保存するコ 様々な種類のファイルを長期的に保存しようとすると、また、席上、マクガヴァン氏から電子情報の長期保存のこの意見交換会では様々な論点が提示され、OAIS参 RLG, 2002. 準拠して開発を進めている。当館のデジタルアーカイブシステムもOAIS参照モデルに Responsibilities. and Repositories:Attributes Digital Trusted

(総務部企画課電子情報企画室)

553号/2007④ ― 19 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 18 ― 553号/2007④ 「しらけ」の風潮が蔓延する一方で、それま も目立った。そして彼らの活動表現の媒体と別等様々な問題に関わりを深める学生の活動での運動の枠組みを離れて、環境、教育、差後半のキャンパスは、学生運動の終息の中での作成に関わっていたことがある。七〇年代 学生時代のサークルで、いわゆるミニコミ市 (〒 ― 一二七頁動資料研究会編関する全国調査報告 民活動資料の保存・整理・公開に 七 245- 平川千宏方)二〇〇六0052 ����� ・ 六 � B5 横浜市戸塚区秋葉町二〇二 国立国会図書館は、法律

によって定められた納本 制度により、日本国内の 出版物を広く収集してい ます。このコーナーでは、 市民・住民運 主として取次店を通さな ( い国内出版物を取り上げ

EF5-H28 て、ご紹介します。

た。調査結果の分析として、所蔵資料の保存の機関・団体・関係者から回答が寄せられ機関を対象とし、アンケート調査には二〇二体や関係者に及んでいる。現地調査は一七の会労働等のさまざまな分野で活動している団環境・公害・人権・障害者・女性・教育・社学等の公的機関以外に、平和・憲法・基地・る。資料の所蔵機関は、図書館、資料館、大い個々の市民の様々な活動の記録媒体といえメディアの報道だけでは、決して把握できなを表現する場として登場してきた。普段マスミニコミは、少数者の視点に立った問題意識類等のミニコミが数多く含まれている。本来ト、ビラ、写真などとともに、機関誌・会報般の図書・雑誌、新聞切抜き、パンフレッるが、ここでいう「市民活動資料」には、一全国の機関を対象とした調査の報告書であドを反映していたように思う。話題までも合わせて許容する、当時のトレンのも少なくなかった。硬い問題から柔らかいば、遊びの要素とまじめさが同居しているも問題告発に主眼を置いた硬派型のものもあれの様相を呈していた。当時のミニコミには、して続々と発刊されたミニコミは、百花繚乱 本書は「市民活動資料」を所蔵している

る。との新たな関わり方の具体例として注目され開されている。大学という公的な機関と市民大学共生社会研究センターに引き継がれて公が所蔵していた膨大な量の資料は、現在埼玉書館の運営に関わってこられた。住民図書館に二五年間にわたる活動の幕を閉じた住民図平川千宏氏と澤西義博氏は、平成一三年握し、活動資料」のおかれている状況を実態的に把困難さが想定されるが、今回の調査は「市民 分析するという画期的な試みであった。活動が生成する資料を残していくことには、ことはできない。本来動的な性格を持つ市民は、とうてい公的文書のみをもって検証する様々な場面で影響をもった市民運動等の役割されだしたのも最近のことである。戦後史のについて保存・整理の重要性がようやく認識けがなされてこなかった。日本では公的文書ついては、歴史的資料としての十分な位置づう問題を抱えていることが明らかとなった。の所蔵資料に関しては整理・公開の遅れといスペースや整理の問題、特に任意団体や個人 最後に、この調査に参加した当館OBの これまで、このような「運動」の資料に

( 堀ほり 内うち

寛ひろ

雄お )

国立国会図書館月報 ― 20 ― 553号/2007④

大まかに時代ごとに並べている。ここで紹介をそれぞれの箱書きの署名で分類し、それをの深かった保全と和全を中心に、三者の作品た図録である。中でも三井家ともっとも交流全、一一代保全、一二代和全の作品をまとめ近現代を通じて両家の関係は保たれていた。になる。として、三井家とのつながりが見られるようていった。了全、保全の頃からは京都を舞台 三井家が東京に拠点を移してからも、はじめ、焼物師としても知られるようになった。一〇代目了全は、土風炉のほかに作陶を風炉師として、代々西村善五郎を名乗っていているが、元をたどると室町時代の奈良の土の深い名前かもしれない。

本書は三井記念美術館所蔵の、一〇代了永樂家は千家十職の一家で、茶陶を製作し茶道の知識のある人には「永樂」はなじみ 永 (〒

一七七頁三井本館七階)三井文庫三井記念美術館編・刊三井記念美術館蔵品図録 樂の陶磁器

103- 0022 中央区日本橋室町二 A4

― 二〇〇六 ・了全・保全・和全 四

KB16-H823 財団法人 ― 一 ― 一 ― )

など、類似の作品を見比べるとわかりやすい作風も違っている。もままならなくなる時期もあった和全とではた保全と、時代の転換期において自由な作陶樂家を支え、技術習得や研究に野心を燃やし崩した様子が見て取れる。焼物師としての永端整な仕上がりの保全に対し、和全のほうは 例えば、があらわれている。そのままを完璧に写し、行を体現しているかのようで面白い。 図二六と図一一〇まなあでやかな模様の器は、当時の京焼の流みや依頼によるものもあるだろうが、さまざ写しも紹介されている。権力者や後援者の好な個人作家の作品の写しや、三井家伝世品のが多く見られる。他にも光悦、乾山など著名に交趾、祥瑞、赤絵などの中国陶磁器の写し付など日用品も見られる。香合、火入など茶道具や、猪口、杯、皿、向そしてその種類も多様で、染付などさまざまな色彩の作品が見られる。て共箱のものも多く、資料性は非常に高い。されている作品群は三井家の伝世品だけあっ 茶碗、 水指、 風炉、 同様のものを写した作品にも、二人の個性特徴的なのは、写しものが多いことだ。特ページを繰ると、赤絵、金襴手、交趾釉、

にして以来一度もない。ことはあるのだが、残念なことにこの本を手してみたくなる。今までに三度ほど目にしたでそれらしいものを見ると、ついひっくり返れば、その作品は少なくない。休日の骨董市れてきており、ただ「永樂」というだけであ絶えることなく脈々と永樂の技術は受け継がる。和全の後、樂印のある作品はマーケットでもまま見かけらないものも多いので、この点は親切だ。も二〇〇年もさかのぼると、直感的にはわか 現在一七代善五郎に至るまで、ふられている。人名や地名、それも一〇〇年文中の人名などにも比較的丁寧に読み方が品名には必ずふりがなが打たれており、本状況をふまえて考察されている。そして、作その作品がどういったものであるか、時代や品の文様や技法の解釈・説明があり、また、書きの文字・押印などが紹介されており、作解説が語られている。製作年、作品解説、箱ず、比較しにくいのが難点だ。のだが、本書では類別の記載にはなっておら このように著名な永楽ではあるが、実は永後半部分では箱書きの写真とともに作品の

( 前まえがわ 川

直なおゆき 之 )

553号/2007④ ― 21 ― 国立国会図書館月報

のホームページ(れ、国会議員に配布されるものですが、当館とめます。予測して行った調査の成果は刊行物にとりま象となるテーマを予測して行う調査があり、員の求めに応じて行う調査と、国会論議の対に定められた重要な任務です。価を行うことも、国立国会図書館法第十五条て、中立的な立場から、法案などの分析や評ん。政治、経済、社会など幅広い分野につい所蔵資料を国会に提供するだけではありませ関です。図書や雑誌、新聞といった図書館のと同時に、国会議員の立法活動を補佐する機ご紹介したいと思います。及び立法考査局の様々な情報提供について、問い合わせがありました。この機会に、調査多数のマスメディアに取り上げられ、多くのの 『新編 これらの刊行物は国政審議のために作成さ調査及び立法考査局による調査は、国会議当館は、我が国唯一の国立図書館である※ 三月二九日、当館調査及び立法考査局刊行 調 査及 �立 法考 査 局 �刊行物 �� 案 内 靖国神社問題資料集』 が刊行され、 http://www.ndl.go.jp/

)で

「住宅耐震化の現状と課題」 「総合調査 平和構築支援の課題」 (568号 2007年 3 月) (674号 2007年 3 月)

『調査と情報 『レファレンス』 ―ISSUE BRIEF―』 国政の諸課題について、そ 国政課題について、その背景、 の経緯や論点、諸外国の事情 経緯、問題点などを簡潔にまと を分析した論文を掲載する調 めた資料です。20年間で500号 査及び立法考査局の機関誌で を刊行し、平成18年度は50本を す。月刊。 刊行しました。

553号/2007④ ― 23 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 22 ― 553号/2007④ ( おもな収録資料document2007.html ジ 「刊行物」刊行しました。関・関係者の多大なご協力を得て、資料集を収集に努め、靖国神社をはじめとする関係機歴史的な事実経過を知るための資料の発見と数寄せられました。まりを反映し、国会議員からの調査依頼が多 この資料集は、 ※ なることができます。も提供しておりますので、どなたでもご覧に このため平成一八年から、 当館ホームペー http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/ 『新編 ⑤ ④ ③ ② ① 靖国神社をめぐる諸問題に関する議論の高

経緯」 環境省所蔵「千鳥ヶ淵戦没者墓苑建設の会(一九八四 「閣僚の靖国神社参拝問題に関する懇談Qの調査報告書等) ウッダード文書(靖国神社に関するGHする都道府県あて文書」 厚生労働省所蔵「戦没者身分等調査に関審査方法綴」等 靖国神社所蔵文書「靖国神社合祀者資格 …………………………………………

靖国神社問題資料集』

- 「立法調査資料」

― (A4 八五) 」関係資料 )でご覧いただけます。

一、 二〇〇ページ)

- 「調査資料」

「拡大EU -機構・政策・課題-」 (2007年 3 月)

「特集 テロリズム対策」 「新編 靖国問題資料集」 (228号 2006年 5 月)

調査資料 『外国の立法 調査及び立法考査局全体で一つの ―立法情報・翻訳・解説―』 テーマについて調査する総合調査や、特 外国の法令の翻訳紹介、制 定のテーマに関する調査の成果をまと 定経緯の解説等、最新の外国 めたものです。平成18年度は、総合調 の立法情報を収録しています。 査として「拡大EU―機構・政策・課題 年 4 回の季刊です。 ―」をまとめ、特定テーマとして『新編 靖国神社問題資料集』のほか、『シリー ズ憲法の論点』 2 本を刊行しました。

553号/2007④ ― 23 ― 国立国会図書館月報 国立国会図書館月報 ― 22 ― 553号/2007④ お 知 ら せ

アジア言語OPACでペルシア語図書の 書誌情報が検索可能となりました

3月19日、関西館で所蔵するペルシア語図書の書誌情報2,090タイトル(2,779冊)を アジア言語OPAC(http://asiaopac.ndl.go.jp/)に搭載しました。このうち請求記号 が“VB”で始まる901タイトル(1,326冊)は、イラン革命直後の1979-80年に現地で収 集されたコレクションです。これによりアジア言語OPACで提供する書誌情報の言 語数は、すでに提供中の中国語、朝鮮語、モンゴル語、インドネシア語、マレーシア 語、ベトナム語、アラビア語とあわせ 8 言語となりました。原綴でも翻字形でも検索 することができます。

ペルシア語図書の検索結果表示画面 (書誌事項が右から左に記述されるので、エンコード設定が可能なブラ ウザであれば「ドキュメントの方向―右から左」としてご覧ください。) (関西館アジア情報課)

「子どものためのこどもの日おたのしみ会」 開催のお知らせ

4 歳以上の子どもを対象とした「おたのしみ会」を、次のとおり行います。 日 時 平成19年 5 月 5 日(祝) 13:30、15:00の 2 回 各回40分程度 場 所 国際子ども図書館 1 階 おはなしのへや 内 容 人形劇(なぞなぞのすきな女の子)、 絵本の読み聞かせ など ※事前の申込みは不要です。 問い合わせ先 国立国会図書館国際子ども図書館児童サービス課 〒110-0007 東京都台東区上野公園12-49 TEL:03-3827-2053(代表)

国立国会図書館月報 ― 24 ― 553号/2007④ お 知 ら せ

『日本全国書誌』冊子体の終刊および贈呈の終了について

国立国会図書館では、国内で発行された出版物および外国で発行された日本語出版 物について、標準的な書誌情報を作成し、我が国の出版物の記録(全国書誌)として 広く国の内外に速報するため、『日本全国書誌』を提供しております。 昭和23年にその前身である『納本月報』の刊行を開始して以来、長らく冊子の形態 で発行してまいりましたが、平成14年 4 月からは、ホームページ版のインターネット による提供も開始いたしました。 ホームページ版の提供から 4 年が経過し、この間、インターネットの普及が大きく 進展したことから、当館では、冊子体については、平成19年 6 月26日刊行の2007年22 号をもって刊行を終了することといたしました。この度、第166回国会において国立 国会図書館法(昭和23年法律第 5 号)の一部改正法が成立し(平成19年 3 月31日法律 第10号)、刊行終了等のために必要となる法整備も行われたところです。 今後はホームページ版をご活用くださいますよう、お願い申し上げます。アドレス は次のとおりです。 http://www.ndl.go.jp/jp/publication/jnbwl/jnb_top.html

これに伴い、ご寄贈いただいた出版物の書誌情報を掲載した『日本全国書誌』冊子 体の贈呈につきましても、平成19年 3 月末までの受理分にて終了することといたしま した。平成19年 3 月末までに受理した資料については、冊子体の刊行終了までに書誌 情報をすべて掲載するとともに、従来どおり掲載号を贈呈させていただく予定です。 なお、冊子体の贈呈終了後も、ご寄贈いただいた資料に関するお問い合わせについ ては引き続き対応いたします。その場合は、別途お送りしております礼状に記載され ている「資料問い合わせ番号」をご確認の上、収集部収集企画課庶務係までお問い合 わせください。

<お問い合わせ先> 国立国会図書館 03-3581-2331(代表) 【『日本全国書誌』冊子体の終刊について】 書誌部書誌調整課 総括係 内線25111 【贈呈の終了について】 収集部収集企画課 庶務係 内線24110

553号/2007④ ― 25 ― 国立国会図書館月報 ⑴ 書誌:書誌や目次、本文などをデータベース化したもの。NDL所蔵資料を調べ る「NDL-OPAC」や「アジア言語OPAC」、一部の明治期刊行資料の全文閲覧が可 能な「近代デジタルライブラリー」、「総合目録ネットワークシステム」をはじめと する各種総合目録がこれに当たります。 ⑵ 主題書誌:主題に応じてまとめた書誌に各種付加情報を加えたもの。参考図書に 解題を付した「参考図書紹介」や、政治分野の「近現代日本政治関係人物文献目録」、 科学技術分野の「日本科学技術関係逐次刊行物総覧」などの各データベースがこれ に当たります。 ⑶ 調べ方:特定の主題や資料ごとの調べ方のノウハウをまとめたもの。「テーマ別 調べ方案内」をはじめ、議会官庁資料室やアジア情報室ホームページなどの特定分 野のホームページも含みます。 ⑷ 電子展示:テーマや主題に応じたユニークな資料を、画像と解説を交えて紹介し たもの。

これらは、すでに皆さまに広くご利用いただいているもので、その特色や使用方法 などについては図書館総合展やデータベースフォーラムなどさまざまな機会を利用し て紹介してきております。 そこで今回の連載では、特定の主題や資料について職員が有用な付加情報を加えて 提供している⑵から⑷を中心に取り上げ、その意義や成り立ち、作成の流れや留意点 といった“舞台裏”をご紹介します。また、これからの課題や目指すところについて も言及していきたいと考えています。 【この連載の概要】 第 1 回 総論(本号) 第 2 回 テーマ別調べ方案内(次号) 第 3 回 主題書誌データベース 第 4 回 主題ホームページ(議会官庁資料室・アジア情報室) 第 5 回 電子展示 第 6 回 科学技術情報の整備 第 7 回 今後の展望(ナレッジ提供サービス) ※次号以降のタイトルは仮。

≪図書館の目指すサービスとは≫ 現在の情報技術の進展スピードと情報量の増加には目を見張るものがあります。図 書館が時代のニーズを読み取り、それに応えるサービスを提供するためには、「図書 館はいかなるコンテンツやサービスを提供すべきか」という問いに正面から向きあう 必要があります。 NDLが提供するユニークなコンテンツ、サービスを紹介する中で、現在NDLが置 かれている状況と、今後目指す主題情報提供サービスの姿を読み取っていただければ 幸いです。その姿はきっと、多くの図書館に共通するものではないでしょうか。

ふくばやし やすひろ (主題情報部参考企画課 福林 靖博)

国立国会図書館月報 ― 26 ― 553号/2007④ 知識をカタチに ―国立国会図書館が目指す「主題情報提供サービス」

第1回 総論:図書館の「サービス」を考える 2006年、日本の人口約 1 億2,800万人のうち7,200万人がインターネットを使ってお り1、半数以上の人がインターネットを使う時代に突入しました。 また、「ウェブページを介したサービスが大きく変化しているここ数年の現象」を 表す“web2.0”という言葉が2006年のキーワードの一つに挙がっています。 インターネットを使う人が増え、ウェブページを介したサービスが充実してきたこ とで、多くの人が検索サイトやQ&Aサイトで簡単に情報を集め、ブログ(blog)や 電子掲示板を使って気軽に情報を発信するようになりました。その結果、ネット上を 流れる情報量は加速度を増して膨大になりつつあります。 こうした変化は、図書館のサービスに大きな影響を与えています。図書館員の情 報探索活動においてインターネット情報は無視できないものとなり、また、ブログや RSSフィードなどの新しい技術を使った情報発信やサービスを模索する図書館も増え ています。

≪図書館の「強み」を生かしたサービス≫ 「情報爆発」とも称される状況を前に、図書館が果たすべき役割とサービスを考え るとき、まず立脚すべきは、それぞれの図書館が持っている「強み」ではないでしょ うか。 国立国会図書館(以下、「NDL」といいます。)の場合、納本制度によって収集さ れる膨大な所蔵資料を使ったレファレンスサービスの実績に裏付けられた知識が、「強 み」の一つです。これらの知識、すなわち「ナレッジ」を蓄積し、活用できる状態― つまり、「カタチ」にしていくこと―が、NDLの主題情報提供サービスの基盤となり ます。 職員が、インターネット情報も含めた様々な情報源を組み合わせて確かで信頼ので きる情報(コンテンツ)を作成し、それらを「利用者の情報探索の道標」となるよう に提供することが、NDLの主題情報提供サービスだと私たちは考えています。

≪国立国会図書館の現状とこの連載≫ 現在NDLでは、さまざまな主題に関わるコンテンツやサービスといった「ナレッジ」 を、図書館員だけでなく、何か調べ物をするすべての人に利用していただく「レファ レンス・ツール」として、ホームページを通して提供しています。 これらの「レファレンス・ツール」は、大きく次の 4 つに分けることができます。

1 総務省統計局の平成18年度人口推計および『インターネット白書2006』財団法人イン ターネット協会<当館請求記号 Z43-B79>。

553号/2007④ ― 27 ― 国立国会図書館月報 常設展示案内 23

第147回常設展示 近現代の「職人」 ―ものづくりの歴史の中で― 平成19年 4 月19日~ 6 月19日

みなさんは、「職人」と聞いて何を思い浮かべますか。 家屋や神社仏閣を作る大工や左官などでしょうか。漆器 や織物のような伝統工芸品を作る人でしょうか。それとも 何々マイスターなどと呼ばれる工場の熟練工でしょうか。 「職人」という言葉が人々に想起させるイメージや内容は、 時代とともに変化し、現在では、仕事の仕方や仕事に対す る心持ちなども形容するものとして、広がりをもって使わ れています。 第147回常設展示では、近現代の「職人」をご紹介します。 第 1 章では、職人の近現代史を概観します。明治維新以

来、西洋化・機械化の二つの流れが国内の生産・消費スタ 『職人』竹田米吉著 工作社 イルを大きく変容させてきました。舶来品や西洋風生活の 1958 表紙 流行と定着、大量生産・消費を可能にした大規模機械工業 の成立と発展は、和風の調度品や日用品を手作りしてきた職人たちにとって大きな打 撃でした。さらに戦時中は、経済統制による金属など材料の不足や奢侈品の製造・販 売禁止のあおりで、多くの職人が転廃業を余儀なくされます。職人の仕事は小規模経 営も多く、戦後の復興も容易ではありませんでした。 第 2 章では、資料に現れる「伝統的な」職人の姿や技をご紹介します。「手づくり」 が見直されるようになってきた高度経済成長期以降、職人やその仕事を扱った資料が 増えてきました。近世以来の徒弟制度のもとで育った昔気質の職人から、機械化、自 動化の進む現代にあっても工夫しながら手仕事を伝えている職人まで、様々な姿が記 録されています。その技と併せて、職人のイメージを膨らませる資料を展示します。 第 3 章では、現代日本におけるものづくりの動向と、新たな分野で活躍する「職人」 の姿をご紹介します。今日では伝統工芸職人が大幅に減少し、その貴重な技術文化が 失われつつあるという危機感から、彼らの仕事を網羅的に調査し、保存しようという 動きが高まっています。後継者を確保し、育成することも重要な課題の一つです。そ の一方で、近年の産業の発展・多様化に伴って、飛行機や自動車の部品の作成や産業 機械の改良・調整に高度な「技」を駆使するなど、様々なタイプの「職人」が生まれ ています。伝統産業の世界にとどまらない「職人」の活躍ぶりは、私たちの身近にも 見ることができます。 今回の展示では、当館所蔵資料を通して、激動の時代を乗り越えてきた職人の姿、 そして職人の活躍の場の新たな広がりをご覧いただければ幸いです。

おおもり ひさ え ふく だ あきら ひゅうが ともあき (大森 寿恵・福田 亮・日向 智昭)

国立国会図書館月報 ― 28 ― 553号/2007④ 国際子ども図書館 国立国会図書館利用案内 〒110-0007 東京都台東区上野公園12-49 電話 03(3827)2053 東京本館 〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1 利用案内 電話 03(3827)2069(音声・FAXサービス) 電話 03(3581)2331 ホームページ http://www.kodomo.go.jp/ 利用案内 電話 03(3506)3300(音声サービス) (FAXサービス) 国際子ども図書館は、国立国会図書館の支部図書館とし 電話 03(3506)3301 て内外の児童書とその関連資料に関する図書館サービス 関 西 館 〒619-0287 京都府相楽郡精華町精華台8-1-3 を国際的な連携のもとに行います。 電話 0774(98)1200(音声サービス) 利用案内 電話 0774(98)1212(FAXサービス) 利用できる人 どなたでも利用できます(ただし資料室は満18歳以上の方)。 ホームページ http://www.ndl.go.jp/ 資 料 の 利 用 館内利用のみ。館外への帯出はできません。 利用できる人 開 館 時 間 9:30~17:00 満18歳以上の方 資 料 の 利 用 館内利用のみ。館外への帯出はできません。 休 館 日 月曜日、国民の祝日・休日( 5 月 5 日こどもの日は除く)、 開 館 日 月曜日から土曜日 年末年始、資料整理休館日(第 3 水曜日) 休 館 日 日曜日、国民の祝日・休日、年末年始、資料整理休館日(第 3 休 室 日 休館日以外に次の日が休室となります。 水曜日) 2 階第一、第二資料室:日曜日 所 蔵 資 料 当館の所蔵資料は、納本、購入、国際交換、寄贈等によって収 3 階本のミュージアム :展示会準備期間 集され、東京本館、関西館、国際子ども図書館に分散して配 置されています。 支部東洋文庫 <東京本館のおもな資料>和洋の図書、和雑誌、洋雑誌(年刊誌、モノグラ フシリーズの一部)、和洋の新聞、各専門室資料 〒113-0021 東京都文京区本駒込 2 -28-21 <関西館のおもな資料>和図書・和雑誌・新聞の一部、洋雑誌、アジア言語 電話 03(3942)0122(代表) 資料・アジア関係資料(図書、雑誌、新聞)、科学技術関係資料、文部科学省 東洋学の発展を目的とする専門図書館。 科学研究費補助金研究成果報告書、博士論文 アジア全般にわたる資料・研究書を所蔵しています。 東京本館のサービス時間 開 館 時 間 月~金曜日 9:30~19:00 土曜日 9:30~17:00 国 立 国 会 図 書 館 月 報 平成19年 4 月号(№553) ※ただし、音楽・映像資料室、憲政資料室、古典籍資料室の開室時間は17:00までです。 資料請求時間 月~金曜日 9:30~18:00 土曜日 9:30~16:00 発行所 国立国会図書館 平成19年 4 月20日発行 定価525円 ※ただし、音楽・映像資料室、人文総合情報室特別コレクション、憲政資料室および古 (本体500円) 典籍資料室の資料請求時間は16:00までです。 編 集 矢 部 明 宏 発 売 社団法人日本図書館協会 責 任 者 即 日 複 写 受 付 月~金曜日 10:00~18:00 土曜日 10:00~16:00 〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1 〒104-0033 東京都中央区新川 1 -11-14 後 日 複 写 受 付 月~金曜日 10:00~18:30 土曜日 10:00~16:30 電 話 03(3523)0812 電 話 03(3581)2331(代表) F A X 03(3523)0842 オンライン複写受付 月~金曜日 10:00~17:30 土曜日 10:00~15:30 F A X 03(3597)5617 E-mail [email protected] E-mail [email protected] 印 刷 所 株式会社丸井工文社 関西館のサービス時間 開 館 時 間 10:00~18:00 即 日 複 写 受 付 10:00~17:00 本誌に掲載した論文等のうち意見にわたる部分は、それぞれ筆者の個人的見解であることをお断 りいたします。本誌に掲載された記事を全文または長文にわたり抜すいして転載される場合には、 資 料 請 求 時 間 10:00~17:15 後 日 複 写 受 付 10:00~17:45 事前に当館総務部総務課に連絡してください。本誌517号以降、PDF版を当館ホームページ セルフ複写受付 10:00~17:30 オンライン複写受付 10:00~17:00 (http://www.ndl.go.jp ―「刊行物」―「国立国会図書館月報」)でご覧いただけます。 表紙 中性紙使用 ISBN 978-4-87582-651-4 本文 中性再生紙使用 ※詳しくは当館ホームページをご覧ください。 ISSN 0027-9153

NATIONAL DIET LIBRARY MONTHLY BULLETIN No.553 April 2007

国立国会図書館月報 CONTENTS Nishiki-e depicting Iki-ningyo(Random notes on rare books, 470) 1 Association of Parliamentary Librarians of Asia and the Pacific (APLAP)Report of the 9th Biennial Conference in Wellington… Hisae Umeda and Satoshi Iwasawa th 7 47 meeting of the Council on Organization of Materials on Science 稀本あれこれ-470- 生人形(活人形)の錦絵 and Technology 平成一九年四月二〇日発行( 1 APLAP(アジア太平洋議会図書館長協会) 16 NDL budget for fiscal 2007 第 9 回ウェリントン大会 =梅田 久枝 岩澤 聡 18 Invitation of Ms. Nancy Y. McGovern, Digital Preservation Officer, 7 第47回科学技術関係資料整備審議会の開催 Inter-University Consortium for Political and Social Research 16 国立国会図書館の平成19年度予算について 発売 (ICPSR), University of Michigan

18 ミシガン大学ICPSR電子情報管理官ナンシー・マクガ ヴァン氏 招へいの概要 社団法人 10 New Librarian 10 Monthly official report 10 新館長就任 14 Publications from NDL 10 月例報告 14 国立国会図書館の編集・刊行物 日本図書館協会四月号通巻五五三号毎月一回二〇日発行 15 Tidbits of information on NDL 15 館内スコープ 20 Books not commercially available 20 本屋にない本 27 Give shape to knowledge 27 知識をカタチに - NDL headed to“Subject Information Services”(1) ―国立国会図書館が目指す「主題情報提供サービス」(1) 28 Craftsmen in modern times and today(Enchanting world of books - 28 本を魅せる 常設展示案内(23) ) 近現代の「職人」-ものづくりの歴史の中で- Guide to regular exhibition, 23) 定価

<お知らせ> <Announcement> 15 常設展示のお知らせ (本体五〇〇円+税) 15 Announcement of regular exhibition 22 調査及び立法考査局の刊行物のご案内 24 アジア言語OPACでペルシア語図書の書誌情報が 22 Research and Legislative Reference Bureau publications 検索可能となりました 24 Special event for children on Children’s Day 24 「子どものためのこどもの日おたのしみ会」開催のお知らせ 24 Bibliographic information of books in Persian now searchable on the 25 『日本全国書誌』冊子体の終刊および贈呈の終了について NDL Asian Language Materials OPAC 25 Cessation of publication in book form and donation of Japanese National Bibliography

NATIONAL DIET LIBRARY 4 2007 No 553 Tokyo